人情馬鹿物語

著者 :
  • 論創社
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本棚登録 : 26
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846008956

感想・レビュー・書評

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  • 日本人的な琴線に触れるいい話です。

  • 究極の二者択一! 「彼と小猿七之助」。その他、古き良き?とはいえ、女(妻)にとってはどうよ?と思われる世界観ではあるけど、面白いのだから仕方がない…。

  • この話し方、読後感がくせになります。そして読みやすい。色恋の話ですが、1本芯の通った女性ばかり。強し。自身の「幸せ」とは何か、をしっかり持ってるんですよね。円玉師匠も好き。
    「紅梅振袖」は初めて読んだときに泣いてしまいましたが、やっぱりいい!
    どこまで本当なのだろう?

  • 挫折

  • 映画やお芝居でよく目にする川口松太郎の小説を読むのはこれが初めて。まだ目が出る前の若かりし川口松太郎が、講談速記で名の売れた元講談師のもとで修行をしていた頃の話し。舞台は深川の森下。どこがフィクションでどこまでがノンフィクションなのかわからない。関東大震災で東京から消えてしまう、まだ江戸の情を残した市井の人々を描いた短編が十二話。どれもがしんみり味わい深い。ぜんぶがお芝居になりそうだ。
    ほとんどが男女の話しです。本当の色恋沙汰は色恋沙汰で終わるのが筋なのかもしれんなぁ。
    『深川の鈴』『親なしっ子』がよかった。

  • 第一話「紅梅振袖」
    友次郎手放しの「大好きだったんです」から、「一生に一度の声を絞って、まともに君子を罵倒したのだ」への反転。友次郎…あんた君子のこと本当に好きだったんだねぇ…

    第二話「春情浮世節」
    「誰れ彼れの区別はなく、残らず思いを遂げさせて、心の負債を返したい。」 …心の負債、返してしまったら、それきり繋がりが切れてしまうようで怖くもあるが、錦之助の言う事もわかる。ぐらり堪えた。

    第三話「遊女夕霧」
    最後の瞬間の大きな展開、夕霧と与之助、なんでかなぁ…なんでかなぁ。「此の世に生きている限りは、何処かで力になり合える時があるでしょう」、生きている限りは、か。

    第四話「深川の鈴」
    脚本が当選した信吉から、すうーっと引いていくお糸。わたしは江戸っ子でも思い切りのいい人間でもないけど、彼女の気持ちになって淋しくなった。遠くに行かないで、と思った。電車で涙をこらえた。

    第五話「親なしっ子」
    夜更けの三畳間で美芳が「酒屋」、海軍少尉が「壺坂」。秘密を墓場までもっていけなかったのは、セピア色の思い出にならず、いつまでも心の中を沈んだり浮いたり波立たせる、苦しみであり喜びであったからかな。

    第六話「春色浅草ぐらし」
    四郎の江戸弁が耳に残る。お妻の唄いあげる安来節を、円玉夫妻と一緒になって泣きながら聴いていたわたしです。わたしには唄ううたもなし。

    第七話「七つの顔の銀次」
    横浜へ舞台を観に行く電車内で読了。物語に引き寄せられているかのようでゾクリとした。そして横浜にも笹川一家が!この街のどこかで、お新と銀次が静かな格闘をしていると思うと、道行く人たちがみな怪しげに見えてソワソワ。銀次は色に迷ったわけではない。

    第八話「櫓太鼓」
    横浜からの帰り道、深川へ戻ってきました。うん、お相撲さんよくお見かけします。富岡八幡宮は相撲発祥の地?なぜお里に逢うと勝てないのだ、国港(柏木)よ。でも待つ、期間が決めていられれば待てるんだ。あてどもなく待つ、決断しない、というのが一番辛い。

    第九話「丸髷お妻」
    このお妻、は第六話のお妻とは別の女です。信吉を待っている円玉夫妻が目がに浮かぶ、それに高橋へも遊びにいってやんなよ、信吉。あんた夢みたんだよ。手玉の口上「会いたいとおっしゃい。すぐ帰ってあげるから」、勉強させていただきました。

    第十話「三味線しぐれ」
    義夫はきっとあのまま帰ってはこなかったんだろうな…。円玉と義夫は血がつながらなくとも、本当の親子だった。実父でも慕えないものはどうしようもないじゃないか、ね。籍をもどさなくてよかったんだ、”浪上義夫”で生きて死にたかったんだよ。

    第十一話「歌吉心中」
    小田原の雨宿りの料理屋で、姉娘は三味線、妹娘は唄、父は坐りでかっぽれ。暗夜にともったマッチのような束の間の遊び。猫遊軒伯痴は最期にツメをたてた「お前の生涯は成功ではなかったよ」、ほほえみながら閉じる瞼には、きっとあの夜の灯が映っていたんだろう。

    第十二話「彼と小猿七之助」
    ああよかった!お道が燕林のもとへ戻った!体だけではなく、心も。「惚れたくはなかったのですけれど、正直なところ、此の人の芸と人柄に打ち込みました」。…芸と、人柄に、打ち込みました。悟道軒円玉先生、近いうちにまたお目にかかりましょう。読了。

  • 松太郎前、松太郎後、と区切りたいほど面白かった。

  • 講釈師・円玉の周辺で起こる人情譚。
    「馬鹿」がついてますが、勿論悪い意味ではございません。
    大変面白かったです。じんわりほっこり。

  • 20090807未読返却

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