夢想 (ルーゴン・マッカール叢書 第 16巻)

  • 論創社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846004293

作品紹介・あらすじ

無意識から意識へと飛翔する愛の白日夢!『黄金伝説』に呼び覚まされた薄幸の少女アンジェリックは…。ゾラが手繰り寄せた死の奇跡。

感想・レビュー・書評

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  • 孤児であるアンジェリックはある田舎町の教会前で心優しい刺繍職人の夫婦に拾われ、養子として育てられる。
    類まれなる刺繍女としての才能を発揮し、幸せな毎日を送る彼女は司教の息子、フェリシアンと恋に落ち結婚の約束をする。しかし、フェリシアンには既に婚約者がいた。彼との結婚が叶わないことであると思い知らされたアンジェリックは、日に日に体調を崩し死へと向かっていく。

    ルーゴン・マッカール叢書の中では珍しくとても幸福な美しい死が描かれていた。常に白に包まれたアンジェリックがまるで天使であるかのような一生を送っていたのがとても印象的だった。こんなにも誰かを愛し、誰かに愛される人生はバッドエンドとは言え、とても美しいものであると言わざるを得ない。

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著者プロフィール

エミール・ゾラ
1840年、パリに生まれる。フランスの作家・批評家。22歳ごろから小説や評論を書き始め、美術批評の筆も執り、マネを擁護した。1862年、アシェット書店広報部に就職するが、1866年に退職。1864年に短編集『ニノンへのコント』を出版、1865年に処女長編『クロードの告白』を出版。自然主義文学の総帥として論陣を張り、『実験小説論』(1880年)を書いた。1891年には文芸家協会会長に選出される。

「2023年 『ボヌール・デ・ダム百貨店』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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