- 本 ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784847093463
感想・レビュー・書評
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物で溢れ返った「汚部屋」からミニマリストへと転生した著者が断捨離のコツや物を持たないことによって得られる幸せについて綴ったエッセイのような1冊。
ビフォーアフターの写真を見ればその差は一目瞭然。
外出先から帰ってきた時、一息つこうと思っても物が散乱していたらどうも落ち着かない。
逆に余計なものが一切ない空間だと心までスッキリしてくる。
あまりガランとしすぎていてもそれはそれで空虚な気持ちになってしまうかもしれないけど…。
物に執着していると幸せの本質を見失ったり、過度な比較意識から劣等感に苛まれたり…多くのデメリットがあるのだと気づかされた。
今は情報過多の時代なのでその波に呑まれすぎないよう、時々スッキリした空間で脳を休ませてあげるのって大事。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一生懸命な良い本だと思うが、タイパとかミニマリストとかは、単に私とは合わないという事がよく分かった。本は電子書籍より紙が良いし、積読するのも喜び。古い雑多な物は思い出を塗り付けて保存する外部記録だし、インスピレーションを創発するきっかけ。出かける時に、編成を考え連れて行き、自らの時と共に消耗していく過程が、消費から得られる満足感だからだ。これらは価値観の問題だから仕方ない。私は、ミニマリストは何が幸せなのだろうかと思うタイプなのだ。勿論、必要以上にごちゃごちゃした空間を肯定はしないが。
借り物の言葉が多い。「持たない」選択ゆえ、だろうか。初の著書出版に対して肩の力を入れ過ぎたのだろうか、文脈に時々、不自然さが見える。
例えば、テニスでゴールデン・スラムを達成したアンドレ・アガシーは優勝インタビューで、勝利の喜びは敗北の苦しみには叶わない。幸せな気持ちは悲しい気持ちほど長くは続かない、と。で、この話を所有の幸せの短さに繋げる。
あるいは、日本のうつ病の患者は100万人と言われ、自殺者は2.5万人、東日本大震災の犠牲者が2万人、自分に価値があると思わずには、生きていられない、そのために自分の価値を損なうものは手放すべきだと。引用と結論が論理的に結び付かず、単に知識を披露したかったのかなという印象を受ける。勿論、そういうサービス精神も悪くはない。
他にも、アレンギンズバーグは「敷物を2倍意識すれば敷物を2倍持っていることになる」とか、脳の活動であるデフォルトモードネットワークが存在することが明らかにされてきていて、ゆったりした時間を究極の贅沢だとか。ツァイガルニク効果と呼ばれるやらなかった後悔の方が印象に残ると言う話やら、チクセントミハイがフローと呼ぶ状態の集中があるよという話とか。急にミラーニューロンと言う神経細胞の話を始めたり。
冒頭に一生懸命と書いたのは、そうした訳だが、不必要な断片的知識を、話の説明に用いる事で、余計論旨をややこしくしてはいないだろうか。表現に見る、ミニマリストとはこれ如何に。また、一つ考えさせられた読書であった。 -
数年ぶりの再読です。たくさんの発見があって面白かったです。この本の良い所は三つあると思っています。
モノを捨てる時の基準を具体的に55個も提示してくれているところ、モノを処分した後でどう変わったのかが記されているところ、所々に偉人の名言が散りばめられているところがいいなと思いました。
本作を読んだあと、清々しさを感じました。実際に今あるモノを処分するという行動に繋がってとても良かったです。
自分も、モノを少なくして残ったモノそれぞれに感謝する生活をしていきたいです。 -
めちゃくちゃおもしろかった。
最近バタバタ忙しく、きちんと整理をする時間がなくて、頭がつかれていた。
この本を読んで、どんどん物を手放していくと、空間が生まれると同時に、頭の中にも隙間が生まれる感覚があった。
絶対に捨てたくないと思ったものが、自分の大切な物であり、大切なものに囲まれる毎日はきっと楽しい。
読了後1ヶ月後、家中がきれいになり、大好きと思えるものに囲まれる生活を味わっている。
この本まじすごい
行動につながった珠玉の一冊
S+ -
もっと身軽に生きたいと思い始めたときに読めたので、考え方がとても参考になったし読みながら行動に移したところもしばしば。何も持たないで生まれてきて、何も持って行けずに死ぬんだから、本当に必要なモノを見極めて暮らしていきたい。今年のテーマはゆるミニマリスト。
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ミニマリストとは大事なもののために減らす人のことである。47p著者も述べているが、あくまでもモノを減らすことは目的ではなく、自分にとって快適な生活を送るための「手段」である。いつの間にか手段と目的が入れ替わってモノを減らすことに執着し、挙句の果てにはモノを持つ人を非難し出したらそれは、もはやミニマリストではない。
モノを減らすことは手段である。自分にとって何が大事で何が不必要だったのか。それを吟味、取捨選択し実行するための手段の一つにすぎない。このことを念頭に置いて読まなければ、いずれ袋小路に入ってしまうだろう。 -
読了:2016/2/28
ぼくたちにもうモノは必要ない
p. 116 モノがないので「散らかる」ということ自体が起こらない。
p. 142 「365日のシンプルライフ」のように、すべてを貸倉庫に預け、1日1つのモノを取り出せる、という暮らしをするとしたら何から取り出していくか?
p. 200 固定された家に住むことのリスクは年々高まっている。モノが少なければどんな住まい方も選択しやすい。
冒頭のモノのない部屋の写真と、捨てるリストは面白かったが…その他のところは「こいつ半分寝ながら書いてんのか?」というくらい取り止めもなく色々な方向へ行く。犬も寂しければうつ病になる、増え続ける自殺者、本棚を自分だと思い込んだぼく…。
p. 220 「無理めの女の子に思いを伝え、付き合えた。」ミニマリズムの好循環の一つらしいんだが…。まるで女にはランクがあって、ランク上の女を入手することが自分の価値を上げてくれるみたいに思ってそうだな。モノに執着するな!と言いつつ、他人すらモノと同じに考え、モノを手に入れることに執着しているじゃん、と思った。 -
物を最小限しか持たない。憧れはあるけど
単なる断捨離の域を超えてる。
普通はここまではできない。
読んだことによって、少しの真似はでき
確かにスッキリするし
掃除はしやすい、片付けもしやすい。
生き方としてシンプルに枠にとらわれないという
少しの真似事程度はできた。
洋服に関しては
いくつかのパターン、スタイルを決めると楽ではある。
時々意識を変えるために再読はアリかな。
著者プロフィール
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