女生徒 (立東舎 乙女の本棚)

  • 立東舎
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845628780

作品紹介・あらすじ

太宰治の『女生徒』が、ファッションブランドAngelic Prettyなど、乙女心をくすぐる作品で知られるイラストレーター今井キラによって、鮮やかに現代リミックス。全イラスト書き下ろしで贈る、珠玉のコラボレーション。

感想・レビュー・書評

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  • 三十三乙女読了です♪
    33冊目にしてシリーズ第1作にようやくたどり着きました^^;

    本作の作者は...

    おっ、おっ、おさむちゃんでーす!!(笑)
    ↑↑↑すみません、元々関西人なものでσ(゚Д゚*)

    おさむちゃんはおさむちゃんですが、太宰の治ちゃん。
    そーです、太宰治ちゃんです♪

    そして、本シリーズで太宰とのコンビといえば、今井キラさんですよね☆

    きっとThis is OTOME
    いやぁ~だからかなぁ...おじさんにはキュンキュンとは響かなかった訳で...^^;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;(大汗)

    この作品の純粋な感想は...

    任せたよ、乙女達ぃ~♪


    <あらすじ>
    14歳の少女の日記を通して、彼女の日常と心理を描いた作品です。物語は、朝起床してから夜就寝するまでの一日を主人公の独白体で綴っています。この少女は母親と二人暮らしで、学校生活や周囲の人々との関わりの中で、自己のアイデンティティや個性について模索し、若い女性としての彼女の不安定な心情が繊細に描かれています。

    朝、目覚めたときの新鮮な感覚から始まり、学校への道中、雑誌に影響された自己の考えに気づく場面、帰宅後には母親の客人との交流に苛立ちを感じるなど、日常のささいな出来事が、少女の心の動きと密接にリンクしています。また、彼女は自分の将来や幸福についても考えを巡らせ、日記の形式を借りて、その思索が綴られていきます。

    太宰治は、この作品で少女の心理をリアルに捉え、読者に共感を呼び起こすことに成功しています。彼女の心の揺れ動きは、読者自身の経験や感情と重なり合い、普遍的なテーマを掘り下げています。『女生徒』は、太宰治の作品の中でも特に、少女の繊細な心情を描き出した代表作として知られています。。


    太宰治の『女生徒』が人気イラストレーターとコラボレーション!

    太宰治の『女生徒』が、ファッションブランドAngelic Prettyなど、乙女心をくすぐる作品で知られるイラストレーター・今井キラによって、鮮やかに現代リミックス。
    全イラスト書き下ろしで贈る、珠玉のコラボレーション・シリーズです。
    巻末には、『グッドモーニング』『死んでしまう系のぼくらに』などで知られ、今をときめく詩人・小説家である最果タヒのシリーズ共通エッセイを収録。
    自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊です。

    著者について

    太宰治(だざい・おさむ)
    明治42年(1909年)青森県生まれ。小説家。1935年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し玉川上水で入水自殺した。

    今井キラ(いまい・きら)
    兵庫県生まれ。ファッションブランドAngelic Prettyや雑誌、小説の装丁画などに作品を提供。作品集として『月行少女』『少女の国』、『パニエ 今井キラ ロリータ作品集』がある。他の追随を許さない独自の空気感で、ロリータ少女たちから支持され続けている。

    • かなさん
      ヒボさん、おはようございます(^^)
      呼ばれた気がしたんですが…乙女ではないけれど(汗)
      このレビュー、笑っちゃいました♪
      でも、この...
      ヒボさん、おはようございます(^^)
      呼ばれた気がしたんですが…乙女ではないけれど(汗)
      このレビュー、笑っちゃいました♪
      でも、この作品は
      “乙女の本棚シリーズ”の鉄板ですよね!!
      これぞ、乙女っ!って感じで、私は好きです(*^^)v
      2024/03/05
    • ヒボさん
      こちらも、こんばんは♪

      おじさんには難しい作品でした( ´灬` )

      たいしたレビューがあげれそうになかったので、違った方向にしてみました...
      こちらも、こんばんは♪

      おじさんには難しい作品でした( ´灬` )

      たいしたレビューがあげれそうになかったので、違った方向にしてみましたが、笑って頂けたなら良かったです(笑)
      2024/03/05
  • 〈乙女の本棚シリーズ〉
    太宰治+今井キラ

    あさ、目をさますときの気持ちは、面白い。の書き出しで始まる女生徒。
    1日の出来事で感じたことを言葉にしている。
    その言葉ひとつひとつが音符のようでリズムを感じる。

    女生徒ならではの女に関する言葉も鋭い。

    草をむしっては、形はちっとも違っていないのに、いじらしい草と、にくにくしい草と、どうしてこう、ちゃんとわかれているのだろう。
    理屈はないんだ。女の好ききらいなんて、ずいぶんいい加減なものだと思う。

    けさ、電車で隣り合わせた厚化粧のおばさんをも思い出す。ああ、汚い、汚い。女は、いやだ。
    自分が女だけに、女の中にある不潔さが、よくわかって、歯ぎしりするほど、厭だ。

    女生徒の言葉とは思えないほど辛辣である。
    彼女には亡くなった父への思いがあるのだろうが、母には何も求めていないことに不穏さを感じる。

    朝目覚めるとまた灰色で虚無で意地悪だと思うのだろうか。

    王子さまのいないシンデレラ姫だと言うのは辛い。

    儚さが絵に現れている。
    色も柔らかく、溶けていきそうだ。
    そっと箱を開ける手は、何かを期待しているのに…。

    • かなさん
      湖永さん、こんばんは!
      湖永さんも「乙女の本棚シリーズ」手にしてくれましたね(*'▽')
      このシリーズは、本当にイラストが素敵なんです!...
      湖永さん、こんばんは!
      湖永さんも「乙女の本棚シリーズ」手にしてくれましたね(*'▽')
      このシリーズは、本当にイラストが素敵なんです!
      難しそうな、名だたる文豪の作品も
      ハードルがちょっと低くなって読みやすいです。
      この作品も、今井キラさんのイラストで
      パステル調で優しい感じで、可愛いですよね~♪
      2023/09/15
    • 湖永さん
      かなさん おはようございます

      はい、かなさんを始めたくさんの方が読まれているので興味もあって、やっと遠方の図書館から借りました。
      イラスト...
      かなさん おはようございます

      はい、かなさんを始めたくさんの方が読まれているので興味もあって、やっと遠方の図書館から借りました。
      イラストがあって文字も大きいと気分も違いますね。
      とても読みやすく感じ、名だたる文豪の小説も親しみやすいと思えてくる感覚を楽しみました。
      2023/09/16
  •  乙女の本棚シリーズのから、太宰治さんと今井キラさんのコラボ作品の「女生徒」です!思わず表紙から可愛過ぎて見入ってしまったっ(*´▽`*)♡

     ストーリーは、東京暮らしで読書好きの少女のある1日…目覚めてから寝るまでの間、学校へも行くし家事もこなし、愛猫とも戯れ、母との交流もあったり…特に大きな出来事はないのかもしれないけれど、少女はすべてのことに一喜一憂しながらも、今を生きてる感じがします。思春期独特の感情の起伏が、本当にうまく描かれています。今井キラさんのイラスト、作品中もとっても可愛いです♪

     乙女の本棚シリーズの作品が、自分のブクログの本棚に並ぶのっていい感じだと思うんですよ(って、完璧自己満足の世界ですが(^-^;))。なのでこれからちょっとの間、乙女の本棚シリーズからレビューを投稿したいと思ってます。あまりにも高名で敬遠しがちな文豪の作品が多いけれど、イラストがステキだから読み進めたいって…この思い止まりません(*^^)v

    • かなさん
      チーニャさん、こんにちは♪
      やっと、乙女の本棚シリーズ読み始めましたっ(*^^)v

      この「女生徒」は
      乙女の本棚シリーズにふさわし...
      チーニャさん、こんにちは♪
      やっと、乙女の本棚シリーズ読み始めましたっ(*^^)v

      この「女生徒」は
      乙女の本棚シリーズにふさわしい作品で
      とっても可愛い感じの作品です♪
      ホント、どこからどうみても、
      どうやって読んでも可愛いって思えちゃいます(*´▽`*)♡

      チーニャさんもしじみさんも
      原作をちゃんと読んでいるのですねぇ…すごいっ!!
      私、イラストなければ手にしなかっただろうなぁ(;´∀`)

      チーニャさんも、乙女の本棚シリーズ読んでますもんね♪
      チーニャさんのレビューも楽しみにしてます。
      2023/07/13
    • aoi-soraさん
      かなさん、初めまして。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      太宰治✕今井キラ「待つ」を読んだばかりなので、嬉しくてコメントしてしまいました!
      乙女の本棚シリーズ...
      かなさん、初めまして。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      太宰治✕今井キラ「待つ」を読んだばかりなので、嬉しくてコメントしてしまいました!
      乙女の本棚シリーズ、盛り上がっていますね。
      次は何を読もうか選ぶだけでワクワクします♪
      文学作品は難しくてあまり読んでこなかったのですが、このシリーズなら読めそうですね。
      「女生徒」も読んでみたいと思いました!
      2023/07/13
    • かなさん
      aoi-soraさん、初めまして(^-^)
      なおなおさんや他の読書家さんのコメント欄でお見かけし、
      私からも、aoi-soraさんの本棚...
      aoi-soraさん、初めまして(^-^)
      なおなおさんや他の読書家さんのコメント欄でお見かけし、
      私からも、aoi-soraさんの本棚に
      お邪魔しようと思ってました♪
      だから、すごく嬉しいです!
      これからお邪魔しますので、よろしくお願いします!

      「待つ」を読まれたのですね!
      私も読もうと思ってますよ♪
      「女生徒」が成長したら「待つ」になるのかも…
      この「女生徒」の主人公は14歳くらいの少女なんですって♪
      「待つ」は20歳くらい…ですもんね。
      今井キラさんのイラストもよかったですねぇ…
      淡い色使いでなんともほんわりさせてくれる可愛い感じっ!
      乙女の本棚シリーズは、イラストがいいし
      だから、とっつきやすいですよね(^-^)
      コメント、ありがとうございます。
      2023/07/14
  • 「あさ、眼をさますときの気持ちは、面白い。」
     そんな一文で始まる、14歳の少女の1日の生活における心の揺らぎと自己完結の世界を、独特の歯切れ良いリズムを持つ文体で綴った独白調小説。

    戦前にも、現在俗に言う「中二病」(当時は教育制度も違うし、そんな言葉はなかったでしょうが)に近いものってあったのね〜…と妙に感心し、おかしくも楽しく。

    同時に、彼女を取り巻く環境に由来する一抹の寂しさや孤独の描写は、胸に物悲しい愛おしさをもたらします。

    太宰のファンだった女性から貰った、彼女の14歳頃の日記が元ネタとのことで。

    できることが増えて、自立心が芽生えてきて、それまでは親が与えるものが全てだった狭かった世界が広がっていく過渡期であって、感情豊かで、なんだか斜に構えて反抗的で、気まぐれというか気分屋で変なことにイライラして、誰かに言うこともない(むしろ言うのがちょっと恥ずかしいような)妙なこと考えたりしてて、でもまだ家族に甘えたい部分がたくさんあって…。

    そんな、完全な子どもでもないし、でも大人でもない微妙な年齢が絶妙に表現されています。

    レトロとモダンを融合させたようなかわいらしいイラストも、まだふわふわと地に足のつかない少女らしい軽やかさや甘さの世界観を巧みに表してしていて、文豪と現代イラストレーターの素敵なコラボ作品となっています。

  • 大好きな『女生徒』を乙女の本棚シリーズで再読。
    朝の目覚めから夜の眠りにつくまで、多感で読書家な少女のとある一日を生きる。
    光を集めてさまざまに模様をかえてゆく万華鏡のように、少女の脳内はくるくると忙しい。それらを可愛らしくかけがえのない喜怒哀楽、と思ってしまうのは、私がすっかり大人になってしまった証拠なのだろうね。〈いま〉が手をすり抜けていく不思議な感触をたしかに自分でみつけて知っていたのに。苦しくて苦しくて、いつまでも、恥ずかしいスッポカシをくらいながら、少女たちはいつだっていまを生きている。「わるいのは、あなただ」
    読むたびに新鮮で、気づきがある。私はこの作品を好きすぎている。一言一句をおぼえて誦じることができたらいいのに。そうやってきっと自分の命が消えるその瞬間にも、幸福は一夜おくれて来る、と唱えているはず。

  • もうね……挿絵が可愛すぎて………

    いや内容もちゃんと読んだけど、この挿絵が無かったら全部を読む気にはならなかった。次の挿絵を見たくて読み進めていたよ。

    思春期の女の子をこれでもかと表現したような作品なのだろうが、いや私はその年頃でも流石にこんなに忙しくコロコロとあっちこっち考え散らかしたことは(少なくともそんな自覚は)無いな…と、どこか呆れた気持ちが入り混じった状態で、語り手とは最後まで距離を置きながら読了。

    文章としては、やはり、一番最後の、眠りに落ち、夢の世界に入るシーンが好きだな。あとは、夕暮れの美しい空気に包まれるシーン。次点で、見飽きた帰り道に初めてきた都会の少女ごっこのシーンと、お風呂から見える星空のシーン。

  • 水かさが増し勢いよく流れる川のような主人公の心の声。
    勢いに追われ、猛スピードで読み終えびっくり。

  • 東京に暮らす一人の少女。
    彼女のある1日の心の動きを描く。

    繊細なようで図太い。
    猫のように気まぐれで子リスのように臆病、万華鏡のように気分が移ろう少女。
    これぞ思春期って感じがした。

  • 乙女の本棚シリーズ。これを読むと、太宰が女子に人気があるのが、わかるような気がしてきた。

  • 女の子はお砂糖とスパイスと,素敵な何かでできている(マザーグース)。

    しかしその成分は,子どもから大人になるにつれて,変容していくものだろう。

    しだいに素敵な何かはこぼれていって,醜い何かとなって堆積していることに気づく。

    太宰治の『女生徒』。
    以前から読みたいと思っていたのと,表紙のイラストが気になって手にとった。

    可憐な少女の絵と,描写ごとに変わる文字の色が,女生徒のうつりゆく心情を表しているようで引き込まれた。

    それでいて,あまりにもリアルな描写が,少女の私生活をのぞき見たようで,どうも後ろめたく感じる。

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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