挑まなければ、得られない Nothing ventured, nothing gained. (インプレス選書 5)

著者 :
  • インプレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844332022

作品紹介・あらすじ

Googleの技術責任者としてNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演するなど、今最も注目されるエンジニア、及川卓也のブログを書籍化。震災復興を目指すハッカー集団「Hack For Japan」立ち上げの経緯から、電子書籍の現状を通した「書籍」の在り方の考察、ネットカフェのセキュリティなど身近な話題まで。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと反した内容が多く途中で読むのを止めようかと思ったが、まぁ、それなりに面白かった。

  • 震災支援にかかわっていたこともつゆ知らず、
    プロフェッショナルに出ていたことも知らず。
    何も知らない中に読んだ1冊です。

    彼は、だれもがうらやむほどの
    職場にいて、大きなプロジェクトにも
    参加していたものの、それを手放しました。
    その理由も驚きの「飽きが来たから」
    確かに、身分が保証されても飽きが来るようじゃ
    面白くはありませんね。

    そして、新たなところでのスタートのさなかでの
    被災。(たまたま仙台にいたと聞きます)

    彼が行った復興に向けたプロジェクトは
    彼の座右の銘である
    タイトルがなければだれもやらなかったことでしょう。
    特に、ガイガーカウンター関連は
    なかなか見ることができないので
    どうすれば安全に放射能…と思っていた現地の人には
    大きな助けであったに違いありません。

    この部分も興味深いですが、
    一番興味深かった部分はやはり
    本の扱いに関してでしょうか。

    本を裁断する、と聞くと
    うわあああ、と思うでしょう。
    ですが、小説じゃない、実用書の場合は
    大事な部分を分解する、というと
    少しは心が痛まないのでは?と思います。

    それに自炊に関しては
    P2P関連に出たときに初めて問題になり
    個人の範疇(代行業者非経由)の場合は
    批判されるいわれはないはずです。

  • 許可を求めることより許しを乞う方が簡単
    同じドメインでしか競合を考えないと、どうしても視野が狭くなる

  • 請求記号 007.3/O 32

  • 事故啓発本のようなタイトルですが、エンジニアさんのブログ本です。
    といっても技術的な事が書き連ねてあるわけではありません。
    筆者は「社会人として社会に貢献できること」「今できること、やらねばならないこと。それに挑戦する意義」といったような事を伝えたいのではないでしょうか。
    元がブログなので書籍としてはテーマが散逸してるようなイメージを受けました。

  • 「連続性を重視する人は勝ち逃げを狙っている人」に納得。

  • Noting centered noticing gain

  • この本のメインはHack For Japanに対する及川さんの思いだと思いますが、
    逆にHack For Japanに特化した本でも良かったのではないか…と感じました。

    自分も「そんなもん原則許可でしょ」という会社で働きたい…。

  • IT業界のトレンドや、震災復興活動に関して、IT関連企業に勤める筆者のブログ記事を纏めたもの。本の中では、著者自身が被災直後の先仙台で体験した余震と、その直後のIT難民の経験談が非常にリアルで興味深かったです。
    機会があって、著者にお会いしお話を伺う機会に恵まれました。本を読んだ印象では、物凄いパワフルでガツガツなタイプの印象があったのですが、実際にお会いしてみたら、丁寧で優しい方でした。でも、外資系企業を渡り歩いてこれらたソフトウェアエンジニアとしての強みはお話伺っていても充分伝わってきました。現在のお勤め先であるGoogleでは、どのようにして企業文化を浸透させているのか聞いてみたところ、採用時点で社風にあう人材を選定しているだけでなく、普段の仕事を通じて「それってGoogleっぽくないよね」と社員同士で相互チェックしあう慣習があるんだそうです。GoogleらしさをGooglyって同社の中で表現しているらしいのですが、同単語を英語辞書で検索してみると「クリケットで、ある方向へ曲がるかのように見えて、反対の方向に曲がる投球」の意味とヒットしました。両義語!? 面白いですね!

  • 及川卓也さんのブログを加筆・修正した本。著者は説明不要の一流エンジニアだが技術書ではない。ITに関する様々な分析や変化の時代を生き抜くための考え方、震災復興支援活動であるHack For Japanへの取り組み等を読んで多くの刺激を受けた。IT業界に限らず多くの人に読んでほしい。

  • 及川さんカッコいいなぁ。

  • 及川さんの思想から、ネットサービスを提供する者の心得を学ぶことができる書籍。特に、P113以降のネット時代のメディア戦略における「コンテンツ」「コンテナ」「コンベヤ」のフレームワークは必読の価値あり。

  • NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演されたのを見て、はるか遠くにいる人なのに、なぜか親近感を持った。番組で彼が語ったことの根っこがここに書かれていると思った。章を読み進むたびいちいち「うん、うん」とうなずいている自分がいる。久しぶりにワクワクするITの本に出会いました。

  • 同タイトルのブログの書籍化。増補多数、並び替えも多数。技術寄りの話しも多いが、知識がなくても大丈夫。
    いわゆる理系というか、本の中の言葉で言うところのハッカーってどんな人種?というところを知るにもよい。

  • Hack for Japan の話や著者blogとその加筆。個々のエントリは散発的に思える。なにか役立つために自分に出来ることを実践する思いには共感した。また分かったつもりではいるがなかなか気がつけない変化を起こしていくことの大切さを思い起こさせる。

  • ブログ読んでれば良かったかな。

  • Hack for Japanからのくだりの加速感。

  • プロフェッショナルでも紹介され、弊社にも講演に来てくれた及川さんの本です。
    変わりゆっくIT、進化するWEBに関して現状を開発者の視点で放言してくれている
    一般的に言われているコンテンツが細分化され、再構築される旨が改めてはっきりした。
    また、様々な手段を用いて自分を記録、表現、発信してソーシャルな世界で繋がりを広めている。
    繋がれば繋がるほど
    何を目標にし、何を生きがいにし、エンジニアとして社会をより良いものになると信じて行動するようになるんだなーと思う。
    少しずつで良いので、より良い社会を作っていくのが、エンジニアの力であり、ITの力、人々の力なんだな――と思う。
    自分の考えを出来るだけ書き留めておくことの重要性も、このような、ブログや自分の発信をまとめた本を見ると改めて思う。

  • 数年前のブログを書籍にしたとはいえ、丁寧な考察が非常に参考になる。「不連続への挑戦」は今まさに直面しているところであり、著者の強いメッセージに勇気をもらった感じ。

  • NHK【プロフェッショナル・仕事の流儀】を拝見し、及川さんの掲げる理想の高さ、スーパーエンジニアたちを束ねるリーダーシップに、大変感動しました。ブログが書籍化されるということで、楽しみに待っておりました。

    以下はレビューとも言えませんが、思うままに書いてみます。


    【Nothing ventured,nothing gained.】

    タイトルは英語の諺で、日本語だと「虎穴に入らずんば虎子を得ず」だといわれる。著者の好きなフレーズであり「We could all change the world.」と続く。。決してひるまずに挑戦し続ける心、著者の座右の銘ということだ。



    前半、第一・二章で語られるITの話は、自分には難しく、半分も理解できなかったが、「ソーシャルメディアにおける対称性と言論空間としての特性」は、自分がtwitterなどに関して思っていることがはっきり言語化されていて、頭のなかを整理できた。知識とは知性とは、こういうことなんだな。もっと学びたい。知識を自分の武器にしていきたいと思う。


    第三章「東日本大震災 Hack For Japan」 緊迫感に満ち感動的である。ITを使って被災地の役に立ちたい!熱い思いが、枠を超えて繋がっていく。この章はやはり活字だけでなく、ハックジャパンのYouTubeを見てから、読み返したい。


    最終章「今を生きるエンジニアとして」まったく違う業界に勤める私にも大変共感できた。利用者視点で見ることの重要性、それは現状を変えないことではなく、変えていくことだ。連続性を重視しすぎるひとは、明日を生きるひとではない。「不連続」へ挑戦しよう。未来を考えたら、変えなければいけないことは山ほどある。今日幸せ、明日も幸せ、であるために、いまできることは何だろう。


    最後に及川さんは『人生は変化であり、挑戦だ』とジャズの神様マイルデイビスの言葉を引用している。



    超一流のエンジニアはやっぱりすごい。これからの時代をもう体現している。刺激的な本だった。

    私も掲げた理想を下げず、顔を上げて生きようと思う。未来へ向かって、頑張っていこう。

    • bobaさん
      シーナ。。。

      及川卓也さんの著書も予約したよ…

      なかなか落ち着いて、書物と向き合う時間が最近はほとんどないんだけど、シーナがここ...
      シーナ。。。

      及川卓也さんの著書も予約したよ…

      なかなか落ち着いて、書物と向き合う時間が最近はほとんどないんだけど、シーナがここまで惹かれているその考え、思いをオレも目の当たりにしてみたいと思う。

      図書館で3番目の予約待ちだから、1ヶ月以内には来るんじゃないかな(笑)

      読了したあとでまたシーナと語り合いたいな。。。

      ありがとう、シーナ。。。
      2012/06/10
    • rinamiさん
      (*^_^*)ボビー、コメントありがとう。ウレシーナ。


      うん…実際に読んでホシーナ。


      変化を求めることを恐れない、自分も...
      (*^_^*)ボビー、コメントありがとう。ウレシーナ。


      うん…実際に読んでホシーナ。


      変化を求めることを恐れない、自分もそうありたいと思うよ。


      ボビーと語り合いたいな。
      2012/06/11
  • 非常に参考になった。

    前提として、自分が今いる業界がIT業界ということもあるかと思うが、
    以下の3点が特に自分の頭の中が整理されて気持ちよかった。

     1.ソーシャルDRM
     2.ネット時代のメディア戦略
     3.スキームを変える

    これ以外にも感銘を受ける内容が盛りだくさんでした。

    ブログの記事を再編されたということでしたが、書籍(紙の質感、読み進め、しおりを入れる感覚)にされたからこその目で読む以外に手で読むことのリアルな良さも相まって、文章が上手に整理され付加価値は十分にあったと思います。

    非常に論理的かつ感情的(なんだか矛盾するようですが、ある意味人間らしい)な表現の両面で書かれており、著者がバランス感覚の良い人であることが読み取れます。

    また、今の世の中をITという切り口で考察されていますが、ITという枠に捕われているわけではなく、全ての考察は、人と社会を中心とした視点で書かれており、「何のために生きるのか」という問いに対する答えが各エピソードの根底にあるように感じました。

    注釈は配慮されたくさん入れられていますが、それだけ専門的な領域の内容なため、スラスラと読み進めることは読者の知識に左右され、読む人を選ぶ本かもしれません。

    自分には読むことで、仮説・検証をしているような感覚と
    そうそうと共感できる内容がたくさんありました。

    また、読み直そうと思いました。

  • 前半は及川さんの考え方が書いてある.
    後半はHack for Japanに関する話で,こちらは必見.

    しかし,ブログを本にしたとあって,あまりまとまりがあるとは言えず,良い本とは明言できない.

  • Google Japanの及川卓也氏のブログからピックアップしてきて、少々加筆して仕上げた本。
    及川さんは、プロフェッショナル仕事の流儀でも取り上げられていたが、日本のIT業界の中でもリーダー的存在であり、頂点とも言えるGoogleの技術陣を統括する立場にある。

    前半は、最近のIT業界における話題を取り上げて、最先端に身を置く立場からの解説、文化論的な解釈などを技術に入り込まずに記していて、近い業界に身を置く者にとってはとても興味深く読める。
    最初のほうでデジタル革命の本質とも言うべきことに触れているのだが、
    「デジタル化することで情報が欠落するが、情報を大量に生産して広く共有することができるようになった」
    という解釈の仕方については、改めて目を開かされた。
    古代ギリシャの時代、ソクラテスは物事や考え方を文字にして伝えることで多くの情報が欠落すると言ったそうだし、音楽もアナログからデジタル化した時に可聴領域外の周波数が欠落したわけだ。
    Internet上に幾多のデジタル情報が氾濫するが、これも同じ事。
    しかし反面、社会に広く情報が伝わるようになったというのは、まさに本質をついた捉え方ではないか。
    またコンテンツ、コンテナ、コンベヤの比喩で説明するInternet上での情報配信の考え方は、極めてシンプルで分かりやすい。
    自身の日常を照らしあわせても容易に理解できる解釈の仕方であり、新しいメディア論としての基本的な考え方になる内容だろう。

    後半は東日本大震災に端を発したHack For Japanの活動について多くが割かれている。
    及川さんたちの呼び掛けで発足した活動が形をなしていく過程は、ある意味感動的でもある。
    MITの石井教授からのメッセージも相まって、あの時期のあのスピードで事を成し遂げたメンバーの方々には敬意を払いたい。
    反面、私は何をやったのだろうかと、少々後ろめたい気持ちにもなってしまう。

    及川さんの講演を聴講したことがあるのだが、極めて情熱的で分かりやすくヤル気を興させてくれるものだった。
    DEC、Microsoft、Googleと、その時代の中心となるIT企業で常に最先端を追いかけてきた中での経験からでた内容は、ずっと大企業の中での開発に従事してきた私のような者には新鮮でダイナミックで羨ましくも思えた。
    ただそのようなキャリアを築いてきたのも彼本人の力、意思であるし、自身このままではいかんなぁ、と感じさせてくれたものである。

    幸運にも酒席をご一緒させて頂いたこともあるのだが、講演の情熱的な姿以上に「仕事の流儀」でも伺われた、とても人当たりの良い好感の持てる方であった。
    今回、改めて及川さんのあの情熱、語り口など思い起こしながら著書を読んで、最先端の技術者の考えに触れられたことはいい経験であった。
    それにしても「Nothing ventured, nothing gained.」、まさにその通りである。

  • NHKのプロフェッショナルを見て以来、一方的かつ個人的に尊敬している及川さんの著書。震災時にエンジニアとして何ができるだろう?ITの支援よりも他にやることがあるんじゃないか?と自問して出した結論が、やらないよりできることをやる。そしてハッカーはコードを書く人のことだけを指すわけではない。などなど、共感できる部分が多々あった。及川さんのように、挑み続けられる人になりたいと再び思いました。

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著者プロフィール

大学卒業後、DECに就職してソフトウエアの研究開発に従事する。その後、MicrosoftやGoogleにてプロダクトマネジャーやエンジニアリングマネジャーとして勤務の後、プログラマーの情報共有サービスを運営するIncrementsを経て独立。2019年1月、テクノロジーにより企業や社会の変革を支援するTably株式会社を設立。

「2021年 『EMPOWERED』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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