千利休

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レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・マンガ (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860110390

感想・レビュー・書評

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  • 利休の漫画。生涯を描いている。
    学習漫画のような文字量と構成。
    似たような人名が多いのでなかなか難しい…。
    著者が茶道を習っているそうで茶道まわりの描写が面白い。
    この時代や利休の捉え方はいたって通史的。

  • 露地はただうき世の外の道なるに心の塵をなに散らすらん
     千 利休

     雑誌「りぼん」愛読者なら、漫画家清原なつのの名前に思い入れがあるのでは? SF短編など新境地を開拓したベテランだが、数年を費やした、370ページほどの「千利休」も堂々とした傑作と思う。

     利休については、山本兼一の直木賞受賞作「利休にたずねよ」(PHP文芸文庫)にも詳しいが、「わび茶」の完成者として知られている。

     和泉国(現・大阪府)堺の商家に生まれ、かつ、戦国時代を生きたことが、彼の運命を決定づけた。商才にたけ、鉄砲などを扱う武器商人として暗躍したのである。
    他方、みずからの美意識を重んじ、二畳ほどの狭い茶室で美学の完成も志した。当時移入されたキリスト教の博愛平等の精神も、「わび茶」にはうかがえるという。

     利休の高弟であった山上宗二の著書に、茶室の中では要注意の「雑談」内容が、狂歌で書かれている―

    「我仏【宗教】 隣ノ宝【財産】 聟舅【家族】 天下ノ軍【政治】 人ノ善悪」。

     とはいえ、下剋上の時代は、利休に「天下ノ軍」への接点を与えずにはおられなかった。織田信長、豊臣秀吉ら「うき世」の権力者との関わりは逃れ得ず、最期は秀吉の命で追放され、切腹を遂げた。

     掲出歌の「露地」は、茶室につながる細長い庭園のこと。下駄で静かに歩ける茶人は少なく、利休はせめて「心の塵」を散らさずに歩もうと心掛けていたという。

     解説付きで、茶道を知らなくても読みやすいが、いかに壮絶な時代であったかも追体験させられる長編漫画である。

    (2015年4月19日掲載)

  • 図書館 借り
    軽い気持ちで借りたら読み切れなかった。
    やる気と茶道の知識ないと難しいのかも。
    秀吉が最後泣いてたの印象的。

  • マンガだけどさらっとは読めなかった。
    日本茶を学ぶ上で避けては通れない千利休。
    もう少し他の本で読み深めたいと思う。

  • アニメ『へうげもの』最終回を見て、この本の存在を思い出して再読。アクの強い『へうげもの』と比べると、サラリと上品な筆致はインパクトに欠けるかもだけれど、すんなり心に落ちてくる物語性がやっぱりイイ!

  • 茶会機などの資料を読んだ情報が詰め込まれている。(信ぴょう性があやしいものもある)
    生涯をとおして書かれているのがいい反面、機微に欠ける。あまり有名でない住吉屋宗無を登場させて、バガボンドの又八のような役割をあてているが、それもいまいち。

    個人的に昔の味の良いお茶は白かった、というのが一番の収穫。白なら伝世の茶碗に確かに映える。
    あと織田信長が茶の湯政道を始めたのが千利休にとっても大きく、三千家が江戸幕府でその流儀を受け継いでいくのも信長がいたからこそだというのも読後に感じた。

  • タイトル通り、利休の生涯を描いた伝記マンガ。
    同じ茶の湯マンガならば、描く視点は異なるが、『へうげもの』の方が、一段上手と見た。

    文字で利休の功罪や思想を追うだけでは、なかなか理解はおぼつかない。それは一種の世界観だからだ。このマンガでさえも、まどろっこしいところがある。つまり画像情報よりも文字情報が多いのだ。そして、絵としての見せ場が少ない・・・。

    しかし、利休の人生を曲がりなりにも、一つの作品にしたことはすごいと思う。とてつもない勉強が必要だっただろうな。

    「千、万、学んで一を出す。」美術展のキャプション作成でよく言われることだが、このマンガにも当てはまるだろう。マンガだからと言って、入門編だと思うと痛い目に遭う。ある程度の日本の歴史や工芸品への教養が求められる作品である。

  • 利休は日本のダ・ヴィンチだと思っている。
    謎の多い人物で、商人なのに打ち首じゃなく切腹だったり、
    金の茶室作っておいて黒茶碗にいきついたり、とか。

    完璧を崩したところに美を見出したり、必要以上に美しいものを嫌った、その美意識は権力の近くにあり選びぬかれた沢山の茶道具を見た先に行き着いたという。

    自分の完成のために権力の近くにいる必要があった、ってとんでもないな。

    さすがに権力によりそう大層な真似はできないけど、一流のものを若いうちから沢山見ておくっていうのは自分でもできることかな。
    音楽、映画、絵画、表現をいっぱい自分の中に入れたくなった。

  • 久方ぶりに再読。しょうがない事だけどややダイジェスト的かも。改めて松永久秀、すげえ。

  • - 私が死ねば
      私の茶は終わるよ 
       戦国の茶は終わる
     
    なんですか 戦国の茶とは
       
      自由な茶の湯です
        身分にも形式にも
       とらわれない -

    一冊1700円、なのですが、これは買いです。利休の気持ちになって、時代を追体験できてしまう本。(手塚治虫「ブッダ」、谷川ジローと関川夏央の「坊ちゃんの時代」といった漫画のクオリティには及ばないとしても、想起するほどいい!)利休という人を知りたい人、戦国時代の空気を知りたい人、茶の湯を知りたい人、茶道に纏わる文化を知りたい人、オススメします。および、茶道を花嫁道具的に習っただけの人、外国の人と話す機会が多い人には、是非読んでほしい。

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