- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846017736
作品紹介・あらすじ
イエス・キリストの誕生から死までを綴った壮大なる物語。ルカ、ヨハネ、マタイ、マルコによる四福音書(しふくいんしょ)を礎に鉄道ミステリの巨匠が書きあげた〈20世紀の福音書〉、69年の時を経て初邦訳。
感想・レビュー・書評
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ミステリ界の巨匠クロフツが、福音書を再構成し、イエス・キリストの伝記として再構成した1冊。ミステリではなく、ある種の翻案(リライト)であるだけに、まさか邦訳が出るとは思ってもみなかった……。存在自体はアチコチで言及されていたので、ミステリファンなら知っている人は多かったと思われるのだが。
内容の性質上、全く聖書の知識が無いと読み進めるのは多少辛いのではないか。わざわざ共同新訳まで読むことはないが、最低限、主な弟子の名前ぐらいは頭に入れておいた方が混乱せずに済む(高校で〝宗教〟の授業があって良かった……)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
福音書をなぞらえたミステリかと思ったら福音書そのものだった。。。いい機会だから読んではいるけども、、、、ミステリかと思ったんだよー。。。
読了。物語としてまとめられているから(&クロフツの考えによって校正、構成、加筆等されているから)福音書というより小説という位置付け。
しかし福音書全てを読むのは大変なので、一つにまとまっているのは読むきっかけとしてありがたかった。また、解説でどこが自分の加筆でどれをどう解釈したのかなども逐一書いてあったので、理解における原典との乖離を避けられるのも良かった。
しかし、、、福音書で言われる事柄についてはよくよく考察して考えてみないと「見ているのに見えていない」ままになりかねない。
いろんな本での引用によってあちこちバラバラに知っていたことがすっきりした。原典読んでみようと思う。