書生の処世

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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860112721

感想・レビュー・書評

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  • 具合が悪い時に読むにはぴったりだった。

  • 2018/12/9購入

  • 読み終えて、ほっとする感覚と著者のなにげない言葉に賛同する自分がいた。肩肘張った文章でない所の良いところ。

  • 『本と怠け者』で好きになって、荻原魚雷の本は全部読んでいる。

    これも、面白い。

  • 活字中毒。目で字を追っているあいだは余計なことを考えなくて済む。本を読みたいという欲求によってかろうじて生きているのではないかと思える時期があった。読書によって社会不適応になる。社会不適応が高じるとますます読書にのめり込む。自分がおかしいと気づいたときにはもう手遅れだ。病と共生する道を歩む他はあるまい。


    限られた時間の中で何もかもやろうとすれば無理が生じる。かといって無駄なことをそぎ落としすぎると無気力に。

    「好きなこと」を突き詰めるとそれほど好きでもないことがわかる。「あまり心に染まぬこと」でもやってみればそれほど心に染まらぬでもないこと。
    今の自分の不安や不満なんてこの国難といえる状況、どうでもいいものだという気がしてしょうがない。

    経済的基盤がなければ人は自由には生きられない。こんな単純なことに気づくまでに随分遠回りした。そして自分の人生がいかに多くのものに依存しているかをしって唖然とした。
    やればできるという幻想を捨てて、やってもできないという事実を直視し、自分に適したニッチを見つけること。

    今の時代の生きづらさは、ゆたかさや健康志向の裏返し。世の中を良くしたいというおせっかいが行きすぎている。渡辺京二。

    「血を流して書く」:単に自分の負の部分を晒すだけでなく、明らかに暴論であっても、自分を自分たらしめている思想を貫くこと。

    どんな人にも好不調の波がある。調子が悪いときには調子が悪いなりの楽しみがある。低迷して初めてわかることがある。たとえばダメなときはなにをやってもだめとか、無駄なことでもなにもやらないよりましとか。そもそもなにが無駄で、なにが無駄でないかわからないからこそ、無駄な時間を浪費しているともいえる。はっきりしているのは、無駄と思えることをやらなかったところで、その分有意義なことができそうにないということだけだ。

    安らかな眠りと佳き夢をみること。

    地道に何か一つのことを続けていれば優秀な先人たちも引退する。もしあまり競争のはげしくないジャンルであれば、半人前の我々でもその道の権威になれるかもしれない。ものすごく長生きすれば。

  • ひそひそささやくようなボイスで、淡々と、でもまっすぐに書かれた書評集。登場する本だけでなく、隅っこの方で、折れずにしっかりと生きていくその感じが伝わってきて魅力的だった。

  • 2015/6/28

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著者プロフィール

【著者】 荻原魚雷(おぎはら・ぎょらい)
1969年三重生まれ。文筆家。著書に『古書古書話』『日常学事始』(以上、本の雑誌社)、『本と怠け者』(ちくま文庫)、『古本暮らし』(晶文社)ほか、編者をつとめた本に『吉行淳之介ベスト・エッセイ』(ちくま文庫)、梅崎春生『怠惰の美徳』(中公文庫)ほかがある。

「2020年 『中年の本棚(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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