赤とんぼ (立東舎 乙女の本棚)

  • 立東舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845633241

感想・レビュー・書評

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  • 新美南吉文学忌、南吉忌又は貝殻忌
    咽頭結核で29歳で死去。

    赤とんぼの擬人化は思い切っていて可愛い。
    赤とんぼと東京から来た少女のふれあい、つながり。書生の若者らしいちょっとしたイジワル。
    ねこ助さんの風景も少女もとても綺麗。

    貝殻忌は、「貝殻」という詩から

    かなしきときは
    貝殻鳴らそ。
    二つ合わせて息吹きこめて。
    静かに鳴らそ、
    貝がらを。

    誰もその音を
    きかずとも、
    風にかなしく消ゆるとも、
    せめてじぶんを
    あたためん。

    静かに鳴らそ
    貝殻を。

    • 傍らに珈琲を。さん
      おびのりさん、こんばんは~
      新美南吉は教科書の『手袋を買いに』しか知らなかったのですが(って、コレ、新美南吉でしたよね?違ってたらスミマセン...
      おびのりさん、こんばんは~
      新美南吉は教科書の『手袋を買いに』しか知らなかったのですが(って、コレ、新美南吉でしたよね?違ってたらスミマセンッ)、
      『貝殻』の詩にぐっときてしまいました。
      いいですねぇ。
      いつか新美南吉の詩も読んでみたいです。
      2024/03/22
    • おびのりさん
      傍らコさん、こんばんは。
      最近、難しそうな 私の苦手な分野読んでますよね。

      そうなの!貝殻の詩は今回「貝殻忌」と呼ばれる事を知って 調べた...
      傍らコさん、こんばんは。
      最近、難しそうな 私の苦手な分野読んでますよね。

      そうなの!貝殻の詩は今回「貝殻忌」と呼ばれる事を知って 調べたんです。
      そしたら あまりに素敵で(素敵は語弊があるかもしれないけど、語彙力がこんなもんなので)
      つい入力しておきたくなったんですよ。
      詩が苦手な私でも ぐっとくる。
      詩に対してはレビューできませんけど٩( 'ω' )و
      2024/03/23
  • 緑に包まれた初夏の山里での、赤とんぼとおじょうちゃんの出会いと心の交流の物語。
    「あたしの赤とんぼ。かあいい赤とんぼ」
    こんな風におじょうちゃんが可愛がってくれる。
    対して同行した書生の行いのおっかなさ。対照的なのだ。
    やがて夏は過ぎ去り、東京へ帰るおじょうちゃんとの別れが訪れる──

    ねこ助さんの絵が素敵。
    擬人化した赤とんぼが可愛らしく、生き物をこんな風に感じられたら素敵だなぁ。
    お嬢さんが去り、彼女に想いを馳せるひとりぼっちになった赤とんぼの切なさ…美しい絵が物悲しさをも誘う。
    紫陽花や朝顔が咲くこれからの季節にぴったりな一冊ではないかな。

    • なおなおさん
      かなさん、こんにちは(*´▽`)ノ
      「乙女の本棚」シリーズって30冊もあるんですか…素敵!
      前から気になってはいたのですが、日本文学とイラ...
      かなさん、こんにちは(*´▽`)ノ
      「乙女の本棚」シリーズって30冊もあるんですか…素敵!
      前から気になってはいたのですが、日本文学とイラストのコラボが素敵なので今後も読みたいです。難しい文豪の名作も読みやすいことを願って(。>人<。)
      実は本書は市の電子書籍サービスで見つけたのです。他にもあります。でもイラストも堪能するなら、やはり紙の本がいいのかな。
      そうそう!チーニャさんの本棚に最近並んでいますよね〜( ー̀ὢー́ ; ) グヌ ヌ…悔しい&素敵すぎる♡!!www
      よし!我々も後を追いますか!
      2023/06/16
    • かなさん
      なおなおさん、こんばんは!
      「乙女の本棚」シリーズ、33冊ありました(^^;)
      図書館には、30冊まであって、
      この「赤とんぼ」も手に...
      なおなおさん、こんばんは!
      「乙女の本棚」シリーズ、33冊ありました(^^;)
      図書館には、30冊まであって、
      この「赤とんぼ」も手に取ってみました♪
      ちょっと読んでいる時間がとれずに
      あとで借りようと、ねこ助さんの挿画を見てきました!
      すごく、ステキですねぇ(*´∀`*)
      あじさいがとってもキレイでした。
      そうなんです、コテコテの日本文学なので、
      難しくって読めない可能性もあるけれど、
      読みたいですねぇ…!
      ぜひぜひ、一緒にチーニャさんを追いかけましょう♪
      2023/06/17
    • なおなおさん
      かなさん、ねこ助さんの絵を見てきたのですね!
      本書の絵、きれいでしょ?
      紫陽花や朝顔、すすき…ふわっと風も感じる情景も。
      このシリーズは私に...
      かなさん、ねこ助さんの絵を見てきたのですね!
      本書の絵、きれいでしょ?
      紫陽花や朝顔、すすき…ふわっと風も感じる情景も。
      このシリーズは私には難しそうな日本文学もありますが、イラストとのコラボがあれば読めるのかな?読んだことのない文豪の名作を読むチャンスかもしれません(⌯¤̴̶̷̀ω¤̴̶̷́)✧
      2023/06/17
  • 乙女の本棚八冊目

    う〜ん、素晴らしい
    ねこ助さんのイラストが素晴らしい

    だけど…
    『乙女の本棚』シリーズ、読めば読むほどこのシリーズ良いのか?悪いのか?って疑問が大きく膨らんできている
    そして、あんまり良くないかもって考えに傾きつつある

    例えばこの『赤とんぼ』新美南吉さんが赤とんぼに何を乗っけているのか?かあいいおじょうちゃんに何を乗っけているのか?書生さんに何を乗っけているのか?

    答えはあるようでない

    あるようでないけど自分なりのそれを見つけることに『赤とんぼ』を読む意味があるのではないかと思うのです
    自分なりに考えることが「本を読む」ことの意味なのではないのかと思うのです

    そして考えるというのは悩んだり、恐れたり、間違えたりすることなのではないかと思うのです

    『乙女の本棚』シリーズは間違えるという行為を排除してしまう危険に満ちている
    考えないで理解してしまうことの恐ろしさに満ちている

    よし、とりあえずR-30指定図書にしましょう!

    え?30過ぎたら乙女じゃないって?
    あほか!ヽ(`Д´#)ノ
    女性とおネエは死ぬまで乙女じゃ!
    (女性とおネエのフォロワーさんのハート鷲づかみ( ̄ー ̄)ニヤリ)

    • 1Q84O1さん
      師匠が次のおネエの本棚は何を読むか楽しみー♡
      師匠が次のおネエの本棚は何を読むか楽しみー♡
      2023/09/13
    • おびのりさん
      R指定は、どーんとこい。
      今日、インターネットの工事の下見に中堅男子が二人来たのね。家の配線見るから、私のまあ寝るだけの部屋も(要ネットだし...
      R指定は、どーんとこい。
      今日、インターネットの工事の下見に中堅男子が二人来たのね。家の配線見るから、私のまあ寝るだけの部屋も(要ネットだし)見てもらったのよ。
      そしたら、「息子さんの部屋ですか?」って世間話程度に言われて「強いて言えば私の部屋です。」とお答えしたけど。
      言い訳でないけど、綺麗なのよ。何一つ無駄なものがないのよ。その、修飾のなさが、誤解を招く。もう、オネエでさえないのが申し訳ない。
      2023/09/14
    • ひまわりめろんさん
      てか中堅男子て何?剣道の団体戦で3番目に出てくるタイプってこと?得意技は小手すりあげ面ってこと?
      てか中堅男子て何?剣道の団体戦で3番目に出てくるタイプってこと?得意技は小手すりあげ面ってこと?
      2023/09/14
  • シリーズ8冊目、読了しました。

    本作もイラストレーターねこ助さんとのコラボ作です。
    (よほどねこ助さんのイラストが好きなのでしょうσ(・ω・。))

    本作の主人公は何と「赤とんぼ」。

    そういえば、最近見なくなったなぁ...
    昔(子供時代)は本書に出てくるように指をクルクルクルクルクルクルクルクル...(@-@)...捕まえてましま♪

    昭和だなぁ(笑)

    新美南吉さんって「ごんぎつね」の著者なんですね。

    懐かしぃー


    人気シリーズ「乙女の本棚」今回は新美南吉×シリーズ初登場のイラストレーター・ねこ助のコラボレーション!
    小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

    赤とんぼは、かあいいおじょうちゃんの赤いリボンにとまってみたくなりました。
    誰もいない別荘。そこに引っ越してきた少女は、一匹の赤とんぼと出会った。

    本書は、有名小説と人気イラストレーターによる珠玉のコラボレーション・シリーズ「乙女の本棚」の1冊です。
    今作では、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描くイラストレーター・ねこ助が新美南吉の名作を描きます。
    自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。オールカラーで小説と描き下ろしイラストが楽しめます。

    内容(「BOOK」データベースより)

    赤とんぼは、かあいいおじょうちゃんの赤いリボンにとまってみたくなりました。誰もいない別荘。そこに引っ越してきた少女は、一匹の赤とんぼと出会った。新美南吉の『赤とんぼ』が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描くイラストレーターねこ助によって、鮮やかに現代リミックス。人気シリーズ「乙女の本棚」の第10弾が登場。小説としても画集としても楽しめる魅惑の1冊。

    著者について

    新美 南吉
    大正2年(1913年)愛知県生まれ。雑誌『赤い鳥』などに作品を発表していたが、結核により29歳で亡くなる。代表作に「ごんぎつね」などがある。

    ねこ助
    鳥取県出身のイラストレーター。書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどのイラストを手がける。著書に『Soirée ねこ助作品集 ソワレ』がある。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    新美/南吉
    大正2年(1913年)愛知県生まれ。雑誌『赤い鳥』などに作品を発表していたが、結核により29歳で亡くなる。代表作に「ごんぎつね」などがある

    ねこ助
    鳥取県出身のイラストレーター。書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどのイラストを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    • なおなおさん
      もう8冊目ですか!
      すごい乙女本棚ラッシュですね!
      すみません…ある本をずっと借りっぱなしで停滞してるの私です^^;レビューが難しくてずるず...
      もう8冊目ですか!
      すごい乙女本棚ラッシュですね!
      すみません…ある本をずっと借りっぱなしで停滞してるの私です^^;レビューが難しくてずるずるとしております。
      昔赤とんぼはたくさんいましたよね。私も指でぐるぐるやったり、酷い事もしました(*_ _)
      2023/08/11
    • ヒボさん
      なおなおさん、こんにちは♪

      多分予約して待ってるやつですね^^;

      全然急いでないので、ゆっくりレビュー仕上げてください( ´ ▽ ` )...
      なおなおさん、こんにちは♪

      多分予約して待ってるやつですね^^;

      全然急いでないので、ゆっくりレビュー仕上げてください( ´ ▽ ` )ノ

      積読本を1冊でも減らしておきます(笑)
      2023/08/11
  •  乙女の本棚シリーズから、新見南吉さんとねこ助さんのコラボ作品「赤とんぼ」です。きれいな表紙…古き良き日本の姿が描かれているようで、すごく気になってました(*^-^*)

     深い緑に囲まれた山里の別荘でのお話…赤とんぼの視点から描かれており、ある初夏の日、赤とんぼが羽を休めていた別荘に、赤いリボンの帽子を被った少女と、そのお母さん、書生さんが引っ越してきた…。赤とんぼは“かあいいおじょうちゃん”の存在が気になり、少女は“わたしのかあいい赤とんぼ”と…書生さんが話して聞かせた赤とんぼの言い伝えにも動じず楽しく過ごしていた…。夏が終わりを告げようとしていたころ、少女は東京に戻ることになり、赤とんぼとも別れることになる…。

     赤とんぼを女の子として描いているのもよかったです。少女も赤とんぼも、かあいいです。本編もねこ助さんのイラスト、すごくきれいでした!それから、書生さんが、指をぐるぐるまわして赤とんぼを捕まえる描写は、懐かしいなぁ~私もやってました(^-^;)

    • かなさん
      ヒボさん、たぶんダメだったんでしょうね…!
      前にテレビで観たことがおぼろげな記憶であります。
      だから、今は売ってないんでしょうね…昆虫採...
      ヒボさん、たぶんダメだったんでしょうね…!
      前にテレビで観たことがおぼろげな記憶であります。
      だから、今は売ってないんでしょうね…昆虫採集セット(^-^;

      虫よけスプレー、ありがとうございます\(^o^)/
      今日はこれから、図書館行ってきます♪
      2023/08/12
    • ヒボさん
      あっ、やっぱりそうなんですね^^;
      ↑昆虫採集セット

      暑いので、気をつけて(*´︶`*)ノ

      あっ、やっぱりそうなんですね^^;
      ↑昆虫採集セット

      暑いので、気をつけて(*´︶`*)ノ

      2023/08/12
    • かなさん
      ヒボさん、こんばんは!
      今日も暑かったです(^-^;
      でも、図書館で「高瀬舟」借りてこられました\(^o^)/
      読むのが楽しみです♪
      ヒボさん、こんばんは!
      今日も暑かったです(^-^;
      でも、図書館で「高瀬舟」借りてこられました\(^o^)/
      読むのが楽しみです♪
      2023/08/12
  • 別荘にやってきた女の子と赤とんぼのひと夏の思い出。赤とんぼ目線で物語が進むところ、なかなか珍しくて新鮮でした。
    今後、誰かの肩に虫がとまったら、あぁ、色々考えて選ばれたんだなこの人が……とか色々勝手に意味付けしてしまいそう笑

    罪のない蜘蛛を沢山殺したから赤とんぼは赤い血に染った色をしている、という話を聞いた女の子。嘘だ!赤とんぼはそんな酷いことしない!と叫ぶシーンは、女の子の純粋さに心打たれました。

    大人になるにつれ他人の言葉に翻弄される……子供の方が真っ直ぐに自分の感覚を大切にして信じる、ということができてるのかもしれないなあと思いました( ˊᵕˋ ;)

  • 赤とんぼの視点で綴られる、少女との一夏のふれあい。
    少女の帽子の赤いリボンにとまってみたい、という赤とんぼの願いがすごく可愛らしいと思った。
    ほのぼのした物語かと思っていたら一転、書生さんが話してくれた赤とんぼと蜘蛛にまつわる逸話は仄暗く、さらにその次のページの両面開きのイラストは恐ろしく、思わずヒィッッッとなった。
    赤とんぼと少女の別れは、季節の移ろいとともに訪れる。もしこれから、秋の夕方などに穂先に止まってじっとしている赤とんぼを見かけることなどがあれば、この話を思い出してしまう。ごんぎつね然り、新美南吉ってこういう心をぎゅっと掴まれるように物悲しい、生物と人間の話が多いのだろうか。

  • 緑につつまれた初夏の山里に舞う<赤とんぼ>。 東京から避暑にきた三人<お嬢ちゃん><お母さん><書生さん>。 風に揺れるススキに、夕陽に映えて遊ぶ<おんなの子と赤とんぼ>。朝顔の葉のうえで書生さんのお話を聞く<赤とんぼ>。書生さんのグルグルまわす指先の虜になった<赤とんぼ>、 泣いて助けを請う<おんなの子>。 鈴虫の涼しい声で聞こえた朝、東京に帰る皆の姿を寂しく見送る<赤とんぼ>・・・ 童謡の抒情歌が聴こえてきそうな一夏の想い出を、昭和3年に謳った新美南吉(1913-1943)の作品です。

  • 乙女の本棚シリーズ。絵がいい。表紙の浴衣の女の子は、赤とんぼを擬人化してねこ助さんが描いたもの。

  • かあいいおじょうさんと赤とんぼの交流を描いた童話。
    ねこ助先生の絵は、この作品ではどことなく日本画っぽい色味と構図で美しい。赤とんぼの擬人化はかわいい。
    書生・山田は少し不憫というか、不器用、人間関係や子ども相手が下手なのかな、と気になるところ。

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著者プロフィール

1913年、愛知県知多郡半田町(現・半田市)に生まれる。中学時代から童話を書き始め、『赤い鳥』『チチノキ』などに投稿。東京外国語学校在学中に病を得、20代後半の5年間は安城高等女学校(現・県立安城高等学校)で教師をしながら創作活動を続けた。1943年、29歳の生涯を終える。代表作に「ごんぎつね」「おじいさんのランプ」「手袋を買いに」「でんでんむしの悲しみ」を始めとして、多くの童話・小説・詩などの作品を残す。

「2019年 『子どものすきな神さま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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