鬼切丸伝 8 (SPコミックス)

著者 :
  • リイド社
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本棚登録 : 9
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845854646

作品紹介・あらすじ

摩訶不思議な史実の裏には「鬼」に繋がる知られざる真実があった…。楠桂が描く「日本史の闇と鬼切丸の少年との戦い」に刮目せよ!!

感想・レビュー・書評

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  • 九月に入りはしたが、暑さはまだ、何気に厳しく、夜になっても汗ばむ
    そんな夜に読みたくなる漫画は、ホラーもの・・・私だけかもしれないが
    まぁ、それはさておき、初秋の夜に涼しくなりたいのなら、『死人の声をきくがよい』に劣らぬほど、この『鬼切丸伝』もお勧めだ
    怖さも大事だが、絵の上手さも重視したい漫画読みは、『死人の声をきくがよい』よりも、コッチの方が合っているかも。いや、うぐいす、じゃなくて、ひよどり先生の画力が低い、と言っている訳じゃない
    味がある、そう表現すべきなのが、ひよどり祥子先生の絵で、楠先生の方は「美麗」だ・・・あかん、フォローになってない
    ま、まぁ、それは脇に置くとして、この(8)もゾクッとさせられ、同時に、人らしさとは何か、鬼とはどんな存在か、と考えさせられるストーリーだった
    鬼は人がいなければ生じない存在だ
    様々な感情、経験から鬼と変じる人と関わり合いを持ち、確かにある「心」と「魂」を揺らされる事で、鬼切丸が人らしく、いや、鬼切丸としての個性を確立していく展開には、こちらの心も動かされると同時に、楠先生の才覚に脱帽させられる
    怖さとグロさの質は落とさず、「人間」って軸をブラさずに漫画を描けるってのは、結構、凄い事なんじゃないだろうか
    何か、この『鬼切丸伝』の良さが、他の漫画読みに伝わるか、微妙な不安が芽生える感想になっているな・・・・・・
    まだまだ、私も修行が足りないようだ
    どの回もグッと来るが、凄味を感じたのは、第三十五・三十六話「鬼理支丹」だ
    キリシタンの弾圧は、日本史の血生臭い部分なので、鬼が生まれても、何ら不思議ではない
    鬼がいるのならば、鬼切丸もそこにいる
    その鬼切丸と、隠れキリシタンのシスターが出会い、彼女の信念が、鬼切丸に驚きを齎し、人間に対する意識を、また変化させていた
    ラストの、一瞬にも満たない再会が、これまた、楠先生らしい
    この台詞を引用に選んだのは、鬼切丸は、本当に変わり始めてるんだな、と感じられるものなので
    斬る事しか出来なかった彼が、人との出逢いと別れで育んでいる、一握の優しさで、悲しい死に方を迎えてしまった少女が、我慢していた涙を溢れさせ、穏やかな成仏を促した
    グッと来ないはずがない
    「鬼ならば、鬼切丸で斬ってくれよう」
    (いいや、違う・・・!! そうではない)
    「なれば、お前が泣けばよい」
    「わ、私は父と母に誉めてもらえる立派な最期を・・・」
    「矜持など捨て、思いのままに泣いてもよいのだぞ・・・」
    「ほ・・・本当は、死にたくなかった・・・側室にもなりたくなかった。まだ、父様と母様の娘でいたかった!! 辛かった! 恐かった! もっと、生きていたかった!!」(by鬼切丸、駒姫)

  • この巻では隠れキリシタン、三条の川原の泣き鬼、人造人間(!)の話しです。何と人造人間とは。
    今回は鬼切らなかったり、「人」に自分と来い、と言いかけたり、なんだかちょっと雰囲気違いますね。でも鬼切丸は問答無用でザクザク切って欲しい。

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