怒りの川田さん―全盲だから見えた日本のリアル

著者 :
  • オクムラ書店
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本棚登録 : 16
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860530563

感想・レビュー・書評

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  • ハッとさせられることが非常に多い。相手のことをよく考えないと本当に傷を付けるなぁと反省。

  • 日常や学校で障害者と触れ合う機会がない場合は、テレビで植え付けられた「障害者はひたむきにがんばって困難を克服する聖人である」というイメージを持ちやすいですね。

    でも、彼らは一部不自由なところを持っていますが、私たちと同ように、怒り、喜び、悲しみ、恋をします。


    そして、彼らに対して、どのように接したらいいか、障害者本人からのリアルな要望が、この本から学べます。

    勉強になったのは以下の点です。

    ■介助犬や聴導犬は、障害者の世話を動物に押し付けているだけ!?

    少なくとも僕は、人間に助けてもらいたいです。


    ■障害者は直接話しかけてもらえないのは世界共通!?

    アメリカの視覚障害者団体が使うフレーズに、

    「私たちは目が見えないだけです。
    決して愚かではありません」

    というものがある。


    ■じろじろ見てもいい

    もしも街で目が見えない人が困っていたら、どうするのか学ぶことができる。


    ■May I help you?

    アメリカには点字ブロックも音の出る信号機もほとんどありませんが、いつでもどこでもすぐに誰かが声をかけてくれました。


    ■生んでくれてありがとう

    受精卵診断で対象とされる病気にかかっている人たちは、現にこの世にいる。

    着床前診断は、その人たちに「もういらない」と言っているのと同じである。

    病気の子供が生まれてきたら、必ず不幸せになるなんて決まっていない。
    幸せか不幸化を左右するのは、その子を囲む社会の在り方。

    問題なのは、一定の確率で生まれてくる障害者をきちんと受け入れられない社会そのものにある。


    ■人間に許されていることは「子供を持つか否か」だけである。

    人間が性の営みを続けていく限り、生まれてくる子供の数%は障害児である。
    こっちのほうが正常ととらえ、それを受け入れるための準備をすべき。


    ■障害者に冷たい社会があるから、障害者を傷つけても「温情判決」になってしまう。


    ■生んでやって、育ててやって。

    障害のある子供でも、そのほかのどんな子供でもどうか産んでやってください。
    育ててやってください。
    それが、僕からあなたへの、心からのお願いです。


    オリンピック・パラリンピックの開催が契機となって、
    人々のメンタリティを含め、
    ハンディキャップのある人にやさしい街になるといいですね。

  • ごめんなさい。
    最初に、僕は謝りたくなりました。

    障害に対する、偏見や、差別。
    僕は普通の人よりはまだ考え、受け入れていたはずでした。

    しかし、つもりだったんだということに深く気づき、深く反省しています。ごめんなさい。

    子供が生まれるとき「五体満足であればいい」とか、
    子供たちに対して、「五体満足であるんだから・・・・・・するべきだ」とか。

    障害を持つ人たちを、自分とは別の世界で生きる人、そして上からの目線で見ていました。

    ブログのテーマでもある、多様な価値観を受け入れ、人との関係性の中で成長してゆける社会を考えるなんて、たいそうな事を考えていた自分を恥じています。

    「厳しい社会ではない、冷たい社会なんだ」とえらそうな事を言っていました。
    なんもわかってませんね。

    そして、障害を持って社会に生きている人たちと一緒に「暖かく優しい社会」の心のありかたをまた考えるために、一から考え方を構築しなおしてみます。

    腫れ物に触るように、距離を置いて見たり、考えていたりしていることそれが差別であることに気づかせてくれた名著です。

    街で障害の方にあったら、いままでのように見ないふりや、避けて車両を変えたりしない人間として今から生きていきます!

  •  身体障害者が本音をぶちまけた内容。“差別される側”からの悲鳴に近い意見の数々が記されている。バリアフリーという言葉だけがフワフワと浮遊しているが、日本の現実社会は「段差」だらけであることを思い知らされる。健康で何不自由なく育った若者は、こういう本を読んで新たな視点を身につけることが望ましい。人は、それぞれが異なる世界で生きているのだ。

     <a href="http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20091017/p3" target="_blank">http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20091017/p3</a>

  • 今まで読んできた中で最もインパクトを与えららたノンフィクション!

  • 毎日障害者と接している。
    仕事で。
    福祉関係ではなく教育関係で。

    ただ、視覚障害者との接点は皆無。
    全盲ゆえに見える、バリアフリーの虚飾は、驚きであった。

    広まって欲しい本。
    そしてぜひ続編を。

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