ニコニコ学会βのつくりかた―共創するイベントから未来のコミュニティへ
- フィルムアート社 (2016年5月13日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845915910
感想・レビュー・書評
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共創型イノベーションの実施例。ユーザー参加型を標榜しているので、本来の学会、研究会のあり方とも言える。
学会(イベント)の運営としては、生放送等の動画配信を強く意識している点が従来の学会とは異なることころである。
グーテンベルクの印刷技術が聖書を万人に解放し、パーソナルコンピューターが情報の民主化に寄与してきた。本書は放送というサービスが民主化された現在において、アカデミズムとして閉ざされていた”学会”を解放しようとしているムーブメントを紹介している。
学会とは広義の意味での”オタク”の集まりであるので、そのコミュニティへのアクセス方法が解放されることによって、集まってくる学会員(オタク)は増えるのは必然であろう。
理工系の学会は文部科学省などが監督省庁として存在するわけだが、学会の運営自体は学会構成員によって行われており、監督省庁との結びつきは、博士号取得のために箔がつくぐらいの恩恵しかない。中央官庁のから独立した形でのニコニコ学会βのようなムーブメントは、興味がある人が自然と寄ってくるという本来の姿と言える。
アピールの仕方には、従来の学会が学ぶべきところが多い、詳細をみるコメント0件をすべて表示