「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか―弁護士が教える論理的な話し方の技術

著者 :
  • あさ出版
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860631697

作品紹介・あらすじ

論理の力をみがいて、筋の通らない話に切り返したい。弁護士が教える論理的な話し方の技術。

感想・レビュー・書評

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  • 人間は、理由付けが非論理的でも従ってしまう。
    立証責任はどちらにあるか。
    二者択一の誘導尋問に注意。二者択一は同類を比べないと比べられない。

    帰納法=個々の事実から一般的な法則を導く
    演繹法=普遍的な法則から結論を導く。三段論法。

    主張の裏にある価値観。

  • 「わたしと仕事、どっちが大事?」と私に聞いてきた人は幸福にもいませんでしたが(笑)、同じ種類のものでないので比較対象外ということはわかっていても、その回答をどのように筆者は書いているのだろうかと興味を持ったので読んでみました。

    答えは「君のほうが大切だ」と感情に訴えるだそうです(p125)。私は、「ごめんなさい」だと思っていました、そうだとも否とも言わない、なぜそれを聞かれるような状況に陥ったかを理解して、そのような気持ちにさせたことを謝るべきと思うからです。

    さて、この本の趣旨はそうではなく、理論的に話すにはどうすべきかについて解説されています。ビジネスで話をする際には役に立つアドバイスが多くあったと思います。

    以下はためになったポイントです。

    ・論理が通用しない人とは、議論をする必要はない(p32)

    ・「そもそも式論法」とは、ルール→事実→結論、である、最初に反論しにくいルール、常識を掲げることで前提を認めさせる(P46)

    ・一般に常識だと考えられている領域まで理由の説明が済んだにもかかわらず、相手がさらにその理由を追及した場合には、理由が必要となる根拠を逆に尋ねるべき(P57)

    ・相手と同じイメージを共有することが重要、議論の始めには、言葉の定義づけが重要(p74)

    ・帰納法は、個々の事例が集積されればされるほど説得力が増す(p80)

    ・立証責任を持つのは、現状を変更する側、例として、賃金請求をする者は、金を貸したことを立証する必要がある(p105)

    ・二分法を疑うポイントは、1)選択肢に示された言葉の定義は明確か、2)選択肢は本当に2つか、3)選択肢は、性質上や時間の経過によって両立することがないか、である(p119)

    ・選択肢は「同類」である必要がある、しかし、仕事と恋人は同じ基準では考えられないため、同類であるとは言えない(p125)

    ・夫婦の会話というのは、論理が支配する世界ではなく、感情が支配する世界であるので、「君のほうが大切だ」と感情に訴えるように答えるべき(p125)

    ・他人もやっていると言われたら、後の反論は聞き流して、「当人がやった」という事実を確定して議論をすべき(p160)

    ・ソクラテスの質問法は、相手の答えを先回りして質問を組み立てていく、自分の望む答えを引き出し、言質を取った上で次の質問につなげる(p171)

    ・質問に問い返す3つ方法は、1)そもそも質問は必要か、2)質問をする権利はあるのか、3)あなたはどう考えるか、である(p193)

    ・議論を始める前のチェックポイントは、1)議論を行う必要があるか、2)テーマは限定されているか、3)議論に関する言葉の定義は共有されているか、である(p203)

  • 理的な主張の方法を示す本といいながら、完全に論理破綻をしているというお粗末な内容。
    内容の説明はわかりやすいが、たとえに出す例の選択が最低。
    偉大な哲学者や靖国神社問題などを語るには、作者の力量が足りなさ過ぎる。
    極めつけは、タイトルにある問題を答えるなら、感情を優先して答えるなどと、わけのわからない内容を書く始末。
    これだけ、デキの悪い本は珍しい。
    ある意味、滑稽で笑える本。

  • 友達が読んでいたこの本、気になり貸し貰いました。
    だってこのタイトル、気になりませんか?
    借りたその日に読み切り、速攻返してしまいましたが…(笑)

    内容は、自分が不利にならないようにするための言い返し、みたいな感じ。
    論理的だけでなく、現実的な視点も考慮されてる。

    だけど、日常生活では使えないかなぁ。
    それこそ弁護士のように、駆け引きが必要な時にしか使えないだろう。

    それに、タイトルの「わたしと仕事、どっちが大事?」という答えは不十分な感じがする。
    具体例が上げられ、それを見るのは楽しかった。
    結局のところ、最初から最後まで同じような事を言ってるように感じます。
    面白いは、面白いですけどね〜。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    論理の力をみがいて、筋の通らない話に切り返したい。弁護士が教える論理的な話し方の技術。
    目次
    第1章 あなたに必要な“論理力”という武器(人間は非論理的思考にダマされる!?
    人は誰もが論理的であろうとする ほか)
    第2章 論理的に考え、話すための“第一歩”(三段論法―「A→B、B→C、ゆえにA→C」
    そもそも式論法―「ルール→事実→結論」 ほか)
    第3章 相手のペースに巻き込まれない会話術(相手の価値観に反論する
    他の事例に飛び火させる ほか)
    第4章 論理の落とし穴を見破るテクニック(非論理的な論理に正しく反論せよ
    誤導尋問―「お支払いは現金ですか、それともカードになさいますか」 ほか)
    第5章 論理的な思考力をみがく質問術(言質を引き出すソクラテスの質問術
    相手が警戒する前に言質を引き出す ほか)

  • 市立図書館にあり

  • 論理性の初歩。色々書いてあるが、体系化されていないので、さらーっと流れていく感じ。それなり。

  • タイトル負けしている感が否めないけども、さらっと読むには楽しいと思う。よく議論で見かけられる矛盾を弁護士なりの透徹した思考で、論破してみせる。それが結構新鮮で、なるほどと思うところもたくさんあった。しかし、その指摘がとても精緻で細かいので、一般の人がこれをマスター(できるのか?)して用いると、もしかすると相手から敬遠されるかもしれない。2008-7-7

  • 良いです。

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著者プロフィール

谷原 誠(たにはら・まこと)
弁護士。1968年、愛知県生まれ。明治大学法学部卒業。91年司法試験に合格。企業法務、事業再生、交通事故、不動産問題などの案件・事件を、鍛え上げた質問力・交渉力・議論力などを武器に解決に導いている。現在、みらい総合法律事務所代表パートナー。ニュース番組等の解説でも活躍する。
著書に『「いい質問」が人を動かす』『気持ちよく「はい」がもらえる会話力』(以上、文響社)、『弁護士が教える気弱なあなたの交渉術』『雑談の戦略』(以上、大和書房)など多数ある。

「2020年 『7タイプ別交渉術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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