ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -

著者 :
  • ワニブックス
3.77
  • (312)
  • (380)
  • (333)
  • (89)
  • (22)
本棚登録 : 4265
感想 : 458
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847093463

作品紹介・あらすじ

モノを最小限に減らすミニマリストという生き方。常識にとらわれない豊かな暮らし。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一生懸命な良い本だと思うが、タイパとかミニマリストとかは、単に私とは合わないという事がよく分かった。本は電子書籍より紙が良いし、積読するのも喜び。古い雑多な物は思い出を塗り付けて保存する外部記録だし、インスピレーションを創発するきっかけ。出かける時に、編成を考え連れて行き、自らの時と共に消耗していく過程が、消費から得られる満足感だからだ。これらは価値観の問題だから仕方ない。私は、ミニマリストは何が幸せなのだろうかと思うタイプなのだ。勿論、必要以上にごちゃごちゃした空間を肯定はしないが。

    借り物の言葉が多い。「持たない」選択ゆえ、だろうか。初の著書出版に対して肩の力を入れ過ぎたのだろうか、文脈に時々、不自然さが見える。

    例えば、テニスでゴールデン・スラムを達成したアンドレ・アガシーは優勝インタビューで、勝利の喜びは敗北の苦しみには叶わない。幸せな気持ちは悲しい気持ちほど長くは続かない、と。で、この話を所有の幸せの短さに繋げる。

    あるいは、日本のうつ病の患者は100万人と言われ、自殺者は2.5万人、東日本大震災の犠牲者が2万人、自分に価値があると思わずには、生きていられない、そのために自分の価値を損なうものは手放すべきだと。引用と結論が論理的に結び付かず、単に知識を披露したかったのかなという印象を受ける。勿論、そういうサービス精神も悪くはない。

    他にも、アレンギンズバーグは「敷物を2倍意識すれば敷物を2倍持っていることになる」とか、脳の活動であるデフォルトモードネットワークが存在することが明らかにされてきていて、ゆったりした時間を究極の贅沢だとか。ツァイガルニク効果と呼ばれるやらなかった後悔の方が印象に残ると言う話やら、チクセントミハイがフローと呼ぶ状態の集中があるよという話とか。急にミラーニューロンと言う神経細胞の話を始めたり。

    冒頭に一生懸命と書いたのは、そうした訳だが、不必要な断片的知識を、話の説明に用いる事で、余計論旨をややこしくしてはいないだろうか。表現に見る、ミニマリストとはこれ如何に。また、一つ考えさせられた読書であった。

  • めちゃくちゃおもしろかった。
    最近バタバタ忙しく、きちんと整理をする時間がなくて、頭がつかれていた。
    この本を読んで、どんどん物を手放していくと、空間が生まれると同時に、頭の中にも隙間が生まれる感覚があった。
    絶対に捨てたくないと思ったものが、自分の大切な物であり、大切なものに囲まれる毎日はきっと楽しい。

    行動につながった良書
    S

  • 数年ぶりの再読です。たくさんの発見があって面白かったです。この本の良い所は三つあると思っています。
    モノを捨てる時の基準を具体的に55個も提示してくれているところ、モノを処分した後でどう変わったのかが記されているところ、所々に偉人の名言が散りばめられているところがいいなと思いました。
    本作を読んだあと、清々しさを感じました。実際に今あるモノを処分するという行動に繋がってとても良かったです。
    自分も、モノを少なくして残ったモノそれぞれに感謝する生活をしていきたいです。

  • ミニマリストとは大事なもののために減らす人のことである。47p著者も述べているが、あくまでもモノを減らすことは目的ではなく、自分にとって快適な生活を送るための「手段」である。いつの間にか手段と目的が入れ替わってモノを減らすことに執着し、挙句の果てにはモノを持つ人を非難し出したらそれは、もはやミニマリストではない。
    モノを減らすことは手段である。自分にとって何が大事で何が不必要だったのか。それを吟味、取捨選択し実行するための手段の一つにすぎない。このことを念頭に置いて読まなければ、いずれ袋小路に入ってしまうだろう。

  • 読了:2016/2/28

    ぼくたちにもうモノは必要ない

    p. 116 モノがないので「散らかる」ということ自体が起こらない。

    p. 142 「365日のシンプルライフ」のように、すべてを貸倉庫に預け、1日1つのモノを取り出せる、という暮らしをするとしたら何から取り出していくか?

    p. 200 固定された家に住むことのリスクは年々高まっている。モノが少なければどんな住まい方も選択しやすい。

    冒頭のモノのない部屋の写真と、捨てるリストは面白かったが…その他のところは「こいつ半分寝ながら書いてんのか?」というくらい取り止めもなく色々な方向へ行く。犬も寂しければうつ病になる、増え続ける自殺者、本棚を自分だと思い込んだぼく…。

    p. 220 「無理めの女の子に思いを伝え、付き合えた。」ミニマリズムの好循環の一つらしいんだが…。まるで女にはランクがあって、ランク上の女を入手することが自分の価値を上げてくれるみたいに思ってそうだな。モノに執着するな!と言いつつ、他人すらモノと同じに考え、モノを手に入れることに執着しているじゃん、と思った。

  • 物を最小限しか持たない。憧れはあるけど
    単なる断捨離の域を超えてる。
    普通はここまではできない。
    読んだことによって、少しの真似はでき
    確かにスッキリするし
    掃除はしやすい、片付けもしやすい。
    生き方としてシンプルに枠にとらわれないという
    少しの真似事程度はできた。
    洋服に関しては
    いくつかのパターン、スタイルを決めると楽ではある。
    時々意識を変えるために再読はアリかな。

  • モノを得ることで幸せになる、と思っていた著者が、ミニマリズムによって幸せになれることに到達した、その極意をわかりやすく記載してる。無駄な記述が多いけど。

    ただ、私は”モノを得ることで幸せになれる”とは思っていないし、慣れたら飽きるという性分でもないので、共感はしなかった。欲しいものを手に入れると飽きる、するともうワンランク上のものが欲しくなる、飽きる、その繰り返しはエンドレスだという。そんなことないけどな。慣れて飽きるなんて、そもそもそんなレベルの愛情だったということだと思う。きっと、浅く広くという趣味の持ち主なんだろう。(フィルム写真に対するこだわりがあるようだったけれど、別れられるモノなら深い愛とは言わないのだ。)私は深く狭くなのでミニマリストは自分のスタイルじゃないなと自覚した。それに、美しいモノをめでる、違いを楽しむ、というのは生活を潤すのではと思う。

    とはいえ、こういう片づけ本を読むと、部屋を片付けたくなる。ああ、AはBと同じ用途だから、ときめかない方のAは処分しよう、と改めて思えたのが、1つの収穫だった。

    ・・・本の後半を読み、人のモノへの執着や解釈には共感しないものの、なかなか参考になったので、☆3つ。

  • 978-4-8470-9346-3
    c0030¥1000E.

    ぼくたちに、もうモノは必要ない。

    著者:佐々木典士(ささき ふみお)
    発行所:株式会社ワニブックス

    2015年6月30日 初版発行
    2015年8月1日 3版発行

    カバー袖より
    減らして見つける本当に大切なもの。

    もくじ 
    ほんの構成について
    はじめに
     1 なぜ、ミニマリストが生まれたのか?
     2 なぜ、物をこんなに増やしてしまったのか?
     3 捨てる方法最終リスト55!!
      さらに捨てたい人へ追加リスト15!!
      「捨て大病」への処方箋
     4 モノを捨て、ぼくが変わった12のこと
     5 幸せに「なる」のではなく「感じる」
    おわりに

    ----
    どちらのブームが先なのかは定かではないですが、
    ミニマリスト、断捨離 そして汚部屋片付け業、ありがたいことに身近になかったものが動画等でのぞき見ができるようになり、自分も物を処分する必要があると感じました。
    自分がコロリと死んだあと、この状態を押し付けられたら辟易して、全捨てだ~!って事になるだろうな。
    で、あるならばその方法の一つを知ってみようと読みました。
    この前に「ぼくたちは習慣で、できている。」を読んでいます。

    作者さんの変化が知りたくて、「ぼくたちは習慣で、できている」より前に書かれたこちらを読みました。
    香川出身の著者さんが上京するときの乗り換えのメモを渡した母親の一端を知り、この人がまっすぐ物を見れ、様々なものを受け止めることができるのは、根底に揺ぎ無い愛情がある事も一因なのでは?と感じました。

    実際に自分は生前整理状態ですが、なかなか進みませんw。それでもあきらめずに余剰物品の処分を続けています。今のところはね。何か月か何年か後に半分くらいになってるかな?すっかり諦めているか、忘却しているか・・。

    実際の室内の画像等もあり、それを目指しているヒトや豊富なリストもあるので、自分のできそうなことから着手して実際にやってみる手助けになるでしょう。

  • ミニマリストの心理を知りたくて読んでみたけど、
    自己顕示欲と承認欲求の塊な筆者だった。
    隣の芝生は青い、
    見栄っ張り、
    飽きるくらいなら買わないとか。
    飽きるまで使うことが楽しいので筆者と私は違った。
    片付け断捨離は悪いことではないけど。
    あと、文章がくどくて途中すっ飛ばした。

    見てみて!ミニマリストの今の自分こそ価値があるんだよ!ってことかな。





  • インスタで本書をオススメしている方がいて、以前からときめきのこんまりさんや断捨離のやましたさんとミニマリストはどう違うの?とよく分かってなかったので読んでみました。

    うーん。
    結局著者の軸となる考え方はよく分かりませんでした。
    そもそも本を千冊持ってたとかいう割に文章がヘタ過ぎて。本当に本は持ってただけだな、読んでないなって伝わりました。
    これで現役の編集者だっていうから驚き。

    ノウハウ本としてもハンパだし、かといって心構えについてはブレブレ。
    以前は本やカメラを大量収集して劣等感を隠し自分を飾っていたとのことですが、今は生活が不便な程モノを捨て、ある意味角度を変えただけで今も飾ってない?と思うばかり。
    そもそもミニマリストの定義だってあやふや。
    生まれた時はミニマリストだった、とか昔の日本人はミニマリストだったとか、確固たる意志があって選択してミニマリストがあるんじゃないの?とツッコミたくなります。
    その後もスピリチュアルな話に飛んだり、ジョブズを讃えまくったり・・・
    まあ、とにかく構成もなってないし全てがブログレベルでした。

    でも、もったいないので何か吸収できることは、と思いながら読んだので学びも少しだけ。
    ズバリ「時間ができる」ってこと。
    掃除が簡単になるなど物理的にもそうだし、選択眼が鍛えられて悩むことが減るかな、とも思う。
    でもこれって、ミニマリストならでは、じゃないよねえ・・・

全458件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

佐々木典士(ささき・ふみお)
作家、編集者、ミニマリスト。1979年生まれ。香川県出身。早稲田大学教育学部卒。出版社3社を経て独立。クリエイティブディレクターの沼畑直樹とともに『Minimal&ism』を開設。ミニマリズムを紹介した初の著書『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(ワニブックス、ちくま文庫)は海外25カ国語に翻訳されて、世界累計60万部のベストセラー。

「2022年 『ぼくたちは習慣で、できている。増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐々木典士の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ミニマルライフ研...
リンダ グラット...
佐々木 圭一
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×