マイナス50℃の世界

著者 :
  • 清流出版
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レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860291891

感想・レビュー・書評

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  • 星が3つですが面白くなかったというわけではありません。児童書やYA扱いではないけれども、子供新聞に掲載するための取材をまとめた本なので、わかりやすいけど大人には少し物足りないかな…、と思いこの評価です。

    マイナス15度とか20度近くまでは体験したことがあるけど(鼻毛や眉毛に霜が出来る)、マイナス50度なんて別世界!生活そのものが根底から違っていて、驚きの連続でした。

    ロシアのヤクート自治共和国(今はサハ共和国)の極寒生活。永久凍土にあるその国の冬は長くマイナス20度で「今日は暖かいね」っていう感覚なんだって。


    洗濯ものは外に掛けるとフリーズドライのように乾燥し、釣りをして釣った魚は氷の上で3回くらいピクピクすると、動かなくなって瞬時に自動冷凍。ビニール、プラスチックは破けたり粉々に。。。永久凍土の緩みと凍てつきの繰り返しで建物は傾き歪むので、建物は高床式、道路に保温材を巻かれてむき出しの水道管やライフラインの管たち。。。

    何もかも想像できない。そして生肉、血のソーセージ、毛皮、毛皮。子供達もなぜか興味津々で一部一緒に読みました。マイナス10度くらいで「寒~い」なんて言ってられないのね…(^^ゞ

  • "米原万理が1984年TBSテレビの「シベリア大紀行」に通訳として女性でただ一人加わり、世界で一番気温の低いヤクツークを65日間旅した時の話。

    かたむいた家が多いのは永久凍土地帯から地盤が凍る為に土台がねじれるらしい、この事はシーナの写真集でも書いてあったようだ。

    まつ毛も凍るマイナス50度C、ちょっと暖かいマイナス30度Cの何かを見つめる万理さんの綺麗な顔。

    残念ながら2006年に56歳で亡くなられたが、あとがきにシーナさんが 「なにしろとにかくすべてに日本人離れした才覚と美貌と思慮の深さをもち、抜群にタフであった。この本は、彗星のように強烈に輝きながら私達を魅了し、おののかせ、あっという間に銀河の彼方に去っていった万理さんの、まず最初の輝きだったのだな、と今この本を読み返して思うのである」 と絶賛している。"

  • 恥ずかしながら、サハ共和国の存在すら知らなかった。
    ロシアの奥深さに気付かせてくれた一冊。米原万里さんのデビュー作。ファンとして必読。

  • 写真がきれい。著者もきれい。子供向けの解説文ぽいところもあるが、人の適応能力の高さと未知の生活に胸躍った。夏場に旅行することはあっても、おそらく冬場に行く機会はなさそうだから。。。。

  • 米原万里が子供向けに綴った
    寒極ヤクートの乾燥して氷に覆われたマイナス50℃の世界。

    大黒屋光太夫の移動した道のりを追う。


    永久凍土の上にどしんと構える
    世界一寒いこの場所では
    あまりの寒さに摩擦で氷が解けないために、
    車のチェーンが不要だったり、
    釣りをしていると釣り糸が凍ってくるという。
    乾燥した地域なので、
    洗濯物は外に干すと水分が氷になるため、
    バラバラと氷を落とせばいい。
    春になり暖かくなるとやっとスキーをして
    楽しむことができるそうだ。


    興味を引かれたのがヤクーツクの人々は
    チュルク語系の人々で、
    こんなに寒いところで暮らすのに
    常夏の国でこそありそうなことわざが
    残っているということ。
    ののしり言葉をもたないという
    徹底して争いを嫌う民族は常夏の国を追われて
    世界一寒い場所まで流れ着いたのだ。

    ただきれいな写真と感動的な表現だけじゃなくて
    こういう話が盛り込まれているところが
    「癒し」を謳う作品との違いだろう。

    満足。

  • 桁違いに寒い世界と、そこで暮らす人々の生活に驚きの連続。
    ソ連時代の紀行文ですが、やさしい言葉で書かれているのがよかった。

  • 無知の自分でも名前の記憶がある。
    写真が多かったとはいえ、筆者の多能さが溢れてる。
    面白かった。生命力が横溢してる感じがするのに、50歳代で癌で命を失うとか、本当に先のことは分からない。

  • 美しいマイナス50°Cの世界の写真、その表現力あふれる文章やいつもユーモアを忘れない著者。ホテルの厨房の使用を懇願するが衛生面で断られ、ホテルのバスルームで天ぷらを揚げている姿が衝撃!お腹が、空いたスタッフたちがいまか、いまかと待ち望んでいる姿が目に浮かぶようで可笑しかった。

  • 米原万里さん。小学生にもわかりやすく、ということで、難しい内容を実に噛み砕いて説明しています。間違ったことを教えてはいけないと、裏付けなと資料調べも手を抜かなかったらしい。本当に、つくづく早逝が惜しまれます。もっともっと色々学びたかった。

  • 「マイナス50℃の世界」ソ連・ヤクート自治共和国(現サハ共和国)の取材体験を写真と文でまとめた1冊。

    元々子ども向けに書かれたものらしく、言葉もやさしい。大人には少々物足りない感もあるか・・・。


    マイナス20℃や30℃は、「今日は暖かい」と言うそうな。

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プロフィール

1950年、東京生まれ。翻訳家、エッセイスト、小説家。『不実な美女か貞淑な醜女か』で読売文学賞、『?つきアーニャの真っ赤な真実』で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2006年没。

「2016年 『こんがり、パン おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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