ヒップホップはアメリカを変えたか?―もうひとつのカルチュラル・スタディーズ

制作 : 菊池 淳子 
  • フィルムアート社
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本棚登録 : 89
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845908240

作品紹介・あらすじ

ヒップホップは、保守的な文化や既存の体制に抵抗するムーブメントとして、その地位や評判を確立してきた。しかしヒップホップが巨大化するにつれて、闘うべき相手は他でもない"ヒップホップ自身"に変わっていった。爆発的な人気と経済的発展の裏で、ヒップホップの本当の精神、本当の目的とは何か、という問題をめぐり、内部で激しい論争が起こったからである…。ヒップホップの力とその未来を探る。

感想・レビュー・書評

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  •  ヒップホップの発展史…ではあるのだが、サブタイトルにあるとおり全体的なテーマは「カルチュラル・スタディーズ」の面からみたヒップホップという音楽分野。カルチュラル・スタディーズってものはとてもわかりづらい…。とはいえ、ヒップホップを聴いてみようという人達に対してもその導入書としての役割もきっちり果たしている。中心となったラッパーが時系列や地域別に取り上げられており、とりあえず聴いてみようと思ったときの目安となる名盤も掲載。さらに、シュガーヒル・ギャングから始まって、アフリカ・バンバータ、グランドマスター・フラッシュ、エミネムさん、NWA、パブリック・エネミーといった大御所を取り上げて、個々の関連はそれほどないものの、ヒップホップ界を横断した概観ができる。

     日本における「フォークゲリラ」などをみればわかるように、音楽あるいはもっと広く文化と社会との関わりは極めて深い。これは「生き方」そのものに繋がるものといってもいい。しかし今の文化とくに音楽は商業的色合いに傾いており、上記のような観点は極限まで少なくなっているように思える。もっともそうした傾向はヒップホップが登場する頃から存在したことは本書によって書かれているが、ヒップホップ、音楽、芸術、文化というものは「表現」であり、表現とは単なる「ガス抜き現象」ではなく個々人の思想を世に広め、それを受け取った人に影響を与えるもの。ここを履き違えると「望ましくない」という画一的な理由で規制の対象となり、あらゆる可能性を摘み取ってしまうこととなる。本書からは、そうしたことに対峙する意義や意欲を受け取ることができるだろう。

  • 素晴らしいぐらいまとまってる。エミネムの話が面白かった。

  • 124/2013.9.7読了

  • ヒップホップの誕生、興隆現代に至るまでを解説。本場アメリカでの様子がよくわかり、勉強になる。ヒップホップ好きにはおすすめしたい一冊。

  • 分厚い本。
    HIPHOPの創成期から現在までの流れや出来事が事細かに書かれてます。
    そしてそこにある色々な人種問題などもありかなり読み応えのある本。

    本当にヒップホップが好きなら是非読んでほしい、素晴らしい本。

  • ヒップホップの見方が180度変わった。もっとメッセージ性があって、世の中に訴える力があるんだなと感じた。エミネムや2Pacの売り方には驚いた。

  • 一部はヒップホップの歴史、二部はヒップホップと政治の関係について書かれてます。
    ランDMCとかパブリックエネミーとかちゃんと聞いた事なかったし、知らないアーティストもいっぱいいたから聞いてみようって気になった一部。
    二部は、第6章の「若者は声をあげる」ってとこで、ヒップホップ世代の運動はなんか新しい感覚でおもしろい。

    アカデミズムとの関係をもうちょい論じて欲しかったかなー。

    初版が2005年で翻訳されたのが2008年末っていうのは情報の鮮度的にどうなのって気がしないでもない。
    英語ができないと、ソースにたどりつけなくなってくるのかな。

  • ピーター・バラカンさんお勧めの1冊。
    ヒップ・ホップはまるでわからないので、読んでもかなりの度合いでちんぷんかんぷんでしたが、ヒップ・ホップが好きな人にはお勧め。
    知らないことを知った点ではかなりためになりました。

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