ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド (電撃文庫)

著者 :
制作 : 緒方 剛志 
  • KADOKAWA
3.42
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本棚登録 : 676
レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840241410

作品紹介・あらすじ

彼女は彼が好きで、彼は別の彼女が好きで、でも彼女が好きな人には恋人がいて…そういうありふれた三角関係に、合成人間どもの異形なる死闘が-逃げ続けて隠れる者と、それを追いながらも己の恋のみを追い求める者と、そいつらを喰いものにしている怪物と-奇怪なる三角形が重なるとき、そこにひとつの質問が生まれる…「ブギーポップってなんだよ?」憶えていること、忘れてしまったこと、消えてしまった愛と、友情と、夢と-答えの見えない問いかけを巡る、これは想い出せそうで、でも決して想い出せない物語。死神をさがしながら、消えてしまった過去をたどる少女たちの運命の先にあるのは、解放か、あるいは沈黙か…。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。本作の主な敵はメザニーン。「人は死んだらどうなるか」という疑問が実体化したもの。死にかけたものを生かしたり記憶を奪ったりできる。水乃星透子の勢力に引き入れられるが、後に見限られる
    ちなみにメザニーンとは水乃星に付けられた名で「中二階」を意味する。「上にも下にも行けない中途半端」という揶揄が含まれているが、他の人物のモノローグでは「誰しも中途半端な中二階にいる」とも言われている。メザニーンは水乃星への復讐心もあり他人の記憶を奪って強大化しようとするもののブギーポップに討たれる。それが3年前の出来事。作中の現在で起こった事件は「既に終わったことの余波」に過ぎない。上遠野作品によくある「決定的なことは既に起きてしまっている」というモチーフである。「沈黙ピラミッド」というタイトルの意味にも繋がる。
    ピラミッドはそれ自身では何も語らず、何のために作られたのか、中に何があったのか、残された者たちは推測するしかない。上遠野作品で言う「既に起きた決定的なこと」はまさにこれと同じであり、残された者には何も語ってくれない。あとは各自がその出来事の意味を考えるしかない。

    本作では思春期の少年少女の不安も多めに書き込まれている。本作が初期の雰囲気に回帰したと言われる所以だ。幹也は「何も感じられない」「自分が自分でない気がする」と言う。これはストーリーのキモである入れ替わりトリックの伏線である。よくある心理描写にも見えて実はそれ以上の意味も含んでおり、上手い。
    睦美は非日常の世界を求めて統和機構に少しだけ憧れる。その時はメロー・イエローに一笑に付されるが、後にメローは「普通の人たちも統和機構の合成人間も同じではないか」と言う。自分が何をしているのか、何を命じられているのか本当には知らない。それは普通の人間も合成人間も同じであると。「同じだから統和機構に入れてもいいよ」ではなく「統和機構に入っても入らなくても同じなんだから普通に生きろ」と言いたかったのであろう。

  • 沈黙ピラミッド

  • 恋って気持ちは不思議なものだ
    これで終わりにしようって思っても、当人に会うと終わってなかったりして自分のことなのにコントロール出来ない
    まあ、自分の感情を100%コントロールするなんて無理な話しで、いいとこ60%(希望的数値で70%)コントロール出来れば上等だろう

    ブギーポップシリーズは永遠に続いていくのかな?
    終わり見えないし
    はじめの頃の感動が欲しいな~

  • 三年前に彼女と死神が残した残骸のお話。

    結末はちょっと物悲しいけどメローと一緒に消えた彼女は今後登場することあるかな?

    嫌いじゃないよ、こー言う話。

    扉絵の質問と答が「ブギーポップだな」って感じられるものでした。

    ちなみにこのへんから緒方さんの絵に丸みが出て可愛く描かれてきた気がする

  • 読み返し。

  • 前巻から3年後ではあるけど、続きです。
    メザニーンやらブーメランチームやら出てきます。
    最後付近には結構やられましたな。
    宮下藤花やらブギーポップやらの活躍の場面は少ないデスねぇ。
    メロー・イエローが主体かな。
    ブギーポップは最後のおいしい場面と、最初の道案内だけだしなぁ。
    超能力者バトルって訳でもないのがいいところ。
    館川睦美の青春恋模様が中心かも(笑
    いや~、毎度の事ながら面白かったです。

  • ブギーポップらしい話じゃないでしょうか。前作よりは面白く読みました。

  • まあなんつーか。

    人生ってやつはままならないわけである。

    それをどうにかしていくのもまた人生ってわけで。

    何かに問いを求めたところであるのは沈黙ばかり。そこにある虚空に対して答えを出せるのは自分ばかりっていう具合である。

    人というものは理性なんてものがあるばっかりに沈黙という、何も返さない、言わば過ぎ去ったものに対して真理や価値を見出だすことが出来る。

    しかしそれは言うなれば鏡に反射している己に向かって問い掛けているようなものであり、答えなんてものは既に存在しているのだ。それも問い掛けている己自身の中に。

    そう、ピラミッドを見て、そこに力や感情を見出だそうともそこに見えているのは自らそのものの写し絵に過ぎない。
    それは無意味なことではない。偶像や茫洋な感情とて、時には意味を持つ。
    例え、それが過ぎ去った意味のないものだとしても。
    それはこれは過ぎ去った奇妙な日々の残滓でしかない。
    そこにあった感情は確かなもので、恋のように鮮やかな色合いで輝いていた黄金なのではないだろうか。

  • 久しぶりすぎて設定を忘れてしまった(汗)登場人物っていつもこんなに多かったっけ?把握できなくてページを行ったり来たり(笑)でも改めてこの作品が好きなんだと再確認できました(*^-^)b 今回は過去の話だったのかな?

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著者プロフィール

1968年生まれ。
1998年、第4回電撃ゲーム小説大賞を受賞した『ブギーポップは笑わない』でデビュー。ライトノベルブームの礎を築き、以後、多くの作家に影響を与える。同シリーズは、アニメ化、実写映画化など、多くのメディアミックス展開を果たす。2018年に再アニメ化が発表された。
主な著書に、『殺竜事件』『紫骸城事件』などの「事件」シリーズ、『しずるさんと偏屈な死者たち』などの「しずるさん」シリーズ、『ぼくらは虚空に夜を視る』などの「ナイトウォッチ」シリーズなどがある。

「2018年 『殺竜事件 a case of dragonslayer』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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