戦争と追悼―靖国問題への提言

著者 :
制作 : 菅原 伸郎 
  • 八朔社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860140168

感想・レビュー・書評

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  • (2009/8/25読了)

  • まず、著者名が間違っていることを指摘したい。広橋氏ではなく稲垣久和氏である。
    本書は、首相の公式参拝に反対の立場をとる宗教ジャーナリスト、浄土真宗、プロテスタントの計7人が、宗教的側面から靖国問題を論じている。
    どの議論も基本的に代替施設建設に賛成の論を張っているが、もっとも説得的なのは稲垣氏の議論である。いかなる宗教・イデオロギーを持っている人も、それぞれのスタイルで自由に追悼できる無宗教(国家が色づけない)の追悼の場を、福祉装置としての国家を市民がボトムアップにつくり上げていくプロセスの中で建て上げていく、という議論である。しかし、山脇直司氏のいう公共哲学の要件、すなわち「現実主義的理想主義」ないし「理想主義的現実主義」に果たして当てはまるだろうか、という疑問は残る。今後の課題は、稲垣氏の提案を法学・政治学の議論の場に持ち込むことだろう。

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著者プロフィール

1949年生まれ。「新宗教新聞」編集長

「2003年 『戦争と追悼 靖国問題への提言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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