本屋さんで本当にあった心温まる物語

著者 :
  • あさ出版
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本棚登録 : 440
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860635664

作品紹介・あらすじ

本屋さんでは日々、たくさんの出会いと奇跡が起きているのです-。書店店主、書店員、読者他、本屋さんで語り継がれている28のハートフルストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 本屋さんで実際にあった28のストーリー。
    舞台となった本屋さんは北海道から沖縄まであり、語り手は書店員、店主、作家、編集者、お客さん(中学生・高校生・OL・主婦)と、幅広い。
    それぞれのストーリーの扉はさくら色のページで挿絵も多く入り、全体に温かな雰囲気だ。

    東日本大震災の翌年に出された本で、宮城や福島の本屋さんは被災した話から語る。
    「少年ジャンプ3.19日発売16号 読めます!一冊だけあります」
    「激励の言葉より本を売る」
    どちらも本屋さんの掲げた渾身のポップ。
    気力を奮い立たせて開けた書店に、多くの人が本を求めて集まる場面が目に浮かぶようだ。

    「史上最大の閉店物語」という話もある。
    「書店員さんが本当に売りたかった本」の新宿ジュンク堂店の話だ。
    伝説となった閉店の舞台裏を違う形で読むことになり、本が本を呼ぶ小さな縁を感じる。
    ついでだからと「幸福書房」と「さわや書店」を探したら、ちゃんと巻末の協力店の中に名前を連ねているのを見つけ、少し気持ちが高揚した。

    短いながらも思わず感心するような話もあり、微笑ましいものもあり。街の本屋さんだからこそ生まれた話の数々に、ふわっと温かくなる。
    全てのストーリーが終わった後で、著者の「モテる書店のつくり方」が載っていて、ここのアイディアが面白い。
    本書は本屋さんへのエールになっているが、読むと本屋さんに行きたくなるかもね。

    図書館はすぐ傍でも、本屋さんはちょっぴり遠い我が家。
    どちらかと言えば、図書館でお世話になりっぱなし。
    「この本、すごく面白かったです。どうもありがとう!」と言って返却すると、いつも司書さんが相好を崩して喜んでくれる。
    「どんなところが面白かったですか?」と聞かれて、その場で1分間トークに及んだり。
    本の話は、年齢も職業も性別も出自も、簡単に超えてしまう力がある。
    さくっと読んで、本の良さを再確認できる一冊だ。

  • 本屋さんに行きたくなる、
    本屋さんで働きたくなる一冊。

    バイト時代を思い出すな~^^

  • 10年以上前に発売された作品。
    内容はタイトル通りで、全国の実際にある(あった)本屋さんでの心温まるエピソードをたくさん盛り込んだもの。
    SNSなどの普及により、人との繋がりが容易になった今、たくさんの人と繋がりたいと思う一方で、その繋がりに疲れを感じる人も多くいるだろう。でも本来の人と人との繋がりとは何か、支え合いとは何か、それを感じられる作品だった。
    日々多くの本屋さんが閉店しているという現実が少し物悲しかった。

  • 短編集が好きなのでとても面白かったしテンポ良く読むことができた。
    心が温かくなり、本屋さんに行きたいと思わされる本。

  • 街中の本屋さんで実際に起こった 心温まるエピソードがたくさんつまった本です。書店員さんたちは、本の楽しさをより多くの人たちに広めようとして、さまざまな工夫をこらしているんですね。書店員の人柄が温かいと、そこには自然にお客さんがあつまって、より居心地のいい空間になっていくんでしょうね。書店員さんとお客さんの温かい心の交流は、ネット販売や、電子書籍では味わえないんじゃないでしょうか?人の心が癒される場所として、本屋さんには、これからもますます元気になってほしいなあと思います。

  • 図書館も良いけど、本屋さんもやっぱり良いな

  • ちょっと前に店頭で見つけて、その表紙のほっこりさが印象に残った状態で、
    その後すぐにエビカツ読書会でも紹介いただいて、とっても気になっていた一冊です。

    全部で28のエピソード、そのすべてが「本屋さん」にまつわる話となっています。
    どれもが心に染み入る内容で、あらためて「本の力」を感じました。

    中には『復興の書店』でも見られたエピソードもあって、
    人は極限状態であっても(だからこそ?)、「文化」を求めるのだな、とも。

    一つ一つの話は短くて、とても読みやすく、一気に読破。
    せっかくなので、「旅」に出してみようと考えています。

    ん、大きく育ってくれるといいなぁ、、なんて。

  • 東日本大震災後、本屋さんに届けられた一冊の「少年ジャンプ」を、被災した子供たちが夢中になって読む姿。
    片や、本屋さんで見かけた素敵なお姉さんに淡い恋心を抱く男の子は高校生かな?
    本屋さんを舞台に繰り広げられる、どこにでもある日常に隠れた小さなドラマ。
    本好きじゃなくても、心がほっこり温まる物語。
    「しろくまちゃんのホットケーキ」が登場するお話を読んだら、たまらなくホットケーキが焼きたくなってしまいました♪

  • 「本屋さんに行こう!」大賞
    http://www.sinkan.jp/special/bookstore/index.html

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    「【担当編集者のコメント】
    本屋さんは、編集者である私にとって常に「師」です。
    小さい頃は様々な「知」「考え方」「経験」を教えてくれ、今は担当した本を通して「人々の生き方」を教えてくれます。
    切っても切れない関係と言えます。想い出もたくさんあります。
    ところが最近「本屋さんに行かない」と言う人とたくさん出会います。本を読んでいる人も、そうでない人も。
    ですが、本屋さんという場所では、本と出会い、書店員さんと出会い、お客様と出会い、そして自分の可能性、未来に出逢うことができます。
    そして、どれも本屋さんでしかできない出逢いです。
    残念ながら、情報から自分の頭の中で読む本を選ぶのと、本屋さんで偶然出会った本を読むのとでは、新しい可能性を見つけることができるのは後者です。自分の枠を飛び越えた出会いが起こりうるからです。
    「なぜか魅かれる本には、必ず出会うべき意味がある」とある経営者の方の言葉です。
    皆さんも、どうか本屋さんで新しいご自身の可能性、そして出逢いをされてください。
    【著者のコメント】
     小さい頃から本屋さんが好きで、今もほとんど毎日のように行っています。
     本屋さんで買った本からは、本当にいろいろなことを学びました。
     本屋さんのない人生なんて考えられません。
     本屋さんに育ててもらったと言っても過言ではありません。
     今では、自分の著作も並べていただいています。
     そんな本屋さんが、街から姿を消しています。とても悲しいことです。

     本屋さんには古今東西より、あらゆる時代、あらゆる場所、あらゆる種の人間の「英知」「経験」「愛」「欲望」が「本」というカタチをもって集結しています。
     そして、並んでいる本一冊一冊に、何かしらの「物語」があります。
     そこに集う人々にも、それぞれの「物語」があります。
     本屋さんで、一冊の本に出逢ったことで人生が変わったなんていうお話も、よく聞きます。
     そんな物語が溢れている場所では、日々、ドラマが生まれています。その中のほんの一部が、本書で紹介している28のエピソードです。
     いろいろな人の、いろいろな物語が詰まっています。
     感動的な話、元気が出る話、勇気をもらえる話、甘酸っぱくなる思い出話、くすっと笑ってしまう話など、どれも本屋さんという舞台だからこそ、起きたことです。
     
     本書は全国の書店さん、読者さん、出版関係の方々を取材し、まとめていったのですが、心温まる物語があまりにたくさんあり、驚きました。そして、僕自身も、この本を書いていく中で、たくさんの心温まる経験をしました。
     そして、あらためて、本屋さんという場所で過ごす時間の大切さを感じました。
     本書を通じて、街の本屋さんで流れる独特な時間、空間を楽しんでいただけたら幸いです。
     街の本屋さんで、あなたの物語に出逢ってください。」

  • 実際にあった話ということですごくほっこりしたし泣きそうになるお話も。
    本屋って素敵。無くならないで欲しい。

    なのでこれから私は一か月に1冊は自分の欲しい本以外で本屋さんのPOPを見て購入しようかな。

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著者プロフィール

コピーライター。湘南ストーリーブランディング研究所代表。
大阪大学人間科学部卒業後、大手広告代理店勤務を経て独立。数多くの企業の広告制作に携わる。東京コピーライターズクラブ(TCC)新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞など受賞歴多数。特に企業や団体の「理念」を一行に凝縮して旗印として掲げる「川上コピー」が得意分野。「物語」の持つ力をマーケティングに取り入れた「ストーリーブランディング」という独自の手法を開発した第一人者として知られる。現在は、広告制作にとどまらず、さまざまな企業・団体・自治体などのブランディングや研修のサポート、広告・広報アドバイザーなどもつとめる。著書は『物を売るバカ』『1行バカ売れ』『コト消費の嘘』(いずれも角川新書)、『キャッチコピー力の基本』(日本実業出版社)、『江戸式マーケ』(文藝春秋)など多数。海外においても「ストーリーブランディング」をテーマにした本がベストセラーになっている。

「2023年 『ストーリーブランディング100の法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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