岸和田の血

著者 : 中場利一
  • 本の雑誌社 (2009年5月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860110956

作品紹介・あらすじ

父の名はトシオ。浪曲と人と揉めるのが大好きな遊び人。母の名はエミコ。一家の収入の九割を稼ぐ働き者。息子の名はリイチ。坊主頭にソリコミのヤンチャな中学二年生。働く男のいない場所、レンガ場で暮す親子三人のたぎりまくる熱い「血」の絆を描く、岸和田流家族の物語。

岸和田の血の感想・レビュー・書評

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  • いつも中場さんの本を読むと感じることですが、優しさが滲み出ているように感じます。今回の作品は最後の方にありました。ジーンズでごまかしていたりしてたけど、そこに本音が隠れていると思います。ただのやんちゃな少年の話ではない。『愛』がある。っていうと言いすぎかな・・・あとがきが哀しい

  • 昔々小学生の頃、漫画をむさぼるように読んだ。少年漫画4誌(ジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオン)と少女漫画はほぼ制覇。この小説はそんな少年漫画の面白さに通じるものがあった。それをこんな楽しい文章で読ませるからほんと感心した。やばいこともしてるし、けんかとか暴力とか嫌いなはずなんだけど、この岸和田の血ぃはもう別格。地位を確立してる。「コラ!おうコラおうおう!」の世界は何度読んでもおかしくておかしくて、関西の話し言葉が耳にひびき渡る。出てくる人たちのぼけぶりが楽しくて羨ましい。関東人として見習いたいです。このユーモア。岸和田のレンガ場という土地とキョーレツな両親もとで育ったチュンバ少年。頁を閉じるとかなしい余韻が残る。あとがきを読んだら泣いてしまった。題名はこれしかないというくらいハマっている。

  • 作者 中場利一の中学生時代を語った、たぶん私小説。あまりにもハチャメチャな出来事が次から次へと起きるので、寝るときにベッドで読むといつまでも眠れなくなってしまう危険な本です。不良青年だった中場利一が暇つぶしに「本の雑誌」の△窓口へ投稿したことがきっかけになって、例の話題作『岸和田少年愚連隊』を書いて、その次の作品がこの『岸和田の血』なのだ。そして奇しくもわたしと中場利一は同い年なのです。イヤー親近感いっぱいだなぁー。「サンダ対ガイラ」ですと。あぁ、当時怖くて夜のおしっこに行けなかったなぁ。そんで「マグマ大使」に登場する、宇宙の帝王「ゴア」ですと。おもっきりダサイ着ぐるみ状態のゴアを思いだしてしまった。「マグマ大使」は実写なのですよぉ。「まもる」っていう主人公役が、フォーリーブスのえりもとおる(漢字忘れた)だったな。たぶん。イヤ えもりとおる かな? どっちでもいいや。トドメはリーバイスのGパン(ジーンズではないよ、Gパンだよ)。当時はホントに憧れのGパンであった。んでもって、ボブソンはカス! っていうオチまで付いている。いやぁ懐かしい面白い。とにかく、同い年なので琴線に触れるキャラがいくらでも登場するのだ。ああ面白かった。おしまい。

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