- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846017910
作品紹介・あらすじ
なにがリアルでなにがフェイクなのか?通説をねじ曲げ、他者を差別・排除し、それが正しいと信じる。そんな人たちが、なぜ生まれるのか?『ネットと愛国』のジャーナリスト・安田浩一と『歴史修正主義とサブカルチャー』の社会学者・倉橋耕平が、90年代から現在に至る右派の動向について徹底討論!
感想・レビュー・書評
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読みやすいし分かりやすいし,内容も真っ当なんだけど,結局「差別を撒き散らすクソみたいな奴ら」をどうやって駆逐していくかについては内容が薄くて完全に弱腰…左翼のマスターベーションって言われないような提言が欲しかったなぁ.
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リベラル左翼の出版物が物量的に全く対抗できていない状況や在阪メディアと排外主義の親和性など、ある種底が抜けた現状に至る経路には見るべきものがある、が、今後への希望は?となると…
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東2法経図・6F開架:361.65A/Y62y//K
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ジャーナリストと社会学者の対談で、ネット右翼やヘイトスピーチなんかの日本の歴史を知ることができる。
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ネトウヨ的な人・会社の実像を探った本。
個人的にはイメージとして30代以下の若い世代が多いのかと思っていたが、ネット等でヘイト発言をしている人で、多いのは40.50代とのこと。
その世代が特に他のアジア諸国に対し、偏見を持っているとは思えないし、仕事を奪われるといった被害?を実感しているわけでもない。
恐らくは何か体の良い攻撃対象を欲していたのであろう。
本には、例えばブラジル移民に対し、彼らが工場で働いている時には、交流会的な活動も盛んだった地域で、いざブラジル人失業者が増加してくると、今度は排斥運動に転じた人達が書かれている。その地域住民の変節は日本全体を映しているようで興味深い。
右翼団体は以前は韓国と密接に繋がっていた。(実際昔は日本の右翼団体に韓国人も多かった。愛国党の赤尾敏も日韓友好の障害となっている竹島を「爆破してしまえばよい」と発言)しかし、冷戦終結後、韓国とのパイプを失い、今やヘイトに乗っている始末。
日本全体の考えも変わりつつある。驚くのは若い世代は共産党を左とは見ていない。政党を右から左に並べてもらうと、40代以下は共産党が一番左ではなくなる。若くなるにつれ、その順位は右寄りに。自民もシニアは一番右だが、若くなるにつれて左寄りに順序を変える。これでは世代間の話が通じないのも無理はない。
ネトウヨ的企業も有る。良く知られている「アリさんマークの引越社」(会社幹部が日常的に朝鮮人や部落民差別を行っている)「DHC」「アパホテル」(ネトウヨ的コンテンツへの広告等資金供与)「高須クリニック」(経営者がヘイト発信)…そもそも一昔前は一流企業も、自社の労働組合潰しに右翼を使っていた会社も珍しくはなかったから、驚くことでも無いのかも知れない。(最も左翼も先鋭化してはいたが)
この風潮はこれからも更に進みそうな勢いだ。
つくる会を当初リベラル陣営が馬鹿にし、無視したことが一般に拡散する一つの理由でも有ったとの事なので、無関心は宜しくないと感じた。