ゴシックハート (立東舎文庫)

制作 : 劇団イヌカレー 
  • 立東舎
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本棚登録 : 54
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845629848

感想・レビュー・書評

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  • 第6章の身体が面白かった。エピローグで落ち込んだ。

  • 高原英理によるゴシックに関する評論集。2004年に発行された単行本も読んだ記憶があるのですが、久しぶりに文庫で復刊したので手にとってみました。人外、怪奇、様式美、残酷、身体、猟奇、異形、両性具有、人形、廃墟と10のテーマで語られています。書き直しは一部の情報アップデートにとどまっています。最近はあまりゴシック的な作品を読まなくなったのですが、特に古さも感じなかったので、ゴシックという精神が不変なのか、時代が変わっていないのか、それともまだ少しはゴシックハートが残っているのかな。

  • 「ゴシックとは何か」を分析、テーマごとに代表作をあげて解説した1冊。おもに文学、絵画、アニメの分野。なるほど、と思う部分7割と、それはどうかな?こじつけすぎじゃない?という部分3割くらいで全面的に共感とはいかない。まあそこは、ゴシックの定義は人それぞれ。この著者はどうもゴシックというにはグロ=猟奇残酷系に片寄りすぎているきらいはある。私の個人的な嗜好がどちらかというと幻想耽美寄りだから、この著者が編集したゴシックアンソロジー本を読んだときも、これゴシックじゃなくてただのグロじゃね?というものが混じっていて気になったっけ。

    あとタイトルが「ゴシックハート」なのは別にかまわないのだけれど、文中でまるでクラスタかなんかのように「ゴシックハートは○○だと感じるのだ」みたいな使い方されてるのはちょっと恥ずかしかった。ゴシックなマインドを持ったひとたちってニュアンスはわかるんだけど「私の中のゴシックハート」「ぼくたち、きみたちゴシックハート仲間」みたいな括りにされるとちょっと痒くなってくる(苦笑)これは自戒でもあるけど、あんまり主張すると「他人とは感性の違う自分大好き」な中2病みたいになってきちゃうし、そういう意味ではこの本もエピローグでの著者の自分(の友達)語りとかちょっと微妙だった。

    音楽に関しては別に1冊、洋楽、邦楽それぞれ専門家が必要だろうなと思います。

    参考までに帯の目次。

    1 ゴシックの精神――ゴシック・ロマンス ゴシック・ロック ゴス
    2 人外――中井英夫 江戸川乱歩 『フランケンシュタイン』「吸血鬼」
    3 怪奇と恐怖――『アッシャー家の崩壊』 ホラー小説
    4 様式美――三島由紀夫 澁澤龍彦 建石修志 村上芳正 シジスモンディ
    5 残酷――『責苦の庭』 大蘇芳年 サド
    6 身体――『降格機動隊』 『銃夢』 『ヘルター・スケルター』
    7 猟奇――E・A・ポオ 海野十三 S・キング
    8 異形――楳図かずお 『のろいの館』 『みにくい悪魔』 『おそれ』
    9 両性具有――マリリン・マンソン 浅田彰 『ポルポリーノ』
    10 人形――ベルメール 四谷シモン 三浦悦子 マリオ・アンブロスィウス
    11 廃虚と終末――フリードリヒ 『デビルマン』 『新世紀エヴァンゲリオン』
    12 幻想――キャリントン バロ

  • 気になるアーバンギャルドの浜崎容子さんが解説を書かれてるということで本作を知って手にしましたが、とても面白かったです。ホラーやスプラッタがダメなわたしなのですが、わたしの中にも確かにゴシックハートはあると気付かされました。評論の中で取り上げられる作品たち、実際に好んでいる作品があったり、気になっている作品があったり。自分ではナチュラル志向だと思っていましたが、好むものはゴシックなんだな…と改めて思いました。ゴシックをすごくしっくりくる表現で論じてあって好きです。目次の並びを見るだけで眼福です。

  • 四半世紀前に幻想文学新人賞を受賞した方が評論を書かれている書物があるの聞き及んではいたが、今年に入って文庫化されたのが本書。ゴシックロマンスの名作からサド、エドガーポー、江戸川乱歩に三島由紀夫、海野十三、そして中井英夫、澁澤龍彦…かと思うとアニメ作品まで語ってるのは同年代だなぁと笑ってしまう。

  • 『ゴシック』についての長編評論。
    単行本の刊行は2004年らしい。当時の状況を考えると珍しいというか、類書は余りなかったのでは?
    文庫にしては凝った装丁も良かった。

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著者プロフィール

高原 英理(たかはら・えいり)
1959年、三重県生まれ。小説家、文芸評論家。立教大学文学部卒業。東京工業大学大学院博士課程修了(価値システム専攻)。1985年、小説「少女のための鏖殺作法」で幻想文学新人賞受賞(選考委員は澁澤龍彦、中井英夫)。1996年、三島由紀夫と江戸川乱歩を論じた評論「語りの事故現場」で群像新人文学賞評論部門優秀作を受賞。著書に『不機嫌な姫とブルックナー団』(講談社)、『ゴシックハート』(立東舎文庫)、『ゴシックスピリット』(朝日新聞社)、『抒情的恐怖群』(毎日新聞社)、編著に『リテラリーゴシック・イン・ジャパン 文学的ゴシック作品選』『ファイン/キュート 素敵かわいい作品選』(共にちくま文庫)などがある。

「2018年 『ガール・イン・ザ・ダーク 少女のためのゴシック文学館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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