風雲児たち 幕末編 19 (SPコミックス)

  • リイド社
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・マンガ (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845838851

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  • マンションで読む。

  • 安政の大獄

  • 前半では、安政の大獄で刑死した頼三樹三郎、橋本左内、吉田松陰が描かれる。最も印象に残ったのは、橋本左内の最期だ。本書によれば、刑場に引き出された左内は、検死役人に存念ないかを尋ねられて暫しの猶予を求める。

    「時間にして一分と少しの間、細い肩を静かに震わせ、彼は声もなく慟哭した。首打ち人も検死役人も、その場にいる誰一人左内を不覚の武士とは思わなかった。自らの生命を愛おしむこの26歳の若者の姿に、人々は黙って共感したのである」

    時間が止まったかのように静謐な情景である。この場面は、伊藤武雄「景岳三十年」(『伝記』昭和10年10月号所収)では次のように描かれている。

    「罪状の読聞せあつて先生は徐かに荒筵の上に坐り、両手を端然と膝に置き首を前へ差伸べた。この時である。劊手が用意の白刃を抜き放ち、先生の傍に進んで、宜いかッと声を掛けたとき、先生は何を思ひけん、暫く待てッと劊手を制して、忽ち双涙滂沱、面を掩ふて泣かれたのである」

    このような彼の最期は当然論議を呼んだ。山本周五郎の短編「城中の霜」でも、事情を知った福井藩士たちは「医者の倅ゆえ武士の死に方を知らんのだ」と左内を非難する。これに対して、山本は左内を慕う幼馴染の香苗に次のように言わせている。

    「強盗無頼の下賤でも笑って死ぬことは出来ます、けれど断頭の刃を押止め、静かに面を掩って泣く勇気は、左内さまだから有ったのです。(略)卑怯でも未練でもない、否えもっとお立派な、本当の命を惜しむ武士の泪だということが、わたくしには分ります」

    国事に奔走し志半ばで斃れた若者の想いは、辞世の詩に窺い知ることができよう。

    苦冤難洗恨難禁 俯則悲傷仰則吟
    昨夜城中霜始隕 誰知松柏後凋心

  • 吉田松陰が安政の大獄により、処刑された。幕末の一つの転換点に差し掛かった。

  • 大獄の寂しき結末と小五郎の悲しみの果てに、全てを覆す出会い! ドラマだなあ。一蔵の悪役じみた(?)策謀もアンチヒーロー的で格好いい。

  • 蟄居謹慎刑の怖さがようやく分かった。
    「明かり取りに雨戸を少しだけ開けるのみ・・・」と言う表現は何度も耳にするが、これほど恐ろしいものだとは・・・。
    やはり徳川(一橋)慶喜は大物(笑)なんだろうなあ~。

    松陰の最期以上に橋本左内の最期に涙・・・。

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