神経政治学―人類変異の社会生物学

  • トレヴィル
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845703227

作品紹介・あらすじ

サイケデリック&ドラッグ・ムーヴメント最大のプランク・スター、Dr.ティモシー・リアリーが構想するサイバー社会の未来図。アシッド・サイエンスが開示する壮大な電脳ヴィジョン。

感想・レビュー・書評

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  • 936夜

  • 良くまとまっているので以下抜粋して紹介しておく。

    <a href="http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0936.html"><span style="color:red">松岡正剛の千夜千冊「神経政治学」ティモシー・リアリー</span></a>

    リアリーの仮説では、神経組織は8つの回路発展をするという。これをギアとかミニブレインと呼んでいる。
    &#8232; &#9312;は「生物生存回路」である。海洋性ないしは植物性の脳で、ジョン・C・リリーが注目した。リリーについては第207夜の『意識の中心』を読んでもらいたい。

    &#9313;は「感情回路」。進化的には脊椎動物が出現したときの動物脳にあたっていて、この脳から政治的な哺乳類があらわれた。

    &#9314;は「器用シンボリズム回路」(dexterity symbolisn)という奇妙な名の脳で、ヒトザルからヒトが分化したあたりの未分化の大脳である。&#8232; ここには3つの領域の回路がいささかごっちゃになっていて、「意識回路」「自我回路」「精神回路」がひっついたままになっている。すでにポール・マクリーンが『三つの脳』であきらかにした仮説でもある。&#8232; 

    &#9315;は「社会的・性的回路」という段階で、ヒトが社会の群となって特定の性交渉を家族や一族に仕立て上げていく。ここには少しく時間の脳が加わっている。&#8232; 以上の4つの脳がリアリーによると地球レベルの脳で、この程度なら、&#9312;の活性化には阿片を吸えば、&#9313;にはアルコールを飲めば、&#9314;にはコーヒーやお茶やコカインを使えば活性化がおこり、&#9315;には特定の刺激剤が見つかっていないのだが、たいていは激しい恋情によって、この4つ目の脳が動き出す。&#8232; なんとも危険なお奨めがつづくのだが、ティモシー・リアリーの大胆なアイディアはここから先に撥ね上がる。

     リアリーが5番目に考えたのは、
    &#9316;「神経肉体回路」で、これはユークリッド的な脳ではなくて、マルチディメンショナルな脳であるという。&#8232; あまりに説明が感覚的すぎてわかりにくいのだが、どうやら古代インド・古代中国・古代ギリシアに芽生えた“恍惚技術”のことらしい。たとえばヨーガやハオマによる瞑想幻覚状態の脳なのだ。&#8232; この5脳の活性化のためにはマリファナがお奨めだ。ハイになったり、スペース・アウトになる感覚をいう。ここにはまたドン・ファン・マトスやアレイスター・クロウリーの魔術も入っていて、この脳はかなり危ないものになっている。第420夜の『呪術師と私』を読まれたい。&#8232; 

    &#9317;は「神経電気回路」というもので、これまでとは異なって、「自分自身を認識しつつある神経組織」が想定されている。リリーが「メタプログラミング」と呼んだものに近いのだが、ティムはここに“コンテリジェンス”という造語をあてはめた。コンシャスネス(意識)とインテリジェンス(知能)を合体したもので、いわば「意能」の回路。歴史的には密教やカバラや後期ヘルメス学の成果にあたっているようだ。これを活性化するのが、メスカリン、シロシビン、LSDなのである。&#8232; この6番目の脳を開放することは、これまではあまりに超越的だとか無意識的だと思われていたために、しばしば「無我」とか「無心」といった言葉でしかあらわされてこなかった。&#8232; しかしリアリーはここで踏ん張って、バックミンスター・フラーのシナジェティックスやリリーのメタプログラミングの言語作用を設計しさえすれば、この段階の脳を機能主義的に取り出すことも可能ではないかと、後には引かない覚悟なのである。それにしても“コンテリジェンス”とは!

    B<span style="color:red">oredoms Vision Creation Newsun Dir. Ukawa Naohiro</span>
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    &#9318;はいよいよ「神経遺伝子回路」であるが、ここまでくると説明がかなり右往左往する。原理としては、神経組織が個々のニューロンの内部からの信号を受信できるレベルになった脳のことらしいのだが、それは「DNAとRNAの対話にあたる」などと言うものだから、なんとも怖くなってくる。&#8232; さすがのリアリーも、ユングの「集合的無意識」やスタニスラフ・グロフの「系統発生的無意識」がこれに近いのではないかという憶測をするにとどめている。&#8232; 
    <span style="color:red">d autre monde 7</span>
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    こうしてついに&#9319;の「神経原子回路」になっていく。これは量子レベルで脳がユニットや関係をとりむすんでいくものらしく、ここからは地球外無意識とか、量子的コミュニケーションとでもいうしかない様相がおこるようなのだ。

    <抜粋終わり>

    こうやってみても、前回のエントリー、統合失調症のサイケデリックモデルとの大きなイメージの連結を見い出すことは可能だ。現代精神医学においても統合失調症の症状分類/治療を行うにあたり、LSDレベルの意識変容については薬剤によってコントロール可能で、ある種の制度の内側にあるものだが、リアリーの8-Circuitモデルの7以降、すなわちDMT、PCP、ケタミンレベルの意識変容、超越作用が新たなターゲットとなるとの声明であるわけだ。もちろん医師はその治療においてその内容には多分立ち入らないであろうし、患者の体験する霊的な意味合いについては、今後長い歴史において議論されてゆくことになるだろう。

    リアリーのいうLevel7はテレンス・マッケンナが体験したサイケデリックスによる遺伝子のメタプログラム体験に近いかもしれない。そしてLvel8は死後体験の領域でないかと考えている。これは俺自身の体験には一致しないのだが。個人的体験としては死の目前の扉の手前までが、この世に生きる原則だと感じているのだが。自我意識が自身を認識できる限界という意味で。是非DMTのイニシエーションを体験する必要があるだろう。

    上のアヤワスカセレモニーの映像は昨日の"Renegade"にくらべれば幾分自分の感覚に近い印象だ。特に途中から出現してくる神殿的空間や、トンネルヴィジョンなどは共通している感覚。

    7のアヤワスカビジョンは昨日も紹介した、フランスの「ドーベルマン」監督ヤン・クーネンによるドキュメンタリーとのこと。セレモニーへの参加から、儀式の様子まで1~7であるので興味のある方は是非。

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