- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784847092220
作品紹介・あらすじ
かつて天才外科医として名を馳せた薗枝温は、最愛の妻を亡くした喪失感に苛まれる。失意の薗枝は『くこ医院』で診療を再開。原因不明の症状に悩む患者たちに漢方中心の診療を行うことで薗枝も自分らしさを取り戻していく…。
感想・レビュー・書評
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天才的な外科手術の腕を持つ薗枝温先生。
今は午前中だけ病院勤務で午後には煙のようにどこかに消えてしまう…。実は午後から「くこ医院」で漢方薬を処方するお医者さんをしていて…。ミステリアスな先生のまわりで巻き起こる病気と人間関係と人々のお悩み…そして先生も実は心に秘めたことがあり…。
連続TVドラマになりそうなストーリー
人気俳優さんが温先生を演じて話題に…
なんてなりそう~。
フジ子さんは片桐はいりさんにしてほしい…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何となく図書館で本棚を眺めてたら見つけた本。
私は、漢方を処方されて飲んでいるので、「病名のない」という題名見て、あ、これ漢方だなぁとすぐにわかってしまいました。
薗枝温は、優秀な心臓血管外科の医師で、若きホープとして、医学界で注目されていたが、妻の死により姿を消し、医療現場から離れ空白の二年間があった。
今では、メスを握ろうともせず、ワシオ病院の午前中外来診療を終えるとすぐ帰る、謎の存在となっていた。
午後は、漢方専門の診療所くこ医院で働いていた。その医院の前の先生が、温の亡き妻くーここと朱実の父であったが、大震災後は故郷に戻り診察にまわっていた。
くこ医院には、西洋医学で診てもらったけど、結局何も異常がなかったりした患者さんが次々とやってくる。そんな患者さんの症状を丁寧に診て、その患者さんの体質、症状に合った漢方を出す。
私達が何か気になる症状が出たら、行く先は、ほとんどの人が西洋医学の病院だと思います。
私も、漢方を処方される前までは、東洋医学ってなんか胡散臭いなぁと思ったりしていましたが、西洋医学の検査の数値だけでは、わからない病気もあるということが、わかりました。漢方医学でいう未病の状態。
この本は、漢方についてわかりやすく説明もされていて、またそれぞれで薬の出し方も違い、西洋医学と東洋医学の違いがよくわかる本だと思います。
西洋医学と東洋医学が、どちらもそれぞれの長所を生かした医療。
くこ医院のような病院があったらいいなぁと、思いました。
あまり難しい用語も出てこないので、読みやすく、オススメです。 -
オペを得意としていた医師が、漢方を処方する医師へと変化。そこに隠されていたのは・・・。
みんな、少しずつ、前へ。
心温まるお話でした。
タイトルは患者さんが不定愁訴、なので、病名がない、ということでしょうか。
ニブチンでイケメンのセンセですね。 -
ほのぼのとした内容。漢方のいろんな症例をドラマ仕立てに描いた本だと思い込んでいたけど、笑いと涙ありの診療所人間模様を描いた朝ドラのような内容だった。