- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860530723
感想・レビュー・書評
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発端は「納豆ダイエット」。テレビ番組で放送すると、転倒から商品がなくなる。後日データは捏造であり、番組は打ち切りとなった。報道側の倫理が問われるが、視聴者はこのままでよいのか?
メディアリテラシー、視聴率、新聞と通信社について分かりやすく解説。
広告代理店。
話題を作ることもメディアの仕事。
報道されないこと、自分で知る必要がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
"テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、書籍、インターネットといったマスメディアを見たり聞いたり読んだりする能力のことをメディア・リテラシーと呼ぶ。納豆ダイエット騒動のような時に、だまされることなく、自分で判断できる能力を身につけるために知っておくべき知識を共有した本。
著者の池上彰さんは、NHKの「週刊こどもニュース」のお父さん役をやっていた人。「そうだったのか!」シリーズも書いている。
参考になったのは、
・テレビは編集されているものだということを知った上で見ること。本筋ではないが、一般的な日本のキャスターとアメリカのアンカーの違いとかもよくわかった。
・いまや、広告・PR会社の仕掛けるイベントがいっぱいある。マスメディアを利用したPRは日常的にあるということも知っておくこと。
・ステレオタイプな人になるな!イラクがあるから「中東は危険だ」というのと、タイでクーデターがあったから「アジアは危険だ」というのは、同じ事。アジアでも日本は安全だし、同様に中東の中にも治安のいいところもある。
入門書としては最適。" -
前半は非常に基本的な「メディアは絶対じゃないよ」という話。
新しいことは何もないけれど、池上さんが書くから、普段こういった意見に触れたことのない人も読んでくれるかなあ、とちょっと希望を持つ。
後半は・・・まあただのエッセイ。「朝が苦手なんで数回の番組出演でやめちゃいました」って、これ、人としてどうなの?という気はする。 -
メディアの見方・読み方を解説。2008年2月著。
今年の年末年始も引っ張りだこでしたね、池上さん。
とにかく興味深く、読み易く、判り易い文章なので、
すぐに読み切ってしまいました。
第1部では、TV、新聞、広告代理店&PR会社、ITの実態、仕組みを説き、
誤った認識に気付かされ、全てを鵜呑みにせず、
考えて判断できる見方・読み方を学べます。
なぜ54分から始まるTV番組が多いのかという話題(CM時間獲得競争)や、
PR会社の仕掛け(キシリトール、選挙キャンペーン等)など面白くて納得出来ました。
第2部ではメディアのウラバナシと題して、
騙されないリテラシー、海外ニュース報道、TVの世界について語られます。
勘繰り過ぎもどうかと思いますけど、
なんでも鵜呑みにせず、常識に照らして、
やはり“一旦自分で考えてみる”という姿勢は大事だと思いました。 -
ブームや報道の裏側にあるものを考えさせられた。
何気なく受け取っているメディアからのメッセージは,知らず私たちの行動や思考,感情をも支配していく。
物事の本質を見る難しさを感じた。 -
池上彰さんが、メディア・リテラシーについて解説された本です。
2部構成ですが、第1部はこれまでに池上さんの他の本を読んだことがあれば、重複する部分が多くて目新しさはありませんでした。
第2部の裏話の方が、エッセイ的な感じで読んでいて興味深かったです。 -
本当に入門書だった。自分的には物足りない。
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あふれる情報から「真実」を拾い出すための、考え方の本。
PRのためのニュースや番組、はてはドラマも、そんなPR会社の策略にははまりたくない。
それと、「いじめ自殺を伝えない勇気を」という考え方にはもろ手を挙げて賛成。 -
『スポーツ・ジェンダー学への招待』飯田貴子・井谷恵子
『メディアがつくるジェンダー 日独の男女・家族像を読み解く』ヒラリア・ゴスマン
マス・メディアで語られる現実は、誰かがなんらかの意図を持って再構成した「現実」だ。マス・メディアで語られる「現実」を過信することは、偏った視点から世界を見ることにつながる。
メディア・リテラシーは、マス・メディアで語られる内容を批判的に読み解くことだ。これは、情報が溢れる現代社会で生きていくために必須の能力の一つだ。現代人は、江戸時代の人の一生分の情報をほんの3日で得ている。人は日々接しているものに愛着を持ち、信じ込むものだ。だからマス・メディアの情報を何気なく受け流しているだけで、価値観をコントロールされる可能性がある。
男女共同参画センター情報誌 アンサンブル NO.28 2011年10月28日