「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方

  • フィルムアート社
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845915828

作品紹介・あらすじ

プロットじゃない、
構成じゃない、
キャラクター造型でもない。
一番大事なのは「感情」なんだ!

心の動きを誘導し、最後までのめりこませる物語を書く。UCLAの人気課外授業、待望の邦訳!



あなたが映画の「魔法」を信じたいなら、この本を読まないことをお勧めする。上級テクニックを紹介することによって、銀幕の魔法を解体してしまう。手品を見て感激したあとで種明かしをされるようなものだ。
ーーーー本文抜粋より


本書の原題は、Writing for Emotional Impact、つまり「感情的なインパクトを起こすための書き方」です。私たちが、映画や小説の世界にのめりこんで時も忘れて楽しめるとき、上記の本文にある通り、「魔法」にかかっています。その正体とは、物語の始めから終わりまで、心を揺さぶる「感情的インパクト」のこと。人は感情を動かされる「感情的体験」のために、映画のチケットを買い、数時間を費やすのです。

本書は、読者や観客の感情を掻き立て、心をつかんで離さないためのあらゆる設計を、あますところなく伝授します。脚本の基礎もテクニックも駆使したうえで、では、なぜ自分のホンが採用されないのか、作品化されないのか。それは「魔法」がとけてしまう瞬間がどこかにあるからです。一瞬たりとも、一行たりとも気は抜けないのです。

そこで、本書は、名作の脚本を徹底的に解体し、語り方を分析します。キャラクター造形や構成など大枠はもちろん、場面(シーン)でのやり取り、一つ一つの台詞、単語ひとつに至るまで、細かく具体的な技巧を指南します。優に100を超える技術によって、二度と同じ目線で同じ作品・脚本を観られなくなるはずです。

脚本の基礎は、他の本で学んでください。
さらに、もう一歩抜け出したいときに、本書と、同じ著者の「脚本を書くための101の習慣」は、必ず役に立ちます。

感想・レビュー・書評

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  • 映画を含むストーリー全般にあてはまるめちゃめちゃ役に立ちそうな本。
    流し読みするにはもったいなさすぎるから一旦保留にして全てマインドマップに書き起こそうと思う。

    要追記

  • 脚本家志望向けだけど、小説書くのにもよいと話題になってたので読んだ
    対立させることや、行動で見せることの大事さを学んだ 共感を掴むキャラクターの項目が特に参考になった

  • 小出しにしてて脚本についての辞書みたいだった。

    映画の台詞を使う例が豊富で本に厚みはあるけど思ってたより読みやすかった。

    SAVE THE CATの法則と一緒に読むと理解力が高まる

  • 中級編か上級編と本編にうたってあったとおり、よくある話の構成方法の解説ではなく、「あらゆる小技を尽くして読者の感情を揺さぶる」すべについて書かれていると思った。構成の話は他の本で学んで、この本ではト書きとか台詞とかについての話を特に参照すればいい感じの脚本を書けそうだと思った。

  • いわゆる脚本とはこう書かなければいけないという「書き方入門」じゃないとこが良かった。

  • 小説と脚本は違い、脚本における注意事項など書かれていた
    キャラの人格や個性の作り方など
    感情からの逆引きで、驚きを書きないならとういうシーンなど

  • 脚本についての辞典的な本。
    「感情をラッピングして届けるのが映画」
    見せるものと書きたいものは違うことを理解することが大切。

    「簡単には手に入らないものを欲する主人公がいる」
    その押し引きで観客の感情を転がす仕事である。

    「テーマとプロットは違う」
    伝えたいことを芯に持つ。それを直截に表現すると興醒めであるから、なんらかの物語に載せる。
    そうして、糖衣で包みながら、伝えたいことを忍ばせる。
    弁論術が危険なのはこのため。正露丸的効能がある。

  • 大事なのは、読んでいるそのページで何が起きているかじゃない。読んだ人の心の中何が起きたか。それが肝なんだ。――ゴードン・リッシュ

    物語を創るのは、コンセプトと、テーマと、世界観と、キャラクター造型だ。その物語を、プロットを通してどのように語るか考案する作業が、次に来るのだ。
    「プロットは、ただ出来事を並べたものじゃない。感情を順番に並べたのがプロットなんだ」

    いわゆるシナリオのテンプレを教えるのではなく、「読者に感情的な経験を与えるためにはどうすればいいのか」という技巧について書かれた本。
    キャラクターの感情はともかく、読者の感情に目を向けることがなかったので目から鱗が落ちた。
    この本を読んだからといってすぐに面白い物語が書けるわけではないが、自分に欠けていた部分を見つけることでステップアップできるヒントがたくさん詰まっている。
    一読するだけでは足りないので、必要なときに必要な項目を読み返して理解を深めるのがよさそう。

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著者プロフィール

脚本家であり、脚本コンサルタントであり、スクリプト・ドクターとしても人気が高いイグレシアスは、ページ上で感傷的な反応を引き起こす専門家。UCLAの課外脚本執筆講座、スクリーンライティング・エキスポ、そしてオンライン講座であるライターズ・ユニバーシティで教鞭をとる。クリエイティブ・スクリーンライティング誌にも定期的に脚本技巧について寄稿している。著書に『脚本を書くための101の習慣』がある。

「2016年 『「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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