報道しない自由 - 「見えない東京の壁」とマスメディアの終焉 - (ワニブックスPLUS新書)

著者 :
  • ワニブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847061929

作品紹介・あらすじ

メディアは「報道の自由」のみならず「報道しない自由」をも行使している。自らの論調あるいは立場にとって「都合の悪い事実」はカットされる、あるいは無視される。長年、保守論壇で発言を続けてきた著者が、「カットされた事実」と「無視されたニュース」の実例を検証し、「報道しない自由」が謳歌される状況と構造を解説する。2017年12月に出版され話題を呼んだ『報道しない自由――なぜ、メディアは平気で嘘をつくのか』(イースト・プレス)に最新の事例を盛り込み、大幅に加筆して新書化。メディアリテラシーを磨くために必読の一冊である。

感想・レビュー・書評

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  • 本紙は、メディアが、史実を意図的に隠ぺいし、歪曲されていることを扱っています。

    戦前からもメディアによる事実隠蔽の事実はあり、新聞社各社は解散することなくそれを受け継いでいるわけなので、いまさら驚くべきことではないかとおもいますが、何がどう隠されているのかを理解する必要を説いています。

    メディアについては、戦後体制の言語空間に囚われたままであると指摘しています。


    前段では、日本での報道に関する実例が述べられていきます。

    戦後使われてきた太平洋戦争という名称は、間違いでもともと日本政府が定めた大東亜戦争であるべきであることも語られています。

    コロナ対応、東京オリンピック、森友学園等の事実がメディアによってゆがめられ、隠蔽されたいることを、フェイクメディアという表現にて糾弾をされています。

    アメリカ合衆国の大統領選、報道されることのなかった中国のウィグル、チベット問題、北朝鮮におけるICBMの脅威問題、金正男氏暗殺事件などの国際的なニュースが、縮小・歪曲・隠蔽されてきたことを指摘しています。


    後段では、マスコミの構造と、その事由に関する考察がのべられています。

    日本では、新聞などのマスコミの信頼度が50~60%であって、欧米では、10~20%であるのに対して突出しています。

    新聞社⇒テレビ・ラジオ⇒出版 という資本系列があり、新聞の論説委員がそのメディアの意見が決されます。
    これを、クロス・オーナショップといい、テレビと新聞が相互に関係し、業績が互いに影響されることをしめしています。

    アメリカ・中国・朝鮮などの海外報道が国内にストレートにはいってこない理由として、GHQがもともと事前検閲をおこなっていたものが、ある時期に、当時のメディアの事後検閲に置き換わったことをあげています。

    このため、事後検閲を行うべき、メディアについては旧連合国の関連である、アメリカ・中国・朝鮮などに不利である
    事実を国内報道しないと指摘しています。

    NHKが朝ドラで、かならず、反戦的のエピソードを挿入していたこともその一つであるといっています。

    フェークニュースを見きわめる14の条件というのがあって、GHQの検閲項目と比較をしています。

    最終章に「見えない東京の壁」というのがでてきて、読売=西側、朝日・毎日=東側となっていて、メディア内部の
    論調がいまだ、崩れることがない「東京の壁」であることを主張しています。

    本書の結論は、こうです。

    日夜、「報道しない自由」を行使する報道テロがおこなわれていること
    本書で繰り返し述べたことは、メディアが本来の役割を果たしていない、危険なわが国と世界の状況についてであること

    目次は以下です。

    はじめに 「メディアの解体」が生んだ、新しい全体主義
    第1章 報道されない事実こそが重要
    第2章 政権を揺るがしたメディア・コントロールのからくり
    第3章 メディア・コントロールとは何か
    第4章 なぜ、メディアは「歴史洗脳」をするのか
    第5章 メディアに騙されない方法
    第6章 あらゆるメディアは「プロパガンダ装置」である
    おわりに

  • 報道について西村幸祐が語った一冊。

    右寄りの著者の姿勢はさておき、メディアの姿勢という意味ではおそらく恣意的なものがあるのだろうと感じた。

  • 報道しない自由 を日本メディアは行使しており、その背景には戦後のGHQによる支配構造があることを問題にしているもの。新聞記事や、ニュースでの記事の取り扱いの大きさや、内容の偏り戦後に縛られた情報統制の産物であり、メディアを支配するイデオロギーにより我々の思考パターンに多大な影響を与えるものと気付かされる。しかも、日本メディアはクロスオーナーシップの下、新聞とテレビが一体化している。

    幅平く、いろいろなソースから、海外も含めて情報をえて日本で報道されていることだけが事実ではないことをしっかり覚えてつきあっていきたい。

  • メディアの解体が生んだ、新しい全体主義
    第1章 報道されない事実こそが重要
    執拗に政権を貶めるための新型コロナ報道
    足りなすぎる日本のウイグル報道
    第2章 政権を揺るがしたメディア・コントロールのからくり
    フェイク・ニュースという言葉の登場
    第3章 メディア・コントロールとは何か
    絶大な信頼を集めるマスメディア
    ニュースの論調はクロス・オーナシップで決まる
    第4章 なぜ、メディアは「歴史洗脳」をするのか
    閉ざされた言語空間
    WGIPの誕生
    女性たちに支えられる反戦思想
    第5章 メディアに騙されない方法
    フェイク・ニュースを見きわめる14か条
    終章 あらゆるメディアは「プロパガンダ装置」である

  • GHQの占領政策による報道規制が慣習として残り続ける形で自己検閲システムとして機能している。元々は反共の壁として設立された民放だが、その後は中国による洗脳等により、左傾反日メディアがフェイクニュースと情報統制により「報道しない自由」を行使しているという論調。
    江藤淳の『閉ざされた言語空間』をベースとした天皇・皇室関連の報道についての指摘が興味深い。「天皇陛下を国会にお迎えする」のではなく「天皇陛下が招集する」が正しいと。その他、言われてみればそうだよなあと気づかされる点が多々あり、知らず知らずの間にマスコミ報道をそのまま受け入れてしまっていることに気づかされる。日本人のマスコミへの信頼度が他国(30%)に比べて倍(60%)もあるというのは驚きだが、その原因理由等は明かされていない。また、元々は占領軍に都合よく作られた仕組みが、いつのまにか中韓に都合のよい報道姿勢になっているのも興味深いが、その構造については「洗脳」では説明としては弱く、いまひとつ明確になっていないのも残念ではある。「戦前日本の否定」が結果的に中韓にも都合がよかったということなのだろうが。
    冒頭でyahooニュースへの指摘があるが、今後の課題はIT企業による情報統制への対応だろう。実際問題として「報道されない」と疑う事も不可能なのだが、可能な限り多様な情報に触れていくしかないのかと。

  • 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
        令和四年(2022) 3月7日(月曜日)
                通巻第7247号

    西村幸祐『報道しない自由』(ワニブックスPLUS新書)
    @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

     日本の新聞発行部数が激減している事実は誰もが知っている。毎年200万部減らしているというから日経クラスの大手メディア一紙が消えたと同じ、深刻な状況にある。
     日本新聞協会の21年12月データでは、一般紙97紙の総発行部数は前年比5・5%減となって3065万部。1997年には5376万部だったから、過去四半世紀に2300万部も減らしたことになる。
    コスト割れして、夕刊をやめた新聞も多い。
     新聞を読まなくなった最大の理由は、その偏向報道に飽き飽きしたからではない。SNSの発達で、メディアの在り方が激変したからである。スマホでニュースを見ている若者が圧倒的である。通勤電車の最近の風景をみるとすぐに了解できる。十年前は通勤時間の読書は文庫本か日本経済新聞だった。いま乗客の九割はスマホである。車中で『文藝春秋』を読んでいる風景は無くなった。スマホを除くと、驚くなかれ男性若者の大半は漫画かゲームである。
     わかりやすく言えば、2016年のトランプ勝利はツィッターが造りだした。大手メディアは、こぞってヒラリー・クリントンを支援し、かつ当選を断定していた。結果はひっくり返るほど劇的なことだったが、SNSが偏向メディアとは異なる分析や報道、主張をしていたからだ。
     真実を求める少数派が、出鱈目報道の多数派、大手メディアに勝ったのだ。
     メディアが伝えなかった真実をSNSが報じることにより、マスコミの体質、すなわち都合の悪いニュースは報道しないという、かれらの身勝手さが、情報の受け手に晒されたからである。
     たしかに「マスメディア」とは発行部数が多い。けれども情報受け手がマスであっても、情報の送り手は少数なのである。この「少数派」の偏見だけが伝達されてきたのが、昨日のマスコミだった。
     某新聞の意向に沿う集会なら五人とか二十人の集会でも大きく報じるのに、意向とは反対の集会はたとえ数万人があつまっても報道しない。黙殺するのだ。それが「報道しない自由」という大手メディアの「特権」だった。
     その特権をSNSがぶち壊したとも言える。メディアの主張を誰もが疑い始めたからだ。
     この情報伝達の在り方に衝撃を受けたのは、たとえば日本共産党だった。30万のネット部隊を組織して、別の世論をSNSを利用して拡散し、つまりはフェイクニュースを撒き散らしはじめる。

     他方、サーバーは『不都合な真実』を報じるフェイスブック、ツィッター、インスタグラム、ブログ、メルマガを一方的な『検閲』で削除しはじめる。
     西村氏は、この新しい傾向に警告をならすのである。
     ユーチューブも勝手に放送を止めるという『暴挙』を繰り返し、真実が伝わることを妨害しはじめた。典型がトランプのSNSをすべてシャットダウンして言論を封じ込めたことである。
    歴史の真実は埋もれたままにして、修正主義学者の主張は報じない。ワクチンの不都合な事実は黙殺、無視し、あるいはワクチンへの疑問を投げかけると、アカウントが閉じられたりする。

    本書で西村氏は、幾多の事例をならべて真実をつぎつぎと語るが、メディアの意図的な用語にも作為が籠められていること、とりわけメディアがねじ曲げた皇室報道の用語について、正しい解釈を指摘している。
    上皇陛下の御譲位発言を、なんと「生前退位」などという造語で誤魔化したばかりか、国会開会の詔をお読みになる天皇陛下を「天皇陛下をお迎えして国会が開かれる」と逆さまに報じている。
    国会は天皇陛下が「招集」するのであり、主客転倒が平然となされている。
    以下の間違いがある。
    「践祖」は「即位」となった。「御名」は「天皇のお名前」となり、「御幸」は「おでかけ」に、聖上は「天皇」と、まさにGHQの命令通りの悪しき慣行がさらに悪化しているのである。
    ついには天皇家の出来事を、まるで芸能界の出来事のように報じた女性週刊誌を超えて、多くのメディアは軽妙に、日本の伝統を破壊する工作を展開するかのように報じるようになった。
     これでよいのか?
     本書は2017年にイーストプレスから刊行されたオリジナル版に加筆・修正を加えた新版である。 

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著者プロフィール

西村幸祐(にしむら・こうゆう)
批評家、関東学院大学講師。昭和27年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科在学中より「三田文学」編集担当。音楽ディレクター、コピーライター等を経て1980年代後半からF1やサッカーを取材、執筆活動を開始。2002年日韓共催W杯を契機に歴史認識や拉致問題、安全保障やメディア論を展開。「表現者」編集委員を務め「撃論ムック」「ジャパニズム」を創刊し編集長を歴任。(一社)アジア自由民主連帯協議会副会長。著書は『ホンダ・イン・ザ・レース』(講談社)、『「反日」の構造』(文芸社文庫)、『幻の黄金時代』(祥伝社)、『21世紀の「脱亜論」』(祥伝社新書)、『韓国のトリセツ』『報道しない自由』(ワニブックス【PLUS】新書)、『朝日新聞への論理的弔辞』(ワニ・プラス)など多数。

「2022年 『九条という病 - 憲法改正のみが日本を救う -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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