- Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860294038
感想・レビュー・書評
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今の自分にいちばんほしい言葉を、本に求めてしまうことがある。
この本は、旅先の大阪の古本屋でいちばんに手に取った。
「さよならは小さい声で」というタイトルに、
寂しくも、なぜか目が離せなくなってしまった。
著者、松浦弥太郎さんの、旅先での人との出会いについて。
この人の周りは、こんなに素敵な知り合いが溢れてるのか。と思ったが、違う。
松浦さんが、とてもとても魅力的なのだ。
お会いしたことはないのに、すぐそばにいるような気がする。文章から伝わってくる、ひとのあたたかさ。
相手に対する、尊敬やおもいやりのまなざし。
心地よく、安心するのに、なぜかドキドキしている。。
まさにラブレターのようなエッセイ。
わたしにとって間違いなく、ずっと心に残る大切な本。
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何度も読みたい
忘れたくないことがたくさん書いてあった -
雑誌「暮らしの手帖」を読むようになって、筆者の考え方に共感、本を手に取ってみました。
日常にはきっとたくさんの宝と呼べるような、もの、人、時間がたくさん眠っていてそれに気づける松浦さん(筆者)は素敵だと思いました。
いつもは、やり過ごしているような小さな日常をよく見て宝物に気づけるようになりたいと思わせてくれるような本でした。
ところどころに入っている写真も空気感というか、何だか映画の様で素敵でした。筆者の日常風景が、頭に思い描けて、まるで映画を観ているような感じで読み進みました。 -
松浦弥太郎さんの本の中で、
一番好きかもしれない一冊。
忙しない日常の中で忘れていた人を思いやる気持ち、
自分の時間を過ごす大切さを
思い出させてくれる。
文章が柔らかくてほんのり温か、
言葉の一粒一粒が心にするりと入ってくる。
これからの人生で
私を何度も助けてくれる一冊になりそう。 -
さらっと素敵なことが書いてある。松浦さんのコミュニケーションのとり方がいい。人の懐に入るのも、人を受け入れるのもとてもナチュラルで、思いやりも深い。
NYのカフェで毎朝パンケーキを食べるおばあさんとのやりとりが可愛らしかった。こんなふうに人と関われたら、見える世界が変わりそう。 -
美しいふるまいや暮らし方、手本となる仕事のあり方を教えてくれた「すてきなあのひと」や、恋の思い出をしまった「心のどこかの風景」をテーマに綴った、『暮しの手帖』編集長によるエッセイ集。
読み始めてすぐに「これは私が好きな文章だ」と感じた。エッセイには著者が出会った、素敵で颯爽として格好いい、思わずあこがれてしまう生き方をしている人がたくさん登場する。その方とのやり取りや著者が感じたことをシンプルな言葉、柔らかい口調で語ってくれる。美しい日本語の文章から、著者自身の誠実な人柄や丁寧な暮らしが伺える。内容、文章の雰囲気すべてに魅了されてしまった。読み終えてすぐにもう一度読みたいと思った本はなかなかない。この本は手元に置いて折に触れて読み返し、エッセイの中に登場するあこがれの人物に、私は少しでも近づけているだろうか、と自分を顧みるきっかけにしたい。
「老いていくということは、自分らしさに近づくことでありたい。」
人生全体で考えれば私の年齢はまだ「若い」と言える範疇だろう。しかし学生時代の様に徹夜をしたり、底なしに飲食したりといったことができなくなってきて、肉体的な衰えを感じずにはいられない。老いによって失うものばかりに目が行ってしまい、年を重ねることが若干怖かった。
しかしこの言葉に出会い、私ははっとした。老いることにもメリットがあるのだ、と。年を重ね様々な経験を積む中で取捨選択し、自分を飾り立てるもの、不必要なものをそぎ落としていく。そうやって自分に磨きをかけて自分らしさを確立していく。そういう老い方があったのかと気づかされ、年を取ることが少し楽しみになってきた。 -
心が絶不調な今、出会うべくして出会った本。特に働く上で感じる不調を少し軽くしてもらった。
「隣で働く人と比べても仕方がない。」
この言葉、違う意味で自分の中に入ってきた。働くことは、隣の人の一挙手一投足に左右されず、もっと大きな目標を目指すこと。些細なことにイライラせず、手段はいくつあってもいいんだ。
あとは家庭の在り方、こどもへの愛情もストンと心に入ってきたな。心があたたかく整理される感じ。 -
人と出会って、会話をして自分の想いを伝えることで今まで見えなかったこと、気づかなかったことを発見できる。想いを言葉にして伝えるってやっぱり大切だ。と。
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ステキだ。ココロがきつくなっていたのが、ほどける。