鼠 (立東舎 乙女の本棚)

著者 :
  • 立東舎
3.64
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本棚登録 : 151
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845637515

作品紹介・あらすじ

彼等は鼠のように遊んだ。
少年たちの秘密の隠れ場。
ある日、一人が盗んだ石膏の女の人形を持ち込んだことで、何かが変わっていく。
堀辰雄の名作が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描き、本シリーズでは太宰治『魚服記』中島敦『山月記』新美南吉『赤とんぼ』を担当する大人気イラストレーター・ねこ助によって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

感想・レビュー・書評

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  • どりゃあ!(巴投げのときの掛け声)14おネエは堀辰雄の『鼠』です

    『鼠』でイラストねこ助さんって洒落が利いてるね!って思ったのは俺だけ?

    (…みなさんのレビューを読んでみる)

    俺だけかいっ!(ビターン)

    あーそうかいそうかい
    堀辰雄の優美でちょっと謎めいた世界観とねこ助さんのすんばらしいイラストを前にそんなこと考えてるのは俺だけですか
    あーそうですか
    それは失礼しましたね

    そんならもう★3!(評価基準がひどい)

    • 土瓶さん
      なんかしらんけどスマン。
      なんかしらんけどスマン。
      2023/11/11
    • 1Q84O1さん
      そんな評価基準はダメよ~ダメダメ♡
      そんな評価基準はダメよ~ダメダメ♡
      2023/11/11
    • ひまわりめろんさん
      土瓶さん

      うわべだけの謝罪はダメよ〜ダメダメ❤って古いわ!土瓶さんたぶん知らんわ!
      土瓶さん

      うわべだけの謝罪はダメよ〜ダメダメ❤って古いわ!土瓶さんたぶん知らんわ!
      2023/11/11
  • シリーズ5冊目読了です。

    前回手にした(電子ですが)山月記が良かったので、同じイラストレーターねこ助さんコラボ作で選んでみました。

    子供達の秘密の隠れ場かぁ...そんな時代もあったね^^;

    大人に見つからない子供達だけの秘密の隠れ場、日も当たらない部屋で過ごす姿を「鼠」と表現したのだろうか。

    主人公となる少年は石膏のお化けが出ると寄り付かなくなった仲間達にも隠れて秘密の隠れ場に通います。

    それは愛する母を亡くした寂しさから湧き出てくる涙を人に見せぬ為。

    そんな彼の元に現れたのは...



    人気シリーズ「乙女の本棚」第26弾は、『風立ちぬ』などで知られる文豪・堀辰雄×イラストレーター・ねこ助のコラボレーション!
    小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

    彼等は鼠のように遊んだ。

    少年たちの秘密の隠れ場。
    ある日、一人が盗んだ石膏の女の人形を持ち込んだことで、何かが変わっていく。

    堀辰雄の名作が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描き、本シリーズでは太宰治『魚服記』中島敦『山月記』新美南吉『赤とんぼ』を担当する大人気イラストレーター・ねこ助によって描かれる。
    名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
    自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

    著者について

    堀辰雄
    明治37年(1904年)生まれ。東京帝国大学文学部国文科卒。高校時代から室生犀星、芥川龍之介との交流があり、フランス文学から影響を受けた作品を数多く発表した。代表作に『風立ちぬ』、『聖家族』、『美しい村』など。

    ねこ助
    鳥取県出身のイラストレーター。書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどのイラストを手がける。著書に『魚服記』(太宰治+ねこ助)、『山月記』(中島敦+ねこ助)、『赤とんぼ』(新美南吉+ねこ助)、『Soirée ねこ助作品集 ソワレ』がある。

  •  乙女の本棚シリーズから、堀辰雄さんとねこ助さんのコラボ作品「鼠」です。「山月記」の虎のような、迫力のある「鼠」が描かれていたらどうしよう…と恐る恐る手にした作品です(汗)。でも、そんなことは全くなく、美しい美少年が描かれてます!

     少年たちは、暗くカビの匂いのする秘密の隠れ家で鼠のように遊んでいた。思い思いのものを持ち込んで同じ時間を過ごしていた…。ある日石膏の像が持ち込まれたのだが、それが破損したことが契機となりその後お化けが出ると少年たちはその隠れ家に寄り付かなくなる…。ただ1人の少年をのぞいては…。少年は亡き母を思い、1人泣ける場所としてその隠れ家に留まっていたのだった…。

     この作品、本当に表題からは想像もできないほどキレイなんです!少年の母を思う気持ちに切なさを感じました…。そういえば、私も隠れ家というか、小学生のころ物置小屋を秘密基地のようにして遊んだことがあったなぁ~とか、そんなことを思い出させてくれました…。

  • =乙女の本棚六冊目=
    題名とは想像がつかないような幻想的内容。鼠はどこにも出てこない。
    私達の学童期の秘密基地はもっと雑然としていたけれど、ねこ助さんの描く物置小屋の天井の梁との空間に集まる十くらいの男の子たちの妖艶なこと。
    遊戯の秘密、隠れ家、石膏がほのかに光る夢を一緒に見ている不思議な気分。堀辰雄さんの美しい文章だけでなくネコ助さんの挿絵で、更に少年の母への思慕の念が切なく伝わってくる。

    • かなさん
      ベルガモットさん、おはようございます!
      「鼠」どんだけ怖い、鼠出てくるかと身構えましたよね(^-^;
      でも、ページをめくると息をのむよう...
      ベルガモットさん、おはようございます!
      「鼠」どんだけ怖い、鼠出てくるかと身構えましたよね(^-^;
      でも、ページをめくると息をのむようなキレイなイラストが!!
      さすが、ねこ助さんですっ(*'▽')
      ストーリー全体から、もの悲しい雰囲気を感じました。
      2023/12/13
  • 〝彼等は鼠のように遊んだ〟〝彼等はある空家の物置小屋の中に、何処から見つけてきたのか、数枚の古畳を運んできて、それを一枚一枚天井の梁の上に敷きつめた〟・・・その隠れ場は、黴の臭いがした。 ある日、誰かが盗んできた女の人形(石膏のヴィナス)が持ち込まれ、仲間の〝鼠〟が変わりはじめた・・・。『風立ちぬ』の文豪<堀辰雄>の幻惑夢想 + イラストレ-タ-<ねこ助>の妖艶画による<乙女の本棚シリーズ>の一冊。

  • 「彼等は鼠のように遊んだ。」という一文から始まる耽美な小説。
    母の死と、企みと、屋根裏のような場所で過ごす孤独をきっかけとして、一人の少年が青年へと孵化していくような姿には、見てはいけないものを見ているかのようなスリルを感じた。
    母のような顔をした石膏の女神の幻想と口づけをしてエクスタシーを感じるという終わり方には驚いたけど。なんだかアンデルセンのマッチ売りの少女を読んだときのような読後感だった。

  • 秘密基地を作り、そこで鼠のように遊ぶ少年たち。
    秘密基地にお化けが出る噂が出て少年たちは基地を移す――

    ねこ助さんの挿絵が多く、豪華な絵本を読んだ心地がした。

  • 「子供たちは鼠のように遊んだ」という冒頭のフレーズが淫靡で、即惹かれた。
    始終薄暗いイラストが、その妖しさを常に漂わせている。暗がりで男の子たちが禁じられた遊びを繰り広げていく様は、彫刻の女性像の出現によって、更に罪悪感を増してゆく。
    亡くなった母親への寂しさを慰めるために、仲間に嘘をついてまで隠れ家を独り占めしようとする悲しさも、何だか理解できる。
    艶めかしい壊れた彫刻が、母親の面影と重なり、接吻をしてしまうのは、どこか近親相姦めいたものがあって、ドキドキさせられた。
    堀辰雄という作家は初めて知ったが、妖艶な世界観が醸し出されていて気に入った。他の作品もチェックしてみたい。

  • 堀辰雄の幻想的な短編。母への思慕が思春期の官能が混じり合う不思議な世界。
    このシリーズは明治や大正の著名な作家の名作を美しいイラストを楽しみながら読めるのがとてもいい。

  • 「彼等は鼠のように遊んだ。
    少年たちの秘密の隠れ場。
    ある日、一人が盗んだ石膏の女の人形を持ち込んだことで、何かが変わっていく。
    堀辰雄の名作が大人気イラストレーター・ねこ助によって描かれる。
    名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。」

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著者プロフィール

東京生まれ。第一高等学校時代、生涯親交の深かった神西清(ロシア文学者・小説家)と出会う。このころ、ツルゲーネフやハウプトマンの小説や戯曲、ショーペンハウアー、ニーチェなどの哲学書に接する。1923年、19歳のころに荻原朔太郎『青猫』を耽読し、大きな影響を受ける。同時期に室生犀星を知り、犀星の紹介で師・芥川龍之介と出会う。以後、軽井沢にいた芥川を訪ね、芥川の死後も度々軽井沢へ赴く。
1925年、東京帝国大学へ入学。田端にいた萩原朔太郎を訪問。翌年に中野重治、窪川鶴次郎らと雑誌『驢馬』を創刊。同誌に堀はアポリネールやコクトーの詩を訳して掲載し、自作の小品を発表。1927年に芥川が自殺し、翌年には自身も肋膜炎を患い、生死の境をさまよう。1930年、最初の作品集『不器用な天使』を改造社より刊行。同年「聖家族」を「改造」に発表。その後は病を患い入院と静養をくり返しながらも、「美しい村」「風立ちぬ」「菜穂子」と数々の名作をうみだす。その間、詩人・立原道造との出会い、また加藤多恵との結婚があった。1940年、前年に死去した立原が戯れに編んだ『堀辰雄詩集』を山本書店よりそのまま刊行し、墓前に捧げる。1953年、春先より喀血が続き、5月28日逝去。

「2022年 『木の十字架』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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