閑吟集を読む

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  • 彌生書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784841507096

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  • 自分にとって奈良時代や平安時代の和歌は優美でよいが「ああ、わかるわかる……」感がでてくるのは室町以降のが多い。笑えるものは江戸以降。
    戦乱続く世の中で人々は何を思い何をしたためたのか。

  • 閑吟集(かんぎんしゅう)は室町時代に流行していた歌謡をまとめたもので1518年に成立。それを紹介している本。時代背景や本歌の説明もあり解説が充実している。一般的には荒れた世情を反映して刹那的と言われているけれども、生々しくて直截的な言葉の中に生命力が感じられる、秋の夜長にしみじみ読むのにちょうどよい。

    (10番) 梅花は雨に 柳絮(りうじょ)は風に 世はただ嘘に揉まるる

    (55番) 何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ

    (114番) ただ人は情けあれ 夢の夢の夢の 昨日は今日の古へ 今日は明日の昔

    (217番) 靨(えくぼ)の中へ身を投げばやと 思えど底の邪が怖い

    (255番) 人の心は知られずや 真実 心は知られずや

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著者プロフィール

歌人。日本芸術院会員。昭和女子大学日本文学科卒業。在学中より歌誌『まひる野』に拠り作歌。現在、歌誌『かりん』主宰。朝日歌壇選者。読売文学賞ほか、毎日芸術賞、朝日賞、紫綬褒章、日本芸術院賞など受賞多数。歌集の他に歌論・研究書など多数。

「2016年 『世阿弥を学び、世阿弥に学ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

馬場あき子の作品

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