• Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844136545

感想・レビュー・書評

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  • 沙和子というものすごい素敵な写真集でデビューした方の次作。正直ぱっと見で沙和子ほどの写真のクオリティでもなかったし、日常をゆるく綴ってるかんじかなとなめてかかったら大やけど。
    あっしゅという女の子とのルームシェアを日記と写真で記録していったものだけど、魚喃キリコ「blue」のような切なさそのものだった。
    孤独や不安、切なさを文章で表現するのはすごく難しいなと最近思う。クロダミサトは決して今ふうの「ガーリー」じゃなく、静かに、すごく適切にそれを表現する。そして誰もがほんとうにあっしゅを好きになるに決まってるし、でもそれはやはりクロダさんの切り取り方なんだろうな。もちろん写真の力含めて。
    自分も22〜26歳までを女友達とルームシェアしてたのもあって、わかりすぎる、思い出しすぎることの連続。恋愛じゃないんだけど、その手前であって、恋愛以上の強さ。
    あっしゅが小説家になる夢を応援することをクロダと友人が諦めるシーンとか、わかりすぎてほんとうに泣いた。
    わたしたちの時代は24歳くらいが青春の終わりなのかも。この歳になっても日々は切ないことに溢れてるけど、24の頃みたいに「もうこの日々は二度と戻らないんだ!」というほどには切迫しない。その終わっていく一瞬のつながりを記録した、さりげないけど最高の作品だと思う。
    若い世代でこういう表現をしてる人に出会えるのはほんとうれしい。

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