死せる案山子の冒険 (論創海外ミステリ 84 シナリオ・コレクション 聴取者への挑戦 2)

  • 論創社
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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846008925

感想・レビュー・書評

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  • 2021/07/31読了

  • エラリー・クイーンのラジオドラマ。
    当時、アメリカではレコードに吹き込みもあったとか… 「ネロ・ウルフの冒険」のB面らしいけどw
    紙媒体では魅力半減かなあ。

  • ラジオドラマ版、クイーンの冒険のシナリオ集第2弾です。
    国名シリーズとライツヴィルもの両者の要素を備えた表第作を含む7編が収録されています。
    密室、ダイイングメッセージ、オカルト等バラエティに富んだ作品ばかりです。
    ラジオドラマのシナリオなのでほぼ台詞で話が進みます。
    読みやすいです。
    私は「〈生き残りクラブ〉の冒険」が1番気に入りました。
    郵便ポストに向かって走り、車にひき逃げされたビル・ロッシは殺人が起きると言い残して死んでしまいます。
    そんな中、彼の所属していた生き残りクラブでは配当金の分配が真近に迫っていました。
    そして、遂にクラブの祝いの席に用意された酒に毒が仕込まれます。
    本作は以外な犯人な素晴らしい犯人当て作品だと思います。

  • 1つだけ読者へのサービス作品が
    あります。
    よほどの人ではない限り
    ある事柄が起こった時点で犯人は
    一人に絞られるはずです。

    もうひとつは既出ではあるけれども
    人間の習性ゆえに事件が看破される
    ものもあります。

    すでに使われている方法ですが
    なるほど、と思わせてくれるはずです。

    珍しく解ける事件があって
    うれしい限りです。

  • 全編すべてが台詞とト書きだけなのでさくさく読める。お馴染みのメンバーが事件に遭遇するパターンは同じだが、中身はバラバラで種類豊富。なんとなくのほほんと進んでしまいがちだが、よく読むと悲惨な展開に平気でもって行ったりと、いろんな意味で大胆なことをしでかしている。あくまで“犯人当て”がメインなので、意味不明な動機や危なっかしいトリックには目をつぶる必要があるかもしれない。しかし何と言っても、この時代にここまで完成された推理ドラマが存在したこと自体が驚きだろう。

  • 『〈生き残りクラブ〉の冒険』
    郵便ポストに向かって走り車にひき逃げされたビル・ロッシ。殺人が起きると言い残しての死。彼の所属していた〈生き残りクラブ〉の会員達の秘密。間近に迫った配当金の分配。祝いのために用意された酒に仕込まれた毒の秘密。

    『死を招くマーチの冒険』
    自分の一族を捜すように依頼するサミュエル・マーチ。兄弟たちが集まり発表された遺言の内容。サイン前に殺害されたサミュエル。サミュエルの残した「マーチ」というダイイングメッセージ。

    『ダイヤを二倍にする男の冒険』
    ダイアを2倍にする研究に成功したとケニヨン氏に持ちかけて来たラザラス教授。4人の出資者のダイヤを使っての研究は密室で行われていたが・・・。失敗した実験。消えたダイヤ。殺害されたラザラス教授。現場に残されたダイヤの秘密。

    『黒衣の女の冒険』
    謎の黒衣の女におびえるフィリップ・ジャーニ。女を確かに銃で撃ったはずが消えた女。銃を貸したライシングの秘密。ヴェリーが監視する中殺害されたジャーニの謎。

    『忘れられた男たちの冒険』
    ホームレスの集団から追い出されたヤンクという名の青年の死。タイタスの所有する土地に住むホームレスたち。タイタスのダイヤと事件の関連。

    『死せる案山子の冒険』
    雪だるまの中からあらわれた男。病院に送られたはずの彼がなぜかまたしても雪だるまの中で殺害されていたのが発見された。

    『姿を消した少女の冒険』
    娘を誘拐されたモレル。犯人に監視される中での犯人たちとの交渉。クイーン警視、ヴェリーとの協力。身代金の受け渡しの小屋の中で殺害されたモレルの遺体と娘の遺体。娘の瞳の色に隠された秘密。

     2009年4月5日初読

     2011年12月20日再読

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著者プロフィール

エラリー・クイーン。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの合作ペンネーム。従兄弟同士で、ともにニューヨーク、ブルックリン生まれ。1929年『ローマ帽子の謎』で作家としてデビュー。ラジオドラマの脚本家やアンソロジストとしても活躍。主な代表作に『ギリシア館の謎(32)、『エジプト十字架の謎』(32)の〈国名シリーズ〉や、『Xの悲劇』(32)に始まる〈レーン四部作〉などがある。また編集者として「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」を編集、刊行した。

「2021年 『消える魔術師の冒険 聴取者への挑戦Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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