頑張らない英語学習法

著者 :
  • あさ出版
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860633899

感想・レビュー・書評

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    ●「聞き流すだけで英語が身につく!」のウソ
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    「聞き流すだけで英語が身につく!」と謳った英語教材がたくさんあります。

    効果はあまり期待できないと私は考えています。

    だらだと聞き流すよりも、
    しっかりと聴く練習を重ねたほうが、
    はるかに効率よく、短い時間で上達するのです。

    「英語が上達すること」を、
    「楽器が弾けるようになる」
    と同じと考えてみてください。

    聞き流すだけで英語ができるようになるというのは、
    「ピアノ曲のCDを毎日聞き続けるだけで、ピアノが弾けるようになる」
    ようなものです。

    英語の学習に、残念ながら近道はありません。

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    ●主語を変えてみる
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    私は大学生のとき、
    留学先の大学に電話をかけたときのことです。

    私は、
    「友人に代わります」と言おうとして、
    表現が思いつかずに困っていました。

    しかし、主語を「友達」に替えた途端、
    My friend wants to talk to you.
    という英語がスッと出てきたのです。


    このように、主語を替えるなどの、
    「視点を切り替える」方法は、非常に効果的です。


    では問題です。

    あなたの目の前で交通事故が起こったとします。

    さて、視点(主語)を切り替えると、
    どんな言い方ができるでしょうか?


    車が車とぶつかった。
    →A car hit another car.

    誰かが怪我をしている。
    →Someone is injured.

    言葉に詰まったときは、
    視点(主語)を切り替えてみると
    新たな視点も手に入りますよ。


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    ●リスニングの重要なポイント
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    「大事なところ」や「キーワード」を
    聴き取ろうとして英語を聞くと、
    意味を考えたりしながら、聴くことになります。

    実は、これこそが、
    リスニング力がなかなか向上しない元凶なのです。


    「リスニングができること」には、
    大きく分けて2つの段階があります。

    1つは「音を聴き取れること」で、
    もう1つが「意味を理解すること」です。


    人間の脳は、
    1つのことにしか集中できないという特性があります。

    そのため、「意味」の理解と、「音」の聴き取りの、
    どちらかにしか意識を集中することができません。


    それぞれのスキルを以下のように別々に鍛える必要があるということです。

    ステップ1
    「音」に集中して聴き取りをする

    ステップ2
    正しく聴き取れていたか、テキストで確認する。

    ステップ3
    テキストを読んで意味を理解する


    「聴く練習はテキストつきの音声で行うのがよい」
    それは上記の3ステップを正しく踏めるようにするためです。

    テキストで確認できないと、
    それだけで練習の効果が半減してしまいます。

  • 英語が喋れないのはボタンの掛け違いかぁ。
    なんたか、納得!
    ホント、何年英語の勉強をしてきたんだろう、
    という悩みが少しずつはれていきました。

  • 英語の知識はあるが、話せない人向け

  • 読む、話す、聞く、書く練習それぞれのオススメ方法が紹介されていて参考になります。
    やり易いものから真似してみようと思います。
    著者も元々英語が苦手でコンプレックスを感じていたそうですがそれが英語の学習本まで出せるなんて凄いなと純粋に思いますし、ご本人が試行錯誤されて実際に成果が出た方法を紹介してくれてるので自分も上達出来るかもと期待出来ました。
    全く同じ方法が自分にも必ずしも合うわけではないと思いますが自分も色々な学習法などを試しながら自分にも合う方法を取り入れようとおもいます。

  • 【概要】
    ・英語学習において「英語脳を作る(英語をマスターするためには最も叫ばれている方法)」のではなく、「全て日本語で理解し、話す際もまず日本語で言いたい事を考え、英語に訳す」という、一見すると遠回りとも思われるやり方を推奨。
     著者いわく、「英語脳を作る」のはもちろん英語熟練者の証ではあるが、英語学習者がそこまで到達するには莫大な時間と労力が必要であり、普通の人はそこに達する前に挫折してしまう、日本語→英語でも、訓練すれば英語脳で会話する人とも変わらない早さで英会話が可能、とのこと。

    ・人は理由を知り、納得して覚えたものはなかなか忘れない。しかし、納得できないものはなかなか覚えられないうえ、忘れやすい。また、納得できないものには興味も起きない→やる気が起きない→持続しないという人の特性を指摘。
     著者いわく、「英語は納得科目」であり、丸暗記ではなく、理屈から学べるもの。量より質を重視して努力をしよう。この点は、現在巷で出回っている数々の英語講師の主張や参考書と同じような主張。

    ・文法は基礎の基礎だけ確認して、まずは話す事に重点を置く。文法書を1冊やる、はダメ。辞書のように必要に応じて調べる使い方を推奨。

    ・単語帳をかたっぱしから覚えるのは効率が悪い。自分に必要なもの、「必要なものとして脳に認識」させながら覚えるのが良い。自作単語帳、単語カードのすすめ。

    ・英語を話す時には「正確に伝えることを諦める」「50%ずつ伝われば良い」という心構えで。

    ・リスニングを鍛える時は量でなく質(正確に聴きとれる事)を意識する。
     リスニングでは、正確に聴きとるためとは言え、ゆっくり聴く練習はしない方が良い。英語の発音はゆっくりだと形が変わって通常のスピードとは違う音になる。そして通常の速さについて行けなくなる。

    ・初~中級者にはシャドーイングを推奨しない。

    ・その他、英会話やライティングのコツ(本の中では「もやもや翻訳術」と名付けられいている)など、読む、話す、聴く、書く、について勉強法のコツが詳細に書かれている。

    【感想】
     この本はもう初版が出てから10年も経っている。時が経つのは本当にあっという間。

     久々に読み返して思った事だが、この本の主張や推奨される勉強法は至極真っ当であると思うが、自作単語帳や、随所に書かれている工夫の仕方など、一部において今では若干時代遅れ的な、面倒で時間がかかってそもそも継続するのが難しくなるようなやり方と思えるものもある。

     とは言え、十分に英語の勉強の仕方についてのエキスが詰まっている内容である事は確かなので、本書を読むことは決して悪くない選択肢と思われる。

     特に、これから英語を学びたいと考えている初級者にはおすすめできる。本のすべてをその通りに実行するのは難しいと思うが、心得として肝に銘じておくべき部分も多分に書かれているので、他の勉強方法の本と合わせて、自分にとって必要な部分を吸収しておくのは良い方法だと思う。
    (この本の言っている事をそのまますべて実行できる人はそれも良いと思う)

     受験を目指す高校生が読んでも間違えではないと思うが、どちらかと言うと受験(正確な文法で書く・読む・話す)を目的にするのではなくて、一般的な「英語を話す、勉強する」という事に主題を置いた本。

  • 英語

  • 英語の学習方法が上手に整理されていて読みやすいです。

    この著者の「頑張らない」シリーズも面白そうなので読んでみようかな。

  • タイトルに惹かれて購入。冒頭の英語は勉強しても絶対に身につかない! その他世の中で英語学習(英会話学習)でいろいろ強調されていることに対して、逆説的な
    言い方が記載されていますが、単なる逆説ではなく、それぞれ納得できる根拠がありアウフヘーベンされた著者の主張であることが理解できます。
    要は、ネイテイブでない日本人がネイテイブ並みの英語力をつけるのは、至難であり、単なる根性論の勉強論でもなく、あるいは単に聞き流せば身に付く的な話ではなく、学習の仕方を
    工夫し、量より質を重視し、日常的な習慣として英語力をアップさせるということが大事であることだと思う。また、イメージを膨らませてモヤモヤとした中で、本質をはずさず、
    表現できる英語で話すというモヤモヤ翻訳?も、日常会話では大事であることも再認識した。

  • ざっと読んだ感じ、導入部分で期待はすごく高まったのですが、
    途中から肝心な方法論の箇所では、今まで読んできた英語学習方法の勧めとあまり変わらない箇所もありました。
    頑張らないとはいっても、やることにはかわりない、
    そのモチベーションうんぬんってことを言いたいと思います。
    ちょっと期待しすぎたかな。
    英語学習方法本として1冊目の人はお勧めかも。

  • 英語の語順で読む
    モヤモヤ翻訳

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著者プロフィール

イングリッシュ・ドクター。1977年、北海道生まれ。獨協大学英語学科卒。大学で言語学を専攻し、1年間のアメリカ留学を通じて、英語でコミュニケーションが取りやすくなるための「発想法」を研究。帰国後にTOEIC満点(990点)を獲得し、その後20年以上にわたり英語上達法を研究。現在、企業研修、英語講座、独自教材などを通じて、7,500人以上の英語学習者に劇的な効果を促している。
著書にベストセラー『頑張らない英文法』をはじめとする「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、『TOEICテスト最強の根本対策』シリーズ(実務教育出版)などがある。

「2020年 『英語を話したいなら、まずは日本語の話し方を変えなさい!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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