鬼速PDCA

著者 :
  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844377498

感想・レビュー・書評

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  • 【本の内容を短文で】
    PDCAこそ最強のビジネススキルである!計画(←これが1番重要)を立て、実行に移し、その結果を検証して調整する。


    【内容まとめ】
    1.PLANが1番大切!ゴール(KGI)を決め、課題(KPI)を考え、KPIを設定し、解決案(KDI&ToDo)を考える
    2.自分の行動の振り返り(Check)は毎日行なう!!
    3.どの段階でも仮説思考(「なぜ?」「どうやって?」を自分に問うこと)が非常に大切!
    4.ずっとPDCAを回し続ければ、嫌でも1流になれる!!
    5.傷つくことを決して恐れず、どんどん新しい仮説を立てて、臆せず行動に移し、膝小僧が傷だらけになった社員のほうが尊敬される!


    【感想】
    この本の内容を実践できれば、間違いなく一流になれるだろう。
    ただ、問題は実現できるかどうかだ。
    本書に書かれてあることはほとんど正論だ。
    しかし、単純だが「PDCAを回し続ける」というのは、プライベートをほとんど捨て去った仕事人間にならないと中々不可能に近い事だと思う・・・
    読んでいて、「ろくでなしブルース」の四天王、池袋正道館高校の葛西(回遊魚)を思い出した。笑

    どこまで真似できるか分からないが、PDCAを意識することは非常に大切であることは間違いない。
    それを習慣化すれば、プロジェクトの途中で迷子になることも少なくなるし、マネジメントも論理的に行なうことが可能である。

    「KGI設定」「行動の振り返り(Check)」そして「仮説思考」は常に意識してこれから行なおうと思う。
    上記のとおり、「実現できれば絶対に一流になれる」のだから!!

    それにしても、この人の本はとても面白いね♪


    【引用】
    PDCAこそ最強のビジネススキルである!
    計画を立て、実行に移し、その結果を検証して調整する。
    それらを次のサイクルに反映させて、改めて計画・実行・検証・調整を行なう。
    →「計画」が一番重要!!


    ・PLAN(計画)
    →ゴール(KGI)を決め、課題(KPI)を考え、KPIを設定し、解決案を考える

    ・DO(実行)
    →解決案を一段具体化したdoを考え、そのKDIを設定し、さらに具体化したtodoに落とし込み実行する

    ・CHECK(検証)
    →KGI、KPI、KDIを検証し、できなかった要因とできた要因を絞り込む

    ・ACTION(調整)
    →検証結果を踏まえて調整案を考え、次のサイクルにつなぐ。または中止する。


    ☆重要☆
    ・KGI:ゴール達成率
    ・KPI:サブゴール達成率
    ・KDI:行動計画達成率


    ・前進を続けるためのフレームワーク
    PLAN(計画)
    DO(実行)
    CHECK(検証)
    ACTION(調整)

    これを高速、鬼速で回し続ける事で、新たな課題を次々と起こし、メンバーが立ち止まったり迷う時間を減らす!
    鬼速PDCAを身につける事で自分が10倍の速度で成長し、今は高みにいる先輩やライバル企業に追いつく!


    p7
    ・自分の行動の振り返りを毎日行なう!
    多くの人は、年1回か半年に1回…
    週イチでも見事だが、毎日行おう!


    p36
    あらゆるPDCAには、さらにそれを含む上位のPDCAと、それを細分化した下位のPDCAがある。
    →大PDCA、中PDCA、小PDCA


    p40
    思考が止まりそうな時は、「なぜ?」「どうやって?」を自分に問う。
    うまくいかなかったら、その原因を必死に考える。

    仮説を立て、サンプルを取り、分析して、改善するというPDCAをずっとやる。
    毎日欠かさずPDCAを回していれば、数年のギャップなどあっという間に埋められる!


    p50
    【計画】
    →曖昧ではなく、「いつまでにどうなるか」を明確なものにする。計画がしっかりできていれば、無駄な行為を事前に防げる。

    【実行】
    →「計画」の解決案を明確し、それを複数のアクションに分解し、具体的なタスクレベルに落とし込む。なるべく迅速に!!


    【検証】
    課題・計画に対する実行フェーズそのもの、また結果が最適解であるかどうかを、定期的かつ頻繁な検証が必要。
    こまめに検証を行なう事で、実行サイクルの無駄打ちを減らす!

    実行するときは自信満々に、検証するときは疑心暗鬼で。


    【調整】
    ・ゴールレベルの調整
    ・計画レベルの調整
    ・解決案や行動レベルの調整
    ・調整不要

    p62
    ・全体的な流れ
    ①ゴールの定量化
    ②現状とのギャップ確認
    ③ギャップを埋める課題を考える
    ④課題を優先度づけして3つに絞る
    ⑤各課題をKPI化する
    ⑥KPIを達成する解決案を考える
    ⑦解決案を優先度づけする


    ・ゴールの設定について
    ①期日を決める
    ②定量化する
    ③適度に具体的なものにする


    ①期日を決める
    →期日でアクションなど今後のフェーズが変わる
    →期日を決めないと危機感が生まれない

    ②定量化する
    →曖昧にならないよう、数字に落とし込む
    →第三者の内面が対象の定量化は難しい…

    ③適度に具体的なものにする
    →期間の理想は1~3ヶ月後。
    →いくつかのPDCAサイクルを設ける


    p98
    ・ときに思考のリミッターを外す
    →とてつもないゴール設定をすると、その手前くらいまでは余裕でいけてしまう。


    【計画編まとめ】
    ・あなたが達成したい目標は何ですか?
    ・何故その目標を達成したいのですか?
    ・その目標はあなたの現状に対して低すぎる可能性はありませんか?
    ・達成したい目標と現状を比較すると、どのようなギャップがありますか?
    ・そのギャップを埋めるには、どのような課題が考えられますか?
    ・そのうち上位3つの課題は何だと思いますか?
    ・課題を達成できたか、あとから定量的に振り返れるように課題を数値に置き換えると、どのようなものになりますか?
    ・その数値をクリアするためにどのような解決案が考えられますか?
    ・解決案の中で、効果・時間・気軽さの3つの観点から優先順位を決めると、どうなりますか?


    p103
    ・PDCAの速さと深さは因数分解で決まる
    →「いい上司になること」が課題の場合
    「どうやったらいい上司になるか?」ではなく、まずは「いい上司とは何か」と因数分解していく。


    p124
    ・マインドマップで鍛える
    マインドマップはロジックツリーの集合体
    XMindかオススメ


    p136
    実行速度を上げたいのであれば、上司は部下に対して「これをやれ」で終わらせずに、
    部下自身に「どうやってやればいいのか」を判た断できる能力があるか正しく見極め、
    そのレベルに合わせてPDCAが軌道に乗るまで丁寧にフォローする必要がある。


    p162
    ・セルフトークでPDCAを促進
    →掲げている目標を、自分自身に言い聞かせる。


    p180
    ・「時間圧縮」のためにルーチンを見直す
    無駄を省き、タスクの入れ替えも行なって時間がないなら、最後は「時間の圧縮」である
    ルーチンを短縮できれば年間ではかなりの時間を捻出できる。
    →ちなみに1日15分圧縮できれば、年間述べ91.25時間の節約ができる


    p186
    ・検証に失敗する二大パターン
    ①検証しない「やりっぱなし派」
    →週末を振り返りの時間にあてる、あらかじめそのスケジュールを押さえる。

    ②検証しかしない「形から入る派」


    p209
    鬼速でPDCAを回すのはKDI
    行動すれば自ずと課題にぶつかり、できるだけ早くその課題を解決する事で実行力が上がる。
    KPIの検証も、「できるだけ早く」が基本。


    p240
    ・PDCAを鬼速で回す10個のポイント
    1.因数分解で精度の高い仮説を立てる

    2.仮説思考・リーン思考で動く
    →情報が足りなくても、とりあえず失敗してもいいからアタックする。「やれば課題が見えてくる」と発送を切り替える。

    3.常にインパクトの大きい課題、行動から着手する
    →優先度づけの手間を惜しんではいけない。

    4.行動のアイデアが湧いたらすぐにタスク化する
    →DOを思い付いたら反射的にTODOする

    5.行動目標も必ず数値化

    6.TODOの進捗管理は毎日行う

    7.こまめに検証を行う

    8.要因分析時は「思い込み」を外す

    9.次のサイクルに迅速につなげる

    10.小さいPDCAを同時に多く回す


    p262
    批判を恐れているだけの優等生に価値を見出さない。
    むしろどんどん新しい仮説を立てて、臆せず行動に移し、膝小僧が傷だらけになった社員のほうが尊敬される!

  • PDCAに関する基本的なことを抑えつつ、独自の解釈を含めて書かれていることで「何故」PDCAが効果的かを理解することができたと感じている。また実戦に向いた書籍でもあった。


    ○ゴールの設定
    ⑴期日を決める
    ⑵ゴールを定量化する
     →定性的なゴールであっても、KPIの設定など計測可能なものとし、成長具合や進捗具合を測れるようにする。
      この時、出来るだけ頻繁に検証でき、成果が数値に正確に反映されるものにする。
    ※定量化したゴールは目指すべき結果であり、行動の目標でないことに注意。
    ⑶ゴールを適度に具体化する
     →抽象的な目標では、粒度の粗いPDCAしか回せない。そこで長期的な目標のためには1〜3ヶ月後に自分がどうなっているべきかを考える。
    ○ゴールと現状のギャップを洗い出す
     →ギャップを埋めるための課題を考える。PDCAは課題を洗い出すために使うくらいの意識で。
    ・ゴールから逆算すると、自分は何をすべきなのか?
    ・この道を進むとしたら、何が不足しているのか?
    ・前進を加速するために、伸ばせる長所はないか?
    ・あらかじめ手を打っておくべきリスクはないか?
    ・周りで上手くいっている人は、どんな工夫をしているか?
    ○課題の優先順位付けを行う
     →インパクト(効果)、時間、気軽さを基準に3つに絞る。以下の3つで選ぶなど。
    ⑴インパクトの最も高いもの(最低1つ)
    ⑵インパクトが劣っても、短い時間でできそうなもの
    ⑶同列の課題については、気軽さを基準に
    ・インパクト……「これがクリアできたら理想だ」を基準にA〜Cで優先度を順位付けする。
    ・時間……課題をクリアするまでにかかると想定される期間(=工数)のこと。予め設定したゴールの期日を念頭に、インパクトの大きい課題でも、期日が間に合わない場合には除外することも必要となる。
    ・気軽さ……個人であれば心理的障壁の低いもの。会社や組織であれば予算やリスクを考える。
    ○KPI達成の解決案を考える
     →「なぜ現状、そうなっているのか」を要因分析し、解決案を設定する。
    ○解決案の優先順位付けを行う
     →課題ごとに1つずつのKPIについて、最低1つずつ解決案を残す。この時、優先順位は以下の観点から決定する。
    ⑴ 最重要KPIについてはできれば2つ
    ⑵それ以外のKPIについてもインパクト重視で1つ以上残す
    ⑶短時間で終わるものについては、インパクトが弱くても残す
    ○無駄なPDCAを回すことを防いだり、PDCAに自信を持ってリソースを注ぎ込むために上位PDCA(=何故そのゴールを目指すのか)を再確認する。
    cf)OKR=Objectives and Key Results
     ……Googleで採用されている考え方。業務進行の際にチームで必ず目標(= Objectives)を明確にし、あらゆる行動をそれに沿ったものとすること。また目標達成にリンクする最重要な数値(= Key Results)を徹底に追うことを提唱している。
    ○ゴールを因数分解するメリット
    ⑴課題の見落としを防ぐ
     ……課題の見落としが減り、仮説精度が高くなる。
    ⑵ボトルネックの発見がしやすい
     ……現状とのギャップが大きく、それを是正したときのインパクトが大きいボトルネックが浮かび上がってくる。そこに注力する方がアウトプットが増大する。
    ⑶KPI化しやすい
     ……課題が具体的になるほど定量化がしやすくなる。
    ⑷どんなゴールでも実現可能に思えてくる
     ……現状とゴールまでのギャップが、小さなゴールの積み重ねとして理解できる。
    ⑸PDCAが早く深く回る
     ……精度が高まり修正が最小で済むために、PDCAは速く回る。
    ○要素分解は中傷度を上げてから
     →具体的な数字(売上10億円など)を用いないことにより、容易に要素分解が可能。また分解の途中で見つかった大きな課題については、別途下位のPDCAとして独立させる。またこの時、課題となりそうな箇所だけは最低でも5段目まで分解する。
    ○要素分解については「WHYツリー」か「HOWツリー」の2通りがある。
     要因を見つけるときは「何故(できないのか?/できたのか?)」を繰り返し、課題や解決策を見つけるときは「どうやって(構成されているのか?/達成するのか?)」の問いを繰り返す。
     このときMECEを利用することで、必ず課題に辿り着ける。最低でも1段目においてMECEを利用することで、初期段階で精度が下がることを防ぐ。
    ○要素分解の第1段階では「プロセス」、そこから段々「量×質」に移行していく。この時、量は時間のことと簡単に捉えがちではあるものの、「タイムマネジメント」「モチベーション」「ツール」の3要素に分解できる。
    ○実行したかどうかを感覚的に評価するしかないものについては、その日のうちに振り返ることで比較的正確に把握できる。
    ○Doは即実行可能な段階(ToDo)の段階まで分解する。
    ○タイムマネジメントのための手段とその順番
    ⑴捨てる
     →無駄な時間はないか、ゲームやSNSなど減らせる時間はないか
    ⑵入れ替え
     →「重要・緊急マトリクス」を用いて①「重要・緊急」②「重要・非緊急」③「非重要・緊急」④「非重要・非緊急」に分ける。④→③→①の順で入れ替えていく。②は自己の成長に繋がることが多いため、なるべく削らない。
    ※ 「重要・非緊急」領域については仕組み化して日常生活に組み込むか、或いは期限を設けて強制的に緊急領域に移動する。
    ⑶時間圧縮
     →より短い時間で終わらせる方法を考える
    ○KDIの未達は「時間をかけたか」からスタートして原因を探る
    ○KPIの未達は4つの観点から原因を探る
    ・行動が伴っていなかった
    ・行動は伴っていたが不十分であった
     →調整フェイズで保留にしてあるDoを追加
    ・想定していなかった課題が多くあった
     →人、情報、地域、時間・時期、ターゲット、コミュニケーションなどの観点から探る
    ・仮説で立てた因果関係が間違えていた
     →KPIと解決案の関係、解決案とDoの関係、DoとKDIの関係の因果関係を見返す。
    ○出来た要因を突き止める
     →悪いところを直すだけでなく、いいところを伸ばした方が結果的に効果が大きい場合もある。

  • ビジネスパーソンなら誰でも聞いたことあるPDCA。でも、ちゃんと理解して学んだ方は少ないはず。私も言葉は知っていたけど、理解はできていなかった。著者の冨田さんが実践で作り上げて、ビジネススキルを余すことなく書かれています。間違いなくPDCAは全ビジネスパーソンに必須のスキル。この本は是非、手元に置いて何度も読み返して欲しい。

  • この本の発売当初は、
    自分も証券会社に勤めていて、
    プライベートな時間に仕事のことを考えたくない時期で、
    ずっと読んでいなかった。

    今回きっかけがあってこの本を読んで、
    自覚はなかったけど、
    自分もPDCAを回していたことが分かった。

    また、目標達成のために、
    自分が日頃意識していたことを
    言語化したらこういうことだったんだ
    ということも分かった。

    リーンスタートアップを理解した後に読んだのも
    本書を理解するのにも納得するのにも良かったと思う。


    下記、覚えておきたい内容である。

    あらゆるPDCAには、
    上位のPDCAと、
    それを細分化した下位のPDCAがあり、
    階層になっている。

    本書では一般的に
    「改善」「ACTION」と呼ばれている
    4つ目のフェーズの呼称を
    「調整」「ADJUST」にしている。


    ステップ①ゴールを定量化する(KGIの設定)
    1.期日を決める
    2.定量化する
    3.ゴールを適度に具体的なものにする

    ステップ②現状とのギャップを洗い出す

    ステップ③ギャップを埋める課題を考える

    ステップ④課題を優先度づけして3つに絞る
    1.インパクト(効果)
    2.時間
    3.気軽さ
    ①インパクトのもっとも高いものを
    最低でもひとつ選ぶ
    ②インパクトが劣っても
    短い時間でできそうなものがあれば選ぶ
    ③同列の課題が並んでいたら、
    気軽さを基準にして絞り込む

    ステップ⑤各課題をKPI化する
    複数の選択肢が考えられるが、
    この時点で各課題のKPIをひとつに絞るといい

    ステップ⑥KPIを達成する解決案を考える

    ステップ⑦解決案を優先度づけする
    「インパクト」「時間」「気軽さ」の
    3つの基準で優先度をつけていく
    ①最重要KPIについては最低ひとつ、
    できれば2つ以上残す
    ②それ以外のKPIについてもできれば
    インパクト重視で解決案をひとつは残す
    ③短時間で終わるものについては
    インパクトが弱くても残す

    ステップ⑧計画を見える化する

    上位PDCAを再確認する
    「そもそも、なぜそのゴールを目指すのか?」
    PDCAを回し始める前に、
    あらためてその「背景」、
    つまり上位に位置するPDCAを
    意識することが大切になる


    鬼速PDCAには仮説精度の向上が欠かせない
    そして、その仮説精度を支えるのが
    「因数分解能力」である

    因数分解(ロジックツリー思考)のメリット
    1.課題の見落としを防ぐ
    2.ボトルネックの発見がしやすい
    3.KPI化しやすい
    4.どんなゴールでも実現可能に思えてくる
    5.PDCAが速く深く回る

    ポイント①抽象度を上げてから分解する

    ポイント②5段目まで深掘りする
    因数分解の階層を深めるときは
    「WHY」を繰り返すWHYツリーか、
    「HOW」を繰り返すHOWツリーの2通りしかない

    ポイント③1段目だけはMECEを徹底する

    ポイント④切り方に悩んだら「プロセス」で切る

    ポイント⑤簡単な課題は「質×量」で切る

    ポイント⑥とにかく文字化する

    ポイント⑦マインドマップで鍛える
    ヒント1.紙よりもパソコン
    ヒント2.PDCAのフレームは忘れる
    ヒント3.時間がないなら時間を決めて行う
    ヒント4.気になったら分解してみる
    ヒント5.ワクワクしながらやる


    実行フェーズで最初に行うことは、
    前回の計画フェーズから受け継いだ
    解決案(課題解決のための方向性)を
    実現するために必要なアクションを考え、
    このアクションを、本書では「DO」と表現する

    DOをもう一段具体的なタスクレベルに分解し、
    スケジュール化されたものを「TO DO」と呼ぶ

    ケース1.計画自体が失敗している
    ・計画がない
    ・計画が粗い
    ・計画が無茶

    ケース2.タスクレベルまで落とし込まれていない

    ケース3.失敗することが恐い

    ステップ①解決案を「DO」に変換する
    抽象的な解決案の場合はDOが複数出る
    具体的な解決案の場合はDOとオーバーラップする
    完結型と継続型のDOが混在する

    ステップ②DOに優先順位をつけ、やることを絞る

    ステップ③DOを定量化する(「KDI」を設定する)
    KDI(Key Do Indicator)は、
    端的にいえば、「どれだけ計画を実行できたか」を
    表す指標で、KPIと区別するために作った言葉

    ステップ④DOを「TO DO」に落とし込む
    6W3Hに落とし込むと正確さが増す
    ・WHO(誰が)
    ・WHOM(誰に)
    ・WHEN(いつ)
    ・WHERE(どこで)
    ・WHAT(何を)
    ・WHY(なぜ)
    ・HOW(どうやって)
    ・HOWMANY(どれだけ)
    ・HOWMUCH(いくらで)

    ステップ⑤TO DOの進捗確認をしながら実行に移す

    優先度が低くなかなか着手できてこなかったものは
    「アイスボックス」に入れる

    アイスボックスとはIT業界の開発用語で
    「いつかはやるけど、
    いまやることではないタスク」のこと

    忙しさや業務難易度を
    心理的なステージに置き換えたものとして、
    コンフォートゾーン、ラーニングゾーン、パニックゾーン
    という3階層がある

    コンフォートゾーンは文字通り、居心地がいい状態

    ラーニングゾーンは適度に忙しいが充実感がある状態

    パニックゾーンは完全に自分のキャパシティを
    超えるほど忙しい「逼迫した状態」のこと

    人や企業にとっての理想は、
    常に「適度に忙しい」状態のラーニングゾーンを
    維持することになるのだが、
    そのためにはタイムマネジメントで適時、
    自分の抱える仕事量を調整する必要がある

    タイムマネジメントの方法は3つある
    ①捨てる
    ②入れかえる
    ③圧縮する

    この順番で行うことがポイント

    「入れかえ」のために重要・緊急マトリクスを使う

    「重要・非緊急」領域を実行する方法
    1.仕組み化し、日常生活に組み込む
    2.強制的に「緊急領域」に移動する


    検証に失敗する2大パターン
    1.検証をしない「やりっぱなし派」
    2.検証しかしない「形から入る派」

    ステップ①KGIの達成率を確認する

    ステップ②KPIの達成率を確認する

    ステップ③KDIの達成率を確認する

    ステップ④できなかった要因を突き止める
    Q1.時間をかけたか?(なぜKDI未達か?)
    Q2.なぜ時間をかけても未達なのか?
    Q3.具体的に言うと?(なぜそうなった?)
    Q4.なぜ時間をかけられなかったのか?
    Q5.具体的に言うと?(なぜそうなった?)

    KPI未達の4大要因
    A.行動が伴っていなかった(KDIが未達)
    B.行動は合っていたが不十分だった(DOの不足)
    C.想定していなかった課題があった(課題が未発見)
    D.仮説で立てた因果関係が間違っていた
    (KPIとKDIの連動性が取れていない)

    KDIもKPIも順調に行っているのに
    KGIが計画通り推移していない要因は2つ
    1.KGIと課題の連動が取れていない
    2.課題とKPIの連動が取れていない

    ステップ⑤できた要因を突き止める


    調整のレベルは以下の4つのケースに分けられる。
    ケース1:ゴールレベルの調整が必要そうなもの
    ケース2:計画の大幅な見直しが必要そうなもの
    ケース3:解決案・ DO・TO DOレベルの調整が
    必要そうなもの
    ケース4:調整の必要がなさそうなもの

    ステップ①検証結果を踏まえた調整案を考える
    ゴールの調整は、「中止」「変更」「追加」の3つがある

    ステップ②調整案に優先順位をつけ、やることを絞る
    「インパクト」「時間」「気軽さ」の
    指標で優先度をつける

    ステップ③次のサイクルにつなげる

    検証と調整フェーズで起こりやすいミス
    1.新しいものに目移りしやすい(個人)
    2.間違ったものばかりに目が行く(個人・組織)
    3.意見の統一がはかれない(組織)
    4.課題のたらい回し(組織)
    5.プロセスの可視化が不十分(組織)


    PDCAを鬼速で回す10個のポイント
    ①因数分解で精度の高い仮説を立てる
    ②仮説思考、リーン思考で動く
    ③常にインパクトの大きい課題、行動から着手する
    ④行動のアイデアが湧いたらすぐにタスク化する
    ⑤行動目標も必ず数値化
    ⑥TO DOの進捗管理は毎日行う
    ⑦こまめに検証を行う
    ⑧要因分析時は「思い込み」を外す
    ⑨次のサイクルに迅速につなげる
    ⑩小さいPDCAを同時に多く回す

    コーチングによって目指すものは
    以下の3つなタイプに分かれる
    ①要因分析の喚起
    ②具体化の喚起
    ③行動の喚起

    以上

  • 1.以前読んだ「営業」の本では書かれていない、具体的な使い方について気になったので早速購入しました。

    2.PDCAサイクルを実践し、可視化することで、他人よりも圧倒的に早いスピードで成長することができる。さらに、これを日々繰り返し行うことで、PDCAのタスクに記入する内容も進化し、成長を実感することもできる。そのための具体的なやり方や日常の生活の取り組み方が述べられています。例えば、目標はゴールを設定した後に、日々の行動を数字に表していくなど、著者の会社を例にあげながら解説されています。

    3.自分が大切だと思ったのは3点で、振り返りの時間を必ず取ること、基礎の積み重ねること、全てを可視化することです。
    特に印象に残った部分が、「PDCAをやり続けることで、書く内容が進化していく」という部分です。人間は翌日には大半のことを忘れてしまうため、毎日の記録を残しておくことで、忘れずにすみ、人よりも成長スピードが早くなるのではないか?と思いました。
    継続することで得られることが必ずあるので、自分も巻末資料を使い、振り返りをし、毎日継続することで一生成長できる人間になりたいと思いました。

    4.とにかく下手なりにやってみることから始めます!

  • 素晴らしい一冊。シンプルながら、PDCAそのものかスキルであり、その回し方がかかれている。すごい

  • P(plan)D(do)C(check)A(action→adjust)はよくわからないと思ってきました。
    でもこの本を読んで思ったのは今やってることとそんなに変わらないのかなと。
    今も目標に向かってトライアンドエラーは繰り返してます。
    PDCAはそれで終わらせずその後に検証を加え目標にアジャストするということかもしれません。

    具体的に言うと大目標から小目標に分解してその都度PDCAを回す。
    この「PDCAを回す」という言葉がわかりにくいかもしれませんが「目標」を決め「トライアンドエラー」した後「検証」して「目標」や「トライアンドエラー」に「アジャスト」していく。
    大目標から小目標に分解するには「マインドマップ」の手法が使えるのかもしれません。

    詳細はこの本が詳しくてよくわかるので自己啓発本に行き詰まりを感じてる方に「とりあえずやってみる」手法を学ぶため一読をお勧めしたいです。
    僕も一読しましたが再度深堀していきたいと思います。

  • もう一度ゆっくり読みたい

  • 読んでる感じは「非常に役に立ちそう」というイメージ。
    アウトプットさえできれば成長に繋がる気がする。
    問題はアウトプットできるかどうか。

  • 1ヶ月から3ヶ月の短いスパンの目標をたてる
    目標は定量的なものにする

    本に書かれていた全てが大切なことだったので感想に書くことが少ないが成長にかかせないので3ヶ月に1回は読みたい

著者プロフィール

株式会社ZUU代表取締役。神奈川県出身。一橋大学在学中にIT分野で起業。2006年大学卒業後、野村證券株式会社に入社。本社の富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略担当等に従事。2013年3月に野村證券を退職。同年4月に株式会社ZUUを設立し代表取締役に就任。金融経済メディア「ZUU online」を含む資産運用の総合プラットフォーム運営、月間訪問者数は650万人を超える。金融機関や不動産業界のフィンテック化の推進支援や企業に対して鬼速PDCAシステムを導入する鬼速PDCAエンジニアリング事業を展開。2018年6月、設立約5年で東京証券取引所マザーズ市場に上場。著書に『大富豪が実践しているお金の哲学』『鬼速PDCA』『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング)、『プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?』(ダイヤモンド社)、最新刊『稼ぐ人が実践しているお金のPDCA』(KADOKAWA)等。

「2019年 『資本主義ハック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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