極悪人の肖像 (論創海外ミステリ 166)

  • 論創社
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846015022

感想・レビュー・書評

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  • 極悪人というよりサイコパスか。良心が欠如した男による自叙伝の体裁を取る。いかにも興味深い内容で、事実興味深いのだが、古き良き時代のインテリ(設定上も実作者も)が書いたものなので、現代的な意味での「読みやすさ」はない。また、(厳密な定義によると違うらしいが)倒叙形式なので、謎解きの快感も得られない。
    それでも個人的には、くだくだしく観念的な叙述に根気よく付き合う価値はあった。自分自身すら突き放して見ているかのような「怪物」の、アイロニーに満ちた生涯を堪能できた。

    2018/12/1読了

  • なかなかAmazonに情報が出なかったので登録出来なかった。読み終えたのは先月だったような……(要するにすっかり忘れていた)。
    フィルポッツといえば有名なタイトルが幾つか思い浮かぶが、本書は乱歩の紹介だけでこれまで何故か邦訳がなかったという1冊。『倒叙もの』の代表作のような紹介のされ方だったそうだが、解説にもある通り、果たしてこれが本来の意味で『倒叙もの』であるかどうかは疑問が残る。反面、人物造形や心理描写は大家らしい巧みさで、最後まで飽きることはない。純粋に『面白い小説を読んだ』という読後感だった。
    正直、ミステリの枠に収めないでもいいんじゃない? とも思ったり。敢えて現在の感覚でカテゴライズするなら、『クライム・ノベル』辺りが妥当かもしれないなぁ……。

  • 稀代の“極悪人”によって語られる犯罪の軌跡! いかにして完全犯罪は成し遂げられたのか。

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