ロングエンゲージメント なぜあの人は同じ会社のものばかり買い続けるのか

著者 :
  • あさ出版
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本棚登録 : 361
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860634391

感想・レビュー・書評

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  • 基本的に「明日の広告」に書かれていたことを踏襲?してる感じ。これからの広告は”共感”がキーワード。”共感”で繋がっているSNSに企業が商品やサービスを売り込もうとしても”共感”を得られない。これまでの広告は瞬発力が大事だったが、これからは持続力をキーとしたロングエンゲージメントを意識した広告活動が必要と説く内容。

  • ちょっと小耳に挟んでいた程度の新しい広告の考え方やその事例が丁寧に説明してあり、非常に分かりやすい。最初は文献からの引用が多いなぁと思っていたが、興味深い引用も多かった。一番気になった「あたりまえのアダムス」は帰宅途中に購入しちゃいました。

  • ハブ本の露出頻度が高すぎて、集中して読めない。うんざりだった…

  • 電通のサトナオ・オープン・ラボの研究員の一人京井さんという方の著書。「明日の広告」がこれからの広告の網羅的な本であった中で手法論の方も色濃かったなか、こちらはもうちょいこれからの広告の本質のお話しというイメージ。

    アテンション獲得から共感の獲得へ。
    瞬発力より持続力。
    生活者はターゲットからパートナーへ。

    そういった方針の広告(広義の意味での)を「ロングエンゲージメント・コミュニケーション」と名付け、その考え方に置ける重要なポイントを海外の広告事例とともにまとめています。

    ただ、なんとなくいまさら?という感じ。前々から電通をはじめとする広告業界で語られている切り口ではなかろーか・・・。というつっこみと、では、アテンションを獲得せずに共感を入り口にってどうやんの?というところに言及はない。あ、共感に必要な要素はあまとめてありますよ(コンセプト、ストーリー、デザイン)ただ、それを生活者にどう接触させるのがいい、という論点が無いのです。

    なんて思っていたら先日「SIPS」という新しいコミュニケーションモデルが発表されましたね。まだ読めてないんですがきっとこの本とはなんらかの補完関係にあるはず。

    そして、もともとの広告会社の立ち位置にもどれば、AIDMA、AISASの時代のには最初のA=Attentionをメディアをどうして、クリエイティブをどうして、どうやって注目を得るかが広告屋の腕の見せ所なのでしょうね。なので、SIPSもS=Sympathizeの獲得方法が此れからの広告屋の腕のみせどころ、と考えているというところでしょうか。

  • 「共感」のコミュニケーションを通じて、企業とユーザーの間に長く続く良い関係を作りましょう、という主張。最近の広告潮流を俯瞰できる本だと思いました。

  • 声の大きい人の時代が終わる、らしい。

  • う、今や情報は「震源地から直接届けられるもの」であり、受け
    手は、一次情報を上手に組み合わせて、自分独自の情報網を構築し
    ている。

    もはや企業が取り得る手段は、無理やりアテンションを引きつける
    ことではなく、顧客と誠実な関係を築いていくこと。

    「選択可能情報量」が10年で500倍以上になっている、現在の環境
    下では、アテンション競争に巻き込まれることは、不毛でしかない
    のです。

    本日の一冊は、大手広告会社の現役広告マンが、ソーシャルメディ
    ア時代のマーケティングを論じた一冊。

    企業がこれから顧客とどんなコミュニケーションをし、関係を築き
    上げていけばいいか、識者の言葉やさまざまな企業事例を引きなが
    ら、紹介しています。

    最初の100ページぐらいはどこかで聞いた内容が多かったのですが、
    後半のゲータレードやサウスウエスト航空、ザッポス、北米トヨタ
    の「SCION(サイオン)」などの事例は、これからのマーケティング
    のあり方を示唆しているという意味で、一読に値します。



    昨今の生活者は、いくらアテンション狙いの広告に取り囲まれても、
    それを覚えているかどうかわかりません。今や情報は自分で選択す
    るもの。送り手側から働きかけるアテンションでは行動しにくくな
    っているのです

    「共感」によって人が動くようになっているのであれば、共感獲得
    のためにクリエイティビティを発揮するという方向転換が必要にな
    ってくるでしょう

    グーグルでは、広告にクリエイティビティを求めていません。
    「広告に表現は必要ない。広告は情報だ」と言っています

    ソーシャルメディアの浸透は、人間が本来のソーシャル・アニマル
    として行動しやすい環境を整えました。人間が合理性だけではなく、
    社会性にも基づいて行動していくとなると、マーケティングも考え
    方を変えていかなければうまくいかなくなるでしょう

    今や生活者個人が一次情報を発信し、ソーシャルメディアを経由し
    てマスメディアのニュースソースになるというケースもめずらしく
    なくなりました

    今や何が情報なのかは、人によって違います。人によって一面記事
    の内容が違うのです

    生活者個人が発信する評価やレコメンドなどの情報の方がリアリテ
    ィを持つようになってきた(佐藤可士和氏)

    たとえば、ディスカウントショップに来ていながら、商品代金の一
    部がアフリカの地域の寄付金に充てられると知って、他よりも高い
    ミネラルウォーターを購入したり、クレジットカードの特典ポイン
    トを貯める一方で、カードの利用ごとに代金の一部が自由の女神修
    復資金に充てられるというキャンペーンに賛同したりします

    コンセプトによって、単発の情報やコンテンツが集合体としてつな
    がり、新たな価値が生まれるのです

    単にプレゼントキャンペーンを実施するというだけでは、機能しな
    くなっています。提供する商品やサービス、もしくは企業活動その
    ものが社会をより良くするものだと理解されれば、それに共感した
    生活者自らが積極的に購買に参加し、さらに周りの生活者に参加を
    薦め、広がっていくことになるでしょう

    ◆ロングエンゲージメント・コミュニケーションの3要素
    1.Philosophy(フィロソフィー):企業哲学の共有
    2.Participation(パティシペイション):生活者の参加
    3.Dialog(ダイアログ):生活者との対話

    新しいモチベーションを備えた社員こそが、生活者とのロングエン
    ゲージメントを構築するブランド広告そのもの

  • マーケティング・コミュニケーションにおける「共感」の必要性、重要性を海外事例と共にわかりやすく解説されています。

  • 情報過多の現在の状況下ではアテンション型広告は価値を喪失する。したがって、いかに「共感」されるメッセージを届けるかが鍵になるということを論じている。
    「共感」に必要なのは、哲学の共有と生活者の参加、生活者との対話の3つであり、共感の醸成によって、広告は攻める・勝ち取る物ではなく、共有し、共に作り上げる物になっていく。結果、既存の広告媒体の境界はあいまいになっていき、新しい役割をもった上で、再配置されるのだと思う。

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