インナーマザー-あなたを責めつづけるこころの中の「お母さん」

著者 :
  • 新講社
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860810290

作品紹介・あらすじ

これからどう生きていけばいいのか、イメージできない。生きにくさ、抑うつ感、無気力な感情から逃がれられない。なぜ?本当の自分を発見し、自分のために生きていきたい人へ。

感想・レビュー・書評

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  • 「親教」信者の特徴
    ①行動が周囲の期待に縛られる
    ②適正な自己評価ができない
    ③適正なNOがいえない
    ④嫉妬深く、相手を束縛する
    ⑤被害妄想に陥りやすい
    ⑥自分の感情が感じられない
    ⑦寂しがり屋で、愛されたがり屋である
    ⑧自分で自分をいじめる
    ⑨離人感がある
    ⑩親にほんのり「申し訳ない」と思っている

  • こんなに母親が難しいと知っていたら、母親にはならなかったのに、との思いも出て当然では?
    しかし、じぶんの中の「母親」の、何かにつまづき、負担や不安感を得る機会があるならば、すみやかに、「母親」というものを取り出して、冷静にながめるべきである。
    その冷静にながめる際に、なぜか、じぶんを生んだ母親への記憶について、失われたものがあるのではないか、疑いをもってしまうのはなぜだろう。無意識はココロのしごく深いところに、石のっけて封印されているようだ。
    わざわざ石をとりのぞく必要性を、強く感じるのはおそらく、探しものを掘りあてる、切羽つまった状況にあるからだ。素直に、道を進むべき。

  •  タイトルが端的に内容を表していると思います。
     書いてあることもタイトルのように、すっきりとまとめられていて、理解しやすかったです。

     文章がかなり読みやすく、たまにひょいっと出てくる例えが意外性があって飽きさせなかったです。
     野口英世と母シカの関係は、子どもが偉人になって美談として完結するという話とか。(英世が母の期待に応えられない子だったら?)
     サザエさんちは、マスオさん次第でバランスが変わる家庭だったりとか。

     自己価値観という命題は以前からかなり興味深く、特に幼少期の外的要因で不思議なほど下がったり下がったり下がったりすることは身を以て知っているので、そのメカニズムを知りたいという欲求が強いです。
     私の自己価値観は低い位置で安定しているので、この本で書かれている内容ほど極端な例にはあてはまらないのですが……全くないとはいえない部分もあり。というか、ここまで書いてあったら、たいてい一つは思い当たるところがあるのではないだろうか。特に少子化の昨今は。

     家庭が緊張状態にある環境で育つと……というくだりは、自分のところは緊張状態はなかったけど、なんかわかる気がしました。
     あと、子ども時代の不安は子ども時代に解消しておかないと、いつまでも心のしこりになって残るという話とか。

     ――自分の子どもの頃、べろべろに酔ったおとーさんが子供心に凄く怖く、それが現在もアルコールに対する恐怖として続いているのですが、あれも子どもの頃に「怖かったんだよ」と母なり父なりに直接言えていたら、ここまで「お酒怖い」という感覚に成長せずにすんだのかな。  

  • ☆ACについても少し触れてあった。これについては他著も参照するべし

    ☆母娘カプセルについて
    参考になりました

    ☆親教信者について
    ここが本作におけるテーマなのだろう。
    分野は違いますが、最近鳥居りんこ氏の
    「親の介護をはじめたらお金の話で泣き見てばかり――知らなきゃ損する! トラブル回避の基礎知識」

    「親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけーーー申請から施設探しまで、介護初心者には想定外の事態が待っていた!」

    著作を読ませていただきました。

     鳥居氏のお母さんはいわゆる毒親なのですが、この本に書いてあるようなこと
    「はいはい、私の人生は本当につまらない人生でしたよ!」てなことをなんかのきっかけに本当にのたまうのです。
    たまたまですが同時に読んでおりましたので、すごく印象に残りました。

  • 特定の人に向けられた内容のようだけど、実際かなり普遍的に参考になることが書かれていると思う
    完璧な家庭が存在しないように、完璧な育ち方をした、なんて人もたぶんいないだろう
    自分は毒親育ちというわけではないけど"親教"についての話がすべて当てはまったし目からうろこだった
    色んな人におすすめしたい

  • 親に対する罪悪感を解きほぐし、解放してくれる本。

  • インナーチャイルドは良く聞く言葉だがインナーマザーははじめて聞く言葉だったので思わず手にとってみた。

  • 母子関係のこじらせについて詳しく書いてある。
    これを読んでハッとする人がどれくらいいるのか興味がある。
    何度も涙ぐみながら読んだ。
    ・スライバー=サバイバーであることを主張する必要のなくなった人
    ・「条件付の愛」は親から子どもへの脅迫状
    ・「親もこの程度だな」という見切りができれば健全
    ・無条件な愛は父親や社会も与えられる

  • 母親に望むことはただ一つ、「消えてくれ」ということ。死んでくれではない。生きててくれていい。長生きして下さい。ただもう私の人生から消えてください。


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著者プロフィール

精神科医、家族機能研究所代表。
1941年東京都生まれ。1967年慶應義塾大学医学部卒。同大助手、WHOサイエンティフィック・アドバイザー(1995年まで)、フランス政府給費留学生、国立療養所久里浜病院精神科医長、東京都精神医学総合研究所副参事研究員(社会病理研究部門主任)などを経て、医療法人社団學風会さいとうクリニック理事長、家族機能研究所代表。
医学部卒業後、母校の神経科学教室で精神分析のトレーニングに入る。同時期より、国立アルコール症センターとして発足した久里浜療養所(当時)で臨床にあたりつつ、アルコール依存症など「依存症」という用語を提唱し定着させ、依存症の家族に代表される、温かさや安心感などが提供できない機能不全家族で育った「アダルト・チルドレン」という概念を日本に広めた。著書に『すべての罪悪感は無用です』『「愛」という名のやさしい暴力』(ともに小社刊)など多数。

「2022年 『毒親って言うな!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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