- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845860241
作品紹介・あらすじ
父の捕縛によって仕事も家も失った男・義一は、仕方なくボロ長屋へ向かうが…独特な人々が住む「極楽長屋」にまつわる群像時代劇!
感想・レビュー・書評
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「聞いて極楽 見て地獄 住めば都の極楽長屋」
最初の単行本(岡田屋鉄蔵名義 マックガーデン社版)は買った時、自分に合わなくて処分したのだが ある事情から読み直す必要が出来たので、この新装版を購入。
第一話 盗人指南
第二話 怪童子と熊
を収録。
第一話、
大工の義一の父 義輔が盗賊一味の手助けをしたとして奉行所に捕らわれる。
それが元で長屋を出る羽目になった義一は訳あり曲者揃いの極楽長屋に住む事になる。というのが大まかな粗筋。
人情紙風船のごとき世間に見切りをつけ人の道を踏み外そうとする義一を助ける(思いとどまらせる)のが長屋で一番の曲者 一蝶姐さん(老婆)と六助夫婦。
一蝶姐さんが義一にある事実を語るところからは見事な人情物で いつもの様に涙腺の弱い自分はオロオロと泣いてしまったのは言うまでもない。
物語としては言う事はないのだが、ただ一つだけ 一蝶姐さんの特殊能力 気功術はどうかなと思った。
が、一蝶姐さんのキャラクターを際立たせる為と考えれば納得もいくかな。
第二話。
江戸で次々と起る放火事件。
被害者は全て定町廻り同心 熊谷晋之介と縁のある者ばかり。
下手人の狙いは何か?
こう書くとミステリー物と思えるが、実際は熊谷と女形 金太郎二人を中心に物語は進んで行く。
金太郎を巻き込むまいと一人 死を覚悟する熊谷。
「女の姿」を捨て「男の姿」で窮地に堕ちた熊谷を助けようとする金太郎(一蝶姐さんが意外な形で手助けする)に思わず涙。
これをどこにでもあるBL物として見てはいけない。
これは『大人』の恋の物語なのだ(と思いたい)。
今回改めて読んで、何故あの時 自分に合わないと思ったのだろう?
まあ、単純に自分の読み方が足りなかったって事になるのだが、他の崗田屋(岡田屋)作品同様 読み応えのある本書をずっと放ったらかしにしていたとは本当馬鹿な事をしたものだ。←反省
最後のコマにI'LL BE BACKと書かれているのだが、今だ続編が描かれる様子は無い。
しかし「口入屋兇次」同様別の形で極楽長屋の面々と再び出会う事となるのだがこれも又 別の話。 -
201906/
此方が一冊みたいなので読んでみようかな、と思っています。。。「口入屋」を読んでからですが
此方が一冊みたいなので読んでみようかな、と思っています。。。「口入屋」を読んでからですが