目的をもたない意志: 山川方夫エッセイ集

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  • 清流出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860293512

作品紹介・あらすじ

作家論から恋愛論、東京論、映画評論まで。夭折の天才作家山川方夫のエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 文学

  • 「夏の葬列」が印象的な、著者の映画評、東京にまつわること、自分の人生についての三章立てのエッセイ。「要するに私は生きたいのであり、とりたてて他に私のいいたいことは何もない気がする。私は生きたい。私の生きることの価値をつくり出していきたい。」「生きることは、あらゆる点でひどく忍耐のいる仕事だ。しかし、生きようとしない人間には意味がない、と私は思う」(「灰皿になれないということ」)/こんな出だしとしめくくりのエッセイ。なろうと思えば、人間、灰皿にだってなれる、というある作家の言葉、意志力への信頼への懐疑をいだくタイトル。/彼女が執着し、愛しているのは、じつはいつもこの存在を喪失したなにかなので、喪失したそのなにかへの追慕、偏執的なともいえる執着とその激情、それがデュラスの作品に一貫してながれている彼女の個性である。僕が、彼女の個性につき、「目的をもたない意志」という理由はここにあるのである。(「目的をもたない意志」)

  • エッセイ読んでみたかった。石原慎太郎論(65年)は今も通用する。ぶれてないんだなあ(慎太郎がw)

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著者プロフィール

山川 方夫(やまかわ・まさお):1930年、東京生まれ。慶應義塾大学大学院中退。「演技の果て」「海の告発」など5作が芥川賞、『クリスマスの贈物』が直木賞の候補となる。著作に『安南の王子』『愛のごとく』『目的を持たない意志 山川方夫エッセイ集』などがある。「ヒッチコック・マガジン」連載の“親しい友人たち”が探偵小説読者から高く評価される、謎を扱ったショートストーリーの達人でもあった。

「2023年 『長くて短い一年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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