蛮幽鬼 (K.Nakashima Selection Vol. 15)

著者 :
  • 論創社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846003319

感想・レビュー・書評

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  • ゲキシネ記録です。すみません。
    とにかく土門も早乙女さんもさじもよかった!!ちょうかっこいい
    特に殺陣が!流れるような動きと力強さが!あざやか!早乙女さんのは無駄な動きがないのに羽が生えたようなんだもの。
    稲森いずみもよくて、彼女の王ぶりなくしてはクライマックスに入れなかったよね。
    しかし復讐のむなしいことよ、気は晴れないのね。悪い人にはどうすればいいのかね。

  • 劇団新感線の舞台原作本のようです。
    舞台しか見たことがないので、是非読みたいです。
    今上演しているシレンとラギは、この話をリメイクしたものなんだとか。

  • 201010観終わった
    ゲキ×シネにて鑑賞。DVDは出てないのかな。とりあえず、記録のために原作本(読んでない)をチョイス。●映像がデジタル編集できるようになって演劇というものに映画館で触れることができたのは嬉しいこと。アップで細かい表情の変化を追えるのが醍醐味。 3時間という長丁場だが、ユーモアも織り込まれていて飽きさせない。モチーフは「厳窟王(モンテ・クリスト伯)」だそう。個人的には、舞台となる世界観にいまの日本の仏教の状況が投影されているように思われてならない。●私が堺雅人を初めて観たのが映画「壬生義士伝」で、その時の印象が強烈だったのか、やっぱり「狂気をまとった剣の達人役」がかなりハマっていた。今回の冷酷な悪役では、不気味な微笑みがさらに凄みを増していた。観ながらひとつ気になったのは「堺さん、運動苦手そうなのに(文系でインドア派というイメージがある) こんなに難しそうな殺陣でたくさん動いて大丈夫?」  

  • 2011年2月25日読了。
    ……と、言っても何度目の読了に当たるのか分からなくなるくらいに読み込んだ作品。
    今回はDVDの発売に伴い、舞台映像と合わせての読み直しです。
    シナリオで読んでいて不自然に感じられた部分が、実際はキレイに修正されていました。
    物語は『巌窟王』(原作タイトルは「モンテ・クリスト伯」)をヒントに描かれたある男の復讐劇。
    巌窟王にあたる主人公は上川隆也さん演じる伊達土門なのですが、土門の陰で暗躍する暗殺者サジ(演者=堺雅人さん)の存在が凄まじい。まさに怪物です。
    哀しい話なんだけど、やっぱり好きだなぁ、これ。そう再認識させられました。

  • 2010.10.31.新宿バルト9
    蛮幽鬼DVDがまだ出てないので、覚え書きのためとりあえずこれで登録。




    演出家のいのうえさんを冠につけて、「いのうえ歌舞伎」っていうらしいですね、このシリーズ。
    歌舞伎そのものではないんですが、衣装も派手、セットも大掛かりで、けれん味たっぷり。重要なシーンで拍子木の音が入ったりして、歌舞伎のエッセンスも所々入っています。
    照明とかさ、音楽や映像の使い方とかさ、全部かっこいいんだよなー!><

    それにも増して、ドラマがね。ずしんとくる。
    衣装などは中華(京劇?)っぽい雰囲気なんだけど、お話は昔の中国と日本を模した架空の国を舞台とした、サスペンスであり、一個人の復讐譚であり、愛憎劇であり。
    公演時間3時間以上あったんですけど(笑)、その時間内で壮大な人間ドラマを描ききっているんです。
    上川隆也演じる主役、土門の、心の葛藤、矛盾、揺らぎ、愛憎に、本当に嘘がなくて。けっこう重たいんですけど見入ってしまった。重くてシリアスなんだけど、エンタメなんだよ、超おもしろいの!(ちょいちょいコメディパートもあったし笑)
    こりゃすごい物語だなと思いきや、ベースはデュマの「モンテ・クリスト伯」なんだそうで。うーん、やっぱり古典は読まなきゃですねえ…;(しかし確かかなり長いよね、この話…)

    土門だけじゃなくて、それぞれの立場でそれぞれのドラマがあって。個々のドラマが折り重なるようにして、舞台全体の厚みを作っています。
    復讐譚と同時に政治サスペンス的な謀略劇も進行しているんだけど、そういうのもぞくぞくする。黒幕の惜春対殺し屋サジのシーンなんて、二人とも曲者すぎて息をのむよね(笑)。

    役者さんたちがまた、すばらしかったー…
    まさに役者同士のぶつかりあい。

    主演の上川さんは、内心が伝わってくる繊細な演技から迫力のある恫喝や号泣まで、命を削っているんじゃないかと不安になるような(笑)演技をしていました。

    びっくりしたのは稲森いずみ(美古都)。昔、ドラマにばんばん出てた頃の印象しかなかったから…こんなにすごい女優さんだったんですね。前半の可憐なお嬢さんから、大王としての責任を背負ってからの後半の迫力、パネエっす。そういえば、最近では篤姫でも滝山っていう癖のある役をやってたよな〜。

    しかし一番のお目当てはもちろん、堺さん(サジ)。
    時に「不気味」と評される堺さんの笑顔をそのまんま持ち味にした殺し屋の役で。ミステリアスで、見方によってはとても哀しいキャラクターだった。すごいハマってたなー。
    基本、あの笑顔なんで、時折差し挟まれる真顔、怒りの表情に、逆にはっとしたりして。ゲキ×シネは表情までよく見えて、その点でもよかったかも。役者さんの心の動きがもろに伝わってくる…

    もうひとつのお目当ては、早乙女太一(刀衣)の殺陣。
    さすが本物ですよね。美しい殺陣だったー!
    もともと美しく魅せるように付けられた殺陣(キャラ的に)なんだそうだけど、やっぱり基礎がしっかりしているひとは違う…
    あんなベテラン勢の中にあって浮かない、落ち着いた演技も経験のなせる技だね。
    逆に、最近やった舞台「薄桜鬼」、若手ばかりで浮かなかったんだろうか(笑)。

    その他の役者さんたちも、みんな存在感があった。
    悪役を演じた橋本じゅんさんと山内圭哉さんにはかなり笑わされたけど、シリアスな台詞にはある一面での真実を感じて、ハッとさせられたりして。

    とにかく満足しました^^

  • 復讐の鬼となった男がもくろんだ結末とは…。謀略に陥り、何もかも失って監獄島へと幽閉された男。そこで出会ったもう一人の男。二人の思惑が重なったとき、新たな運命は動き出した。壮大な陰謀が渦巻くなかで繰り広げられる復讐劇(「BOOK」データベースより)

    留学先で仲間に裏切られ、輝かしい未来・すばらしい親友・美しい婚約者、すべてを失った伊達土門。収監された監獄島で、サジと名乗る男と出会ったことで、彼の運命は大きく変わってゆくこととなり・・・。

    劇団☆新感線の舞台の戯曲本。
    舞台の方は、堺さんが新感線に参加ということで楽しみにしていたのですが、文句無しで面白かったです~。
    うさんくさい殺し屋役が、大変はまっておりました!
    早乙女太一くんの殺陣の美しさも素晴らしかったし。
    橋本じゅんさんの道活さまも、アホアホでステキだったなぁ、ぽわわん。
    これを読むと、舞台を見たときの興奮が甦りました、ふふふ。

  • ゲキシネ

  • まだDVDが発売されていないので、とりあえず本を登録。
    今日、ゲキ×シネで蛮幽鬼を観て来ました。
    申し込んでいた初日舞台挨拶があたったので、上川隆也さん登場。
    座席もちょうどスクリーンど真ん中が当たったので、まるで舞台を独占している気分。

    これまでに観たどの映画・舞台・オペラ・コンサートよりも
    面白かったです。
    通常舞台をDVD化するとほぼ定点観測状態で平面的にしか見れませんが、
    ゲキ×シネは蛮幽鬼では17台ものカメラを駆使し、座席からでは見えない役者さんのアップ映像、
    メインの人が演技をしている回りで脇役たちが演技している様子もバッチリ観え、
    またさまざまな角度から計算しつくされた編集となっており、
    大変面白かったです。
    効果音などは追加しているようですので、音響効果の優れた映画館で見ることをお勧めします。
    以前にいちど「メタルマクベス」ゲキ×シネ版DVDを購入しましたが、
    ただ音がうるさいだけで、自宅で観るにいは適さないなぁと思いました。

    舞台を観に行くよりお手ごろな金額で、しかもさらに面白く演出されたゲキ×シネ、今後も楽しみです。
    上演時間3時間・休憩アリと長いですが、それも気にならないくらいハマリました。

    これを一度観てしまったからには、今後普通の舞台が物足りなく感じるかもしれません…。内容にもよるとは思いますが…。
    ゲキ×シネ、もっと作って欲しいです。

  • 同名タイトルが劇団☆新感線によって2009年に上演された。
    残念ながら、観にいくことは出来なかった。この本を読んでみて、あらためてこの舞台を観ていないことを非常に後悔した。

  • 戯曲の感想って書き難いな…。
    大陸へ渡った留学生土門は、その地で親友殺しの冤罪を被させられる。陥れたのは、かつての仲間。孤島の牢獄で復讐を誓う土門。そこで出会った一人の男。悪魔の誘いにより、再び動き出す物語。
    復讐劇のカルタシス、連鎖反応、転がり落ちる高揚。ダイナミズム、劇的叙情。歴史の渋み、壮大でちっぽけな国と国、生と生。あと、当て書きっぷり。色々な意味でスケールが考えられた話だったんじゃないかと。
    誰もが、誰かに、叫んでいたのに、その叫びは虚空へ溶けてしまったかのような寄る辺無さを、物語らしい形で楽しめました。

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著者プロフィール

中島かずき(なかしま・かずき)1959年福岡県生まれ。舞台の脚本を中心に活動。85年4月『炎のハイパーステップ』より座付き作家として『劇団☆新幹線」に参加。以来、『髑髏城の七人』『阿修羅城の瞳』『朧の森に棲む鬼』など、”いのうえ歌舞伎”と呼ばれる物語性を重視した脚本を多く生み出す。『アテルイ』で2002年朝日舞台芸術賞秋本松代賞・と第47回岸田国士戯曲賞を受賞。

「2023年 『ジャンヌ・ダルク〈2023年版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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