音楽と美術のあいだ

著者 : 大友良英
制作 : 刀根康尚  鈴木昭男  毛利悠子  梅田哲也  堀尾寛太  Sachiko M 
  • フィルムアート社 (2017年3月24日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845915682

音楽と美術のあいだの感想・レビュー・書評

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  • 2014年の坂本龍一に続き、今年の札幌国際芸術祭(SIAF)の芸術監督を務める大友良英が、この10年ほど関わりだした美術の世界について、鈴木昭男や刀根康尚のようなサウンド・アートの第一世代から、大友さん自身が強く影響を受け、美術の世界に入るきっかけを与えてくれた若手アーティストたちとの対談集等をまとめた一冊。

    僕自身は、2008年に山口情報芸術センター(YCAM)で行われた「ENSEMBLES」展や、2014年にNTTインターコミュニケーションセンターで行われた「音楽と美術のあいだ」展を見る機会があったが、それまで純粋音楽家とも呼べるほどストイックに録音・ライブ活動を中心に活動してきていた大友さんが、美術の世界に興味を持つようになったのかは、よくわかっていなかった。それにしても、展示自体が素晴らしいことに変わりはなく、YCAMの広大な敷地をフルに使って様々な作品を見せてくれた「ENSEMBLES」展は、もう10年が経とうとしているが、未だに記憶に鮮明に残っている。

    本書では、大友さん自身のインタビューや、6人との対談を通じて、そのあたりの背景が非常にわかったし、何よりもインスタレーションという形で”今・ここ”でしか体験できない作品群を早く体験したみたいという思いが強い。

    幸い、対談している若手アーティストの作品も含めて、8月6日から開催される札幌国際芸術祭の開幕が楽しみで仕方ない。今年の夏は避暑がてら、ゆっくり札幌で過ごしたい。

    最後に。2014年の札幌国際芸術祭については、住民を巻き込むようなボトムアップ型の視点が足りないから失敗した、というような物知り型の言説が流布しているようだが、「あまちゃん」やプロジェクトFUKUSHIMAでの活動などで明らかなように、「祭り」を作りそれを楽しむことを重視している大友さんであれば、そうした心配は杞憂に終わるのではないか、という点も期待しているところである。

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