ゴルゴ13 (Volume55) 2万5千年の荒野 (SPコミックスコンパクト)

  • リイド社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845825936

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  • 表題がなんといっても真実を物語っている。「心ある技師の育成」。政治に翻弄される原子力開発。原子力発電所の会社の社長も事実を隠蔽しようとする。それも「核開発」の魔力に囚われた因果である。 インシデントが起きたが、政府や会社のメンツにかけて通常運転を急ごうとする技師との関係の話。

    今回もゴルゴ13の人情を見て取れる。基本的にゴルゴ13は自分の仕事を見た人間を殺す。しかし今回は放射性物質が蔓延する炉の中であり、依頼人(インシデントを起こした関係者の技師)「は「私がこの原子炉を作った。だから私はここで死ぬ。これで君の条件をみたすはずだ。」と云い、防護服を外す。それを見たゴルゴ13は、彼に一本煙草を咥えさせ、その場を去る。彼の人情を見て取るシーンだ。

    政界や財界の人間は、その技師の死を隠し、「大丈夫だった。」と云う。しかし事の顛末を知る制御室長はが本当のこと(インシデントがあるのに通常運転を急いだ事実)を洗いざらい話してしまう。「原子力発電所は安全だが、人が問題だ。」と。

    これは架空のお話で、「話中でスリーマイル事故は・・」という件がある。
    3・11を予期していたと云われるが、これは災害は関係ない。いつでも起こりうる話だ。

  • 超A級スナイパーのスーパーアクション!
    原子力発電所の危機に挑むゴルゴの「2万5千年の荒野」が白眉。バリーとのやり取りが激レア。チェルノブイリの2年前の作品という時代の先取りっぷりに驚くばかりです。

  • 4845825937  318p 2005・3・28 初版1刷
    【二万五千年の荒野】

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著者プロフィール

さいとう・たかを

1936年(昭和11年)大阪府出身。1955年『空気男爵』(大阪・日の丸文庫刊)でデビュー。翌年創刊された「影」「街」など貸本向け漫画誌の中心的な存在として、大阪で精力的な活動を続ける。63年『台風五郎』の大ヒットで不動の人気を獲得。その後、活動拠点を大阪から東京に移し「さいとう・プロダクション」を設立する。作品制作過程における分業化をはかり、脚本家が在籍する脚本部門を設けるなど、プロダクション形態の劇画制作システムを構築。自他ともに認める劇画の第一人者である。76年に第21回小学館漫画賞を受賞した代表作『ゴルゴ13』は、現在も描き下ろしが続く記録的な長期連載作品。主な作品に『鬼平犯科帳』『影狩り』『無用ノ介』『サバイバル』『雲盗り暫平』などがある。2003年11月紫綬褒章受章、2010年4月旭日小綬章受章。

「2021年 『ワイド版 マンガ日本の古典20 太平記 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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