日本史劇場 信長たちの野望

著者 :
  • ベレ出版
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860645175

作品紹介・あらすじ

まるで劇を観ているような感覚で本格的に学べる日本史シリーズの第1弾。臨場感あふれる解説で、初学者でも楽しみながら歴史を“体感”できるまったく新しい日本史教養書です。 本書では、織田信長の人生を軸に、戦国大名たちの野望とその乱世を描きます。室町幕府の古い権威が失墜し、実力主義の下剋上の時代はいかにして生まれ、どのように展開していったのか? 歴史の流れを丁寧に追いながら、戦国時代の全体像を明らかにしていきます。

感想・レビュー・書評

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  • 信長について掘り下げれば、戦国大名のほとんどを知ることができるそうです。
    信長以降については豊臣秀吉を抑えれば十分、と。
    で、まずは信長です。

    っていうか、今川義元とその時代、武田信玄とその時代、など、戦国大名一人一人の時代のかかわり方を、短い章立てで書いているので、個別にはわかりやすいけど、同時代だとちょっとくどかったりして、小説よりは読みにくい。
    東進ハイスクールのカリスマ講師である著者は、年号よりも「動き」と「流れ」が大事と言いながらも、もちろん年号も記載してある。
    だからこれは、あくまでも勉強の補助としての本なんだと思う。

    でもちょうど大河が戦国時代なので(見てないけど)、なんとなく読んでいるこちら側にも勢いがあって、情報量の多い本なのに、さくさく読めてしまいました。
    特に最終章「本能寺の変」の一つ前の、明智光秀の章。

    なぜ謀反を起こしたのかの理由はもちろん分からないままですが、明智光秀って本当にできる男だったんですね。
    大事な戦には必ず結果を出しています。
    が、唯一、長宗我部元親に、信長の意向を聞き入れさせることだけができなかった。
    出来る男の、たった一つの出来なかったこと。
    そして、それ以降、信長の態度が微妙に変わる。

    だからじゃないの?
    出来ない自分を認めることの出来ない人って、今でもいるよね。
    そのウィークポイントを信長が踏みつけたからじゃないの?

    史料には光秀の気持なんかもちろん書いていなくて、ただ事実だけを拾っていくと、一つの失敗とその後の微妙な冷遇(あからさまではない)があった、と。
    そこに後世のわれわれの妄想が入り込む余地があるわけで、だから歴史は面白い。

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著者プロフィール

京都市出身。歴史コメンテーター。東進ハイスクールのカリスマ講師として活躍。
テレビ・ラジオ・講演会にも多数出演。
「日本」と「歴史」に関する解説は、とてもわかりやすいとの定評がある。
著書にベストセラー『日本史B一問一答 完全版』『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』シリーズ(東進ブックス)、『マンガで攻略!はじめての織田信長』(白泉社)、『「米中韓」と日本の歴史』(朝日新聞出版)などがある。

「2021年 『教養として知っておきたい「日本史の200人」一問一答』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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