ひとのあかし

著者 :
制作 : アーサー・ビナード(英訳)  齋藤 さだむ 
  • 清流出版
4.00
  • (3)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 33
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (137ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860293727

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • まぎれもない予言。

    「世界の音は絶え/すべて世はこともなし/あるいは/来るべきものをわれわれは視ているか」(みなみ風吹く日 1)

    「世界の音は絶え/南からの風が肌にまとう/われわれが視ているものはなにか」(みなみ風吹く日 2)

    「うしろで子どもの声がした気がする/ふりむいてもだれもいない/なにかが背筋をぞくっと襲う/広場にひとり立ちつくす」(神隠しされた街)

  • 地球規模の神隠しは防げるはず。皆んなが、肝に命じるだけで、防げるはず。

  •  1994年8月の詩「神隠しされた街」。チェルノブイリ事故後、45,000人もの人々が避難を余儀なくされたプリピャチ市と福島原発周辺の地域のことが重ね合わせて書かれている。「私たちの神隠しはきょうかもしれない」

  • 南相馬に行く前に読んだ本その2。

    本の題名になっていた詩がほんとよかった。
    アーサービナードの英訳もすばらしい。

    なんていうかやっぱり起こるべくして起こったんだなぁ。。。

  • 詩と写真で構成されています。
    僕らの生き方を考えさせられます。

  •  とくに、チェルノブイリ事故後の街を、故郷フクシマに重ね合わせて描いた「神隠しされた街」(1994.Aug)が圧巻。
     読んでいてぞっとするほど、18年前に書かれたこの作品がフクシマの現状を描ききっている。
     ただし、これを予言だ予言だ、という方向で騒ぎ立てることには若干の違和感を覚える。ほんとうは、チェルノブイリの事故を受けてすぐに、「この町だったらー」と細かくシミュレーションすることが、原発をもつ国の、わたしたちの、最低限の義務だったんだ。ほんとうは誰もが想像しておかなければならなかった風景なんだ。そんな想像力さえあれば、稼働停止の判断も、もしかしたら視野に入っていたのかもしれない。

  • 「1994年8月」の詩。このような冷静な分析が「今」必要だと心から思う。

  • 色彩の素晴らしい写真だが、福島原発、津波の被害を受けた現地の様子が強く伝わってくる。優れた二人の詩人の文章も、問題の告発をする力に満ちている。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

1935年岩手県江刺市生まれ。日本現代詩人会会員。著書に詩集『夜の森』(自家版・第14回福島県文学賞)、詩集『海のほうへ 海のほうから』(花神社・第2回福田正夫賞)、日本現代詩文庫『若松丈太郎詩集』(土曜美術出版販売)、詩集『いくつもの川があって』(花神社・第24回福島民報出版文化賞)他。現在、埴谷島尾記念文学資料館調査員。

「2010年 『詩集 北緯37度45分の風とカナリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

若松丈太郎の作品

ツイートする