フレンチ警部と漂う死体 (論創海外ミステリ 4)

  • 論創社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846005177

感想・レビュー・書評

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  • Found Floating

    クロフツにしてはいまいちな印象。
    クルーズ船内の事件ということであればクリスティの「ナイルに死す」の方が面白かった。
    事件とは関係のないパートも多く、あまり気負わず手軽に読んだ方がいい。

  •  クロフツはわりと好きでかなり読んでいるはずだけど、フレンチ警部ものは数が多いし系統立てて読んでないのでどれが既読やら未読やら整理できてない。これは初訳という触れ込みなので安心して読める。イギリスの資産家が体調不良のために事業継承者としてオーストラリアから呼び寄せた係累の若者。突然の闖入者をめぐる家庭内のいざこざがやがて事件に発展する。こういう場合は替え玉が名を騙って乗り込むというのがありがちなパターンだがさて。一族といっても限られた家族内の事件なので、犯人捜しというよりは地中海クルーズの途上でどうやって、という謎にフレンチ警部が挑む。東奔西走超多忙なフレンチが仕事とはいえ豪華クルーズ船に便乗して観光を楽しんでいるところがほほえましい。

  •  船の描写部分は、飛ばしてしまったけど、そのほかはストーリーに浸り続け、結局、驚きの最終章で終わりました。
     事件発生のいきさつを始めとするストーリーの進み方が大好きな展開の仕方だったので懐かしさと心地良さが残りました。
     重厚な作品でした。

  • フレンチ警部シリーズ

    会社経営者キャリントンが身体を壊し後継者に指名したのはかつてオーストラリアで袂を分かった兄の息子マント。もともとイギリスで彼の下で働いていた甥のジムとの対立。家族そろっての食事中に起きた事件。ヒ素が混入された食事。全員の命は取り留めたが犯人は謎のまま。休養のために計画された船での旅行。途中上陸したマントがジブラルタルの海で遺体となって発見される。片足のない遺体の謎。捜査のために船に乗り込むフレンチ。

  • 地中海を舞台にした殺人事件。

    なんやかんやで企業の社長一家に訪れた男が社長の跡取りになりそうで、社長の息子にやっかまれる。そして、食中毒事件が起こったが誰も死なず、その後社長家族+αで客船旅行の途中で跡取りになりそうな男が殺される。

    推論の立て方が面白く、犯人当てとして教科書になり得る。フレンチ警部でなく船長が想像以上のキレを見せる。フレンチ警部はキレるタイプではないけど。多分船長はポッと出のはず。

  • 訳がなぜかとても心地よく感じました。
    それは出版社が違うせいも若干は
    あるのかもしれませんが…

    ちなみに事件そのものは
    いつものクロフツの作品とは異なっていて
    犯人も珍しいことに単数ですし、
    おまけに殺される人も一人だけ。

    しかしながらこのスケールの小ささで侮ってはいけません。
    裏には細かいながらも綿密なトリックが
    隠されているのですから。

    おそらくなかなか思いつかないと思いますよ。

  • フレンチ警部シリーズの最新訳。内容的には普通。だいたい予想出来た結末でした。

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著者プロフィール

フリーマン・ウィルス・クロフツ(Freeman Wills Crofts)
1879年6月1日 - 1957年4月11日
アイルランド生まれ、イギリスの推理作家。アルスター地方で育ち鉄道技師となったが、40歳で病を患い入院。療養しながら記した『樽』を出版社に送ったところ採用、1920年刊行。名声を博し、推理作家デビューとなる。50歳まで本業の技師を続けながら兼業作家を続けていたが、体調悪化で退職して作家専業に。その後、英国芸術学士院の会員にまで上り詰める。
本格推理作家として、S・S・ヴァン・ダイン、アガサ・クリスティー、エラリー・クイーン、ディクスン・カーと並んで極めて高い評価を受けている一人。代表作に前述の『樽』『ポンスン事件』、フレンチ警部シリーズ『フレンチ警部最大の事件』『スターヴェルの悲劇』『マギル卿最後の旅』『クロイドン発12時30分』 など。

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