朧の森に棲む鬼: Lord of the Lies (K.NakashimaSelection Vol. 13)

著者 :
  • 論創社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846006259

感想・レビュー・書評

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  • のし上がるためならどんな裏切りも人殺しも躊躇しない、鬼になった男の話。
    映画館で観たゲキ×シネの感想で、書籍は未読。

    派手な血飛沫が好きな演出家が、これでもかと残忍なシーンを繰り返す。他も相変わらず表現が安直。まあ、そのわかりやすさが新感線の特徴なのだけれど。
    リチャード3世がベースにあるそうなので比較してしまうが、昨年の佐々木蔵之介の舞台のような退廃的な美しさで魅せてほしかった。
    染五郎(現幸四郎)は、冷酷無比の悪役を徹底的に演じきっている。やはり歌舞伎役者は、台詞の間合いや殺陣を含む立ち居振舞いが秀逸。
    阿部サダヲの動きも小気味良く、昨年の髑髏城の捨之介と重なって見えた。テレビでも引っ張りだこだが、魅力的な舞台役者だ。古田新太、高田聖子の存在感が脇を支える。真木よう子の棒読みの台詞には興ざめ。

    来週には、髑髏城の極みを観に行く予定。昨年の花鳥風月の締めくくり、楽しみだ。

  • 戯曲。ゲキシネで去年見たのを回想しながら読む。「染五郎さんでリチャード3世みたいなのをやりたい」というコンセプトで書かれたという。さすがにピッタリ。

  • DVDでわかりづらかった部分がよくわかった。細かい。

  • DVDがないから、書籍で登録。ゲキ×シネです。
    古田新太が不死身な件、後半特に古田新太のシーンが多過ぎてほかを省いて見えるとかどんでんのこじつけに興ざめ。脚本と演出と役者がけんかしてるんじゃないかと思った。
    大きな箱でやらないほうがいい気がするなあ……、ここまで豪華な役者をそろえないと売れないわけじゃなかろうに。
    真木よう子の話し方は感情がのってなくて、まったくバツ。早口もすべってるし、フィルター越しに聞いてるみたいでバツバツ。高田聖子とか市川染五郎(に限らずだけど)の超技巧と並べると、鮮明度がずんと落ちる。
    脚本はマクベス風、朧により焦点をあててもよかったのでは? やっぱりそうなると、古田新太のポジションがないんだけど。欠かせない脇役ぐらいでいて欲しい。

  •  中島かずきによる『リチャード三世』と「酒呑童子」のリミックス。舞台が圧倒的だったのだけれど、レトリックを読むには筋書きを見るのが一番。

  • 会場でサイン入りを見つけて購入(^^ゞ まだ全部は読んでませんが、見に行ったお芝居の事を思い出せたり、判り難かった所が判ったり。
    伝奇物が好きな人にはオススメ☆

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著者プロフィール

中島かずき(なかしま・かずき)1959年福岡県生まれ。舞台の脚本を中心に活動。85年4月『炎のハイパーステップ』より座付き作家として『劇団☆新幹線」に参加。以来、『髑髏城の七人』『阿修羅城の瞳』『朧の森に棲む鬼』など、”いのうえ歌舞伎”と呼ばれる物語性を重視した脚本を多く生み出す。『アテルイ』で2002年朝日舞台芸術賞秋本松代賞・と第47回岸田国士戯曲賞を受賞。

「2023年 『ジャンヌ・ダルク〈2023年版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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