MAMA (電撃文庫)

著者 :
制作 : カラス 
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レビュー : 194
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840241595

作品紹介・あらすじ

海沿いの王国ガーダルシア。トトと呼ばれる少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋サルバドールに生まれた。しかし、生まれつき魔術の才には恵まれなかった。ある日トトは、神殿の書庫の奥に迷い込んだ。扉の奥から呼ばれているようなそんな気がしたから。果たしてそこには、数百年前に封印されたという人喰いの魔物が眠っていた。トトは魔物の誘いにのった。魔物はその封印から解き放たれ、トトは片耳を失った。そして強い魔力を手に入れた-。これは、孤独な人喰いの魔物と、彼のママになろうとした少女の、儚くも愛しい歪んだ愛の物語。第13回電撃小説大賞"大賞"受賞『ミミズクと夜の王』の紅玉いづきが贈る、二つ目の"人喰い物語"。

感想・レビュー・書評

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  • 2年前に読んだのは覚えていましたが、星四つつけていてどんな内容だったかさっぱり覚えてなくて再読しました。

    可読性はあるんですが、内容が濃いわけではないです。

    落ちこぼれの魔法使い少女がいて、魔物のいる神殿の奥に行って耳を喰われ、十年以上その魔物を使い魔としてそばに置き、魔物から喰われたその耳が異国の言葉も理解することから、ヘブンズイヤーとして外交官の仕事してたら、ヘブンズイヤーを持った少女を尊師として候補にあがったために、自分を守るはずの一族が襲撃してくる。それを守るのは使い魔の役目なのに、旅人が少女を守るといい、魔物はその旅人と一体となった。
    そしてその旅人と結婚した少女が生んだのは、依然魔物の姿だった肌の濃い褐色の男の子だった。

    精神論を端折ったらざっとこんな感じです。

    付録のANDはまだ読んでないです。

  • 前作同様、やさしい御伽噺。

    「MAMA」
    表題作。
    「サルバドールの落ちこぼれ」トトが「人喰いの魔物」と出会い、変わりゆく物語。魔物はかつて喰らった「アベルダイン」の名に縛られていたが、トトに「ホーイチ」と名づけられた上、ママになると言われてしまう。
    月日は流れ、「天国の耳(ヘブンズ・イヤー)」と呼ばれる敏腕外交官となるトト。ある日出会ったゼクンと交流を深めていくが、致命傷を負ってしまうゼクン。
    ホーイチはトトを想い、ゼクンにある賭けを持ちかける。

    「AND」
    後日談。
    ガーダルシアの城に忍び込み、赤い耳飾りを手にしたダミアン。ティーランに見逃す代わりに持ち主に返すよう依頼される。
    耳飾りは、かつて魔物に喰われたアベルダインの物だった。
    血のつながりは無いが、孤児院から共に逃げ出した妹ミレイニアと旅に出ることに。

    「AND」の方が好きかな。
    共に、偽物の作り物の紛い物の家族の物語。
    関係は偽物でも、その想いは本物だと、僕は思う。

  • 「ミミズクと夜の王」は凄かったけど、この「MAMA」はそれと同等、いやそれ以上かもしれない。
    当時1年開けて刊行されたのも納得のクオリティ。そして何より作者の丁寧さ、物語そのものに対する愛を感じる。

    どこか歪みつつも美しい家族の愛の物語、超オススメです。

    あとに付いてる短編「AND」がまた本編を際出させてくれる素晴らしい作品。
    個人的にはティーラン嬢が出てきただけでもご褒美だったのに、こっちのラストも素敵でした。

  • 「ミミズクと夜の王」の続編を読む前に、
    人喰い三部作の残り二作を読んでみる。

    魔術を扱うサルバドール一族の落ちこぼれ・トトと、
    強大な魔力を持つ人喰いの魔物・ホーイチの歪んだ母子愛のお話と、
    その後日談。

    得てして、
    もらえる愛情をうまく受け取れずに、
    あげる愛情と唯一もらえたと思い込む愛情に固執する少女には、
    全くもって愛着を覚えない。

    トトの感情も行動も、
    あまり説得力がなかったような気がして、
    だからみんながトトを構うのも腑に落ちず。

    物語自体は、おとぎ話ちっくな良いお話だとは思うのだが、
    ライトノベルで出すならなおさら、
    主役の女の子のキャラに魅力があんまりないのはまずいんじゃないかと思ってしまいます…

    あと、特にトトのしゃべり方が鼻についてだめでした。
    ラノベに詳しくないので偏見かもしれないが、
    台詞回しのセンスとテンポもライトノベルには必須だと思ってます。

    なので、そのあたりを差し引いても感動させられた「ミミズクと夜の王」はやっぱり素晴らしかったのではないかと。

  • 紅玉ブームで久しぶりに読み返し。切ない。ホーイチは恋や愛を知らなかったから、彼が抱く感情の名前が分からなかったんだね……人喰いの魔物でありながら20年近くもひとりの少女トトを慈しみ寄り添った彼の心は魔物ではなく、人を愛するただの男であったのだけれど。母と子という名を付けたトトとホーイチは、その感情の本当の名を知るすべがなかったのかもしれない。
    互いが互いだけを求めている心の在り方は確かに歪んでいたかもしれない。ただその気持ちに名をつけることなく、母は子を守り、子は母を守り抜き、新しい愛を生んだ。美しく儚く、優しい物語でした。

  •  おおおお惜しい!と叫んでしまう。おちこぼれの魔術師の少女が悪魔と契約してどんな言語も解する耳を手に入れ外交官になる、とここまで来て、最後は男同士の女を取り合う決闘で終わってしまう。そーなるんなら別に外交官じゃなくてもよかったんじゃない?<br>
     設定が全然生かされてないのがどうしようもなくもったいない。愛というテーマ一点に集中するあまり国家間の駆け引きとか陰謀とかが描かれないのは、作者にまだそれだけの素養が培われてないからなのだと思う。でも、今後すごく化けるのではないかと、密かに期待しているのでした。

  • 落ちこぼれで一人ぼっちの女の子と、封印されていた人喰いの魔物が出会う話。
    なんか淡々としていて、あんまり感情が動かされなかったように思いました。
    ティーランから戦いかたを習うシーンは格好よかった。

  • 【収録作品】MAMA/AND
     

  •  確かに感動的ではあるのだが、突き抜けていないせいでハマりきれなかった名作。
     前半部分は話のテンションが低過ぎて感情移入できなかったのが残念。内容的には強大な魔物の母親になろうとして孤軍奮闘する印象的な話であるのだが…。後半は呪われた石を手にしてしまった泥棒と偽妹との話。良い話ではあるが何分にも短すぎるのと本編のおまけ的要素として書かれていたことで物足りなかく感じてしまう。

  • 母子とは言いつつトトとホーイチは恋愛に発展するんだろうなあ~と思っていたけれど、最後までこの二人はあくまでも「母子」を貫いてくれて、いい意味で覆された。その母子の形も、トトとホーイチの共依存ともいえるもので切ない。最後の最後でホーイチの愛が無償の愛とも呼べるものに昇華されていた…と認識してる。
    異国の少年は、後々ストーリーに関わってくると思ったらそんなことなくて少し残念だった。
    トトが自分のエゴを認識して涙を流すところがすごく好き。
    終盤で、トトの味方だと多くの人間が現れてくれたところ。もう少し本編でその人たちの想いが見れるようにしてほしかったとも思うし、トト自身が自分にはホーイチしかいないと縛りつけていたことから、周囲の優しさに気づかないようにしていた、という件で解消されているようにも思う。
    本当の母子として再びであった二人、トトが我が子に再びホーイチと名付けるシーンは感慨深かった。

    いつものようにテンポが良くて読みやすく、面白かった。

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プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2018年 『悪魔の孤独と水銀糖の少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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