あの夏、少年はいた

  • れんが書房新社 (2005年5月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846202958

あの夏、少年はいたの感想・レビュー・書評

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  •  昭和19年、時折空襲もある奈良県の小学校。4年男子組の少年が20歳の教育実習生に憧れを抱く。
     59年後、テレビの「戦争を伝える」ドキュメンタリー番組で、「元少年」転じてテレビ番組プロデューサーは、この「元教生」転じて女流詩人が詠んだ短歌を目にする。新婚の夫が出征した様子を詠んだ「君が機影 ひたとわが上に さしたれば 息もつまりて たしつくしたり」この「元少年」が、思い切って「元教生」に手紙を書いたことから始まった書簡集。
     解説の一人が「奇書」と形容したように、何ともへんちくりんな本ではある。我ながらなんでこれを補習校に買ったのかさっぱりわからないw。想定読者はたぶん70歳以上。
     手紙のやりとりと、両者が持っていた同じ写真や詩人が保管していた「実習日誌」を通じて立ち上がってくる59年前の小学校の様子。また、60年の月日を経て再会する様子はタイムマシンのよう。
     確かに奇跡のようではあるけど、僕でも(たぶん若すぎて)理解できない部分もあったり。こういう本もあるんですねえ、という驚きの一冊ではありました。

  • 感動の内に読み終わった。
    幼い時に、憧れの先生がいたのと、いないのとでは、
    人生の彩は全然違ってしまう。
    それを痛感するし、自分自身、そのような憧れの先生が
    いたということに改めて深い喜びを覚えている。
    そして、その先生はありがたいことに
    今年の年賀状に「身体に少々ガタがきてますが、
    まだ山登りを楽しんでいます」とあった。
    憧れの先生、永遠に、という思いだ。

    2006年10月10日 第4刷発行の著者の欄には
    健在のままだったが、それから5年余経っているので、
    気になり、先ほどインターネットで「川口(雪山)汐子先生」
    を検索。残念な情報を目にしてしまった。
    「2011年7月11日87歳で死去」。

    教え子であり、そして60年後に奇跡的な再会を果たされた
    岩佐寿弥さんの心中察するに余りありです・・。

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