二人で泥棒を―ラッフルズとバニー (論創海外ミステリ)

制作 : E.W. Hornung  藤松 忠夫 
  • 論創社
3.13
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  • 本棚登録 :35
  • レビュー :8
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846005139

感想・レビュー・書評

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  •  ラッフルズとバーニーか。ビンゴとハンサムとかトビーとジョージとかこういう相棒ものはいろいろあってごっちゃになるな。ホームズとワトソンはまあちょっと違うにしても、こういう掛け合いで話を進めて行くのは書きやすいのだろうな。たいだいは、ツッコミとボケというか動と静という組み合わせになっていて、これもイニシアチブをとるラッフルズと懐疑的に追随するバーニーのコンビとなっている。中身はミステリともいえない他愛のない泥棒譚で、謎解きも仕掛けもほとんどない。肩ひじ張らず二人のドタバタを楽しむべきものだろうね。ブロマンスかという評もあるみたいだけど、そっちは気になるほどではなかった。鳥井&坂木みたいな、あ、いやなんでもない。

  • 泥棒紳士、という単語に惹かれました。

    翻訳が苦手なのもあるけど、
    序文のいうところの関係性に萌えるには毒気と色気が物足りない。

    そしてラストがひどい。バニーかわいそうw
    これで続編が出るなんてすごく気になるけど、
    翻訳の違和感を差し置いてまで読みたいかと言われるとそれほどではないかと。

  • 4、5年前に読んで更に最近読み返したらすごく面白かった。

  • A・J・ラッフルズ・シリーズ
    『三月十五日』
     カードで借金を作ったバニーが助けを求めた相手は友人ラッフルズ。借金返済のため宝石泥棒へ。

    『衣装のおかげ』
     盗みに入った先で失敗。とらわれたバニー。

    『ジェントルメン対プレイヤーズ』
     招かれた侯爵家で盗みを働くラッフルズ&バニー

    『ラッフルズ最初の事件』
     泥棒になる前のラッフルズ最初の事件。親戚が支店長に就任する銀行に金を借りに行ったラッフルズ。支店長と勘違いされ・・。

    『意図的な殺人』
     殺人を犯すことを決意したラッフルズ。

    『合法と非合法の境目』
     富豪の息子が勝手に売り払った名画を取り戻すためのバニーの努力。名画すりかえ作戦。

    『リターン・マッチ』
     脱獄したクローシェイじいさんをかくまうラッフルズ。

    『皇帝の贈り物』
     皇帝の贈り物をめぐる船上の作戦。マッケンジー警部との対決。ラッフルズの最期。

     2009年11月25日再読

  • ルパンに先駆けて書かれた怪盗紳士もの。
    貴族だけれどお金がない、借金で首が回らなくなったバニーが親友(?)のラッフルズを頼ったところ、なぜか泥棒業に巻き込まれてしまう、というもの。
    貴族で紳士なんだけど、善悪の基準が吹っ飛んでいて、自分が楽しめるかどうかということに重きを置いている彼に、バニー共々振り回されてしまいます。
    彼にとってはすべてがゲームなんだろうなぁ。
    ラストシーンに至っては呆然でした。
    これで終わり…?!としばらく隠しページを探したのも仕方ないと思うんですが。
    ラッフルズ、あんた鬼だよ…。

  • 序文の時点で読むのをやめようかと。ボーイズラブ云々のくだりには、浅ましいと応えておこう。そんな惹句は、この本を売ろうとする側が口にした時点で安っぽいセールスポイントに成り下がるだけだ、と思うのよ。他に「売り」がなかったんだなーと読み終えた現在思ってるのは、半分はあの序文のせいだわな。

  • 解説 / 横井 司
    装幀 / 栗原 裕孝
    原題 / The Amateur Cracksman (1899)

  •  シャーロック・ホームズの義兄弟に当たる(ホーナングはコナン・ドイルの妹と結婚した)、怪盗ラッフルズ登場の短編集。<BR>
     かつて創元推理文庫にて収録されるはずだった『ラッフルズの事件簿』。その告知のみで、いつまでたっても梨の礫だった。それから20数年。まさか、原典3冊の短編集がすべて翻訳出版されることになるとは。感慨ひとしおであります。<BR>

    <P> 友人たちと興じたバカラ賭博で負け越し、多額の借金を背負い込んだバニー。その境遇を大学時代の先輩ラッフルズの前で打ち明け、売り言葉に買い言葉でピストル自殺を企てようとする。だが、ラッフルズはそんなバニーの取り乱した姿にあわてることなく、自らもまた破産寸前であることを告白する。そして、今夜、これから危ない橋を渡るのだが、と切り出した。時は3月15日。この日、バニーは敬愛する先輩であり友人でもあるラッフルズの裏の顔を知り、彼もまたその相棒となる運命を知る・・・。ラッフルズの裏の顔、それはスポーツ感覚で難攻不落の対象から貴重品を盗み出す、泥棒稼業だった!(「3月15日」)</P>
    <P> 大成功を納めた先の仕事から1ヶ月後、ラッフルズは成金ローゼンタールからダイヤを盗み出そうと計画を練っていた。夜な夜な、様々な変装をし、手強い大富豪の邸を視察していた。そうとは知らず、ひょこひょこ門前に出向いてしまったバニー。ラッフルズに叱咤され、隠れ家に連れ込まれる。詳細を知らされ、再び泥棒計画に加わることとなるのだが、しかし・・・。(「衣装のおかげ」)</P>
    <P> クリケットの名手であるラッフルズはその腕を見込まれ、侯爵主催の大会に出場することとなった。しかし、ラッフルズの目的は、招待されたメルローズ公爵夫人の胸元に光るネックレスを奪うことだった。滞在客の娘から、ロンドン警視庁の警部が二人組の泥棒を捕まえるため見張りについていると聞き、バニーは震え上がる。疑心暗鬼になり動揺する相棒の姿を、ラッフルズは笑い飛ばした。そして、盗難の発生とともに、仇敵マッケンジー警部が初めて姿を現す。(「ジェントルメン対プレイヤーズ」)</P>
    <P> 運命の3月15日以前、ラッフルズはすでに泥棒稼業に手を染めていた。それはクリケット遠征でオーストラリアに出向いたときのこと。金策に困った彼は、遠方の地で銀行の支店長に就任する同姓ラッフルズ氏の存在を知る。別人である支店長になりすましたラッフルズは・・・。(「ラッフルズ最初の事件」)</P>
    <P> 故買屋アンガス・ベアードがラッフルズたちの正体を探り出してしまった。友人ジャックがベアードにだまされ、多額の借金を押しつけられていたこともあり、ラッフルズはベアードを殺害する決意をする。殺人をやめさせようとするバニーの説得にも応じないラッフルズ。結局、邪魔をしない約束のもと、ベアード殺しに同行することとなったのだが。(「意図的な殺人」)</P>
    <P> 仕事の報酬は2,000ポンド。辣腕の弁護士が掲示した三文広告に興味を引かれたラッフルズは応募し、仕事の依頼内容を聞く。それは富豪のドラ息子が遊ぶ金ほしさに、巨額の絵画を安値で売り払ってしまい、その絵を回収する仕事だった。絵を買った州議員クラッグスは買い戻しには応じず、回収する手段はひとつしかなかった。ラッフルズとバニーは報酬の倍の4,000ポンドにふっかけ、依頼に応じるのだが。(「合法と非合法の境目」)</P>
    <P> ラッフルズに獲物を横取りされ、警察に捕まったクローシェイが脱獄した。その彼が、ラッフルズの部屋に現れ、逃亡の手助けを頼み込んでいる。外には非常警戒態勢で、包囲網の網を狭めるマッケンジー警部の姿が。ラッフルズのアパートに司直の手が伸びる絶体絶命のさなか、怪盗はとっさの妙案をひらめかせるが・・・。(「リターン・マッチ」)</P>
    <P> 地中海への船旅に出かけたラッフルズとバニー。同乗したドイツ人が持つ、王へ献上する真珠を盗み出す計画を打ち立てるが、肝心のラッフルズは若い娘に入れあげ、蚊帳の外に放り出されたバニーは嫉妬に駆られ、気が気ではない。そんな彼らを監視する危険な存在に、彼らは気づいてはいなかった・・・。(「皇帝への贈り物」)</P>
     その名のみ高く、活躍が詳細に語られることが少なかったラッフルズの冒険がようやく、まとまった形で読めるのがうれしい。<BR>
     ラッフルズもバニーも、泥棒としてはアマチュアで、ルパンのようにプロフェッショナルではないのが意外だった。だから幾度となく失敗を重ねるし、周到な計画の割には意志の疎通がとれていないので、二人の活躍はあぶなっかしく、そこにサスペンスが生まれる。<BR>
     中でも、秘密主義なラッフルズの策略が裏目に出てしまう「衣装のおかげ」、「合法と非合法の境目」、そして衝撃的なラストを飾る「皇帝への贈り物」が本短編集の白眉だと思う。<BR>
     出来不出来の差は平均的なのだけれども、たとえば「リターン・マッチ」のように、肝心の逃走方法にこそ興味の焦点が集まる問題に対して説明が必要なのに、曖昧さを感じさせ失望させられたりと、もどかしさもある。探偵小説黎明期の作品だけに、テクニックへのこだわりがないのも、少し物足りない。<BR>
     そうした不満を一掃したのは、なんと言っても、本短編集の締めくくり方。これまでのほのぼのとした印象を一挙にひっくり返す予想外の展開で、友情を盲信するバニーの姿が痛々しい。第2短編集では二人の関係がどのように変じるのか、むちゃくちゃ先が知りたいぞ。<BR>

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